第450回自然観察指導員講習会・東京八王子

2011年6月24日(金)~26日(日)

 年中行事となった自然観察指導員講習会をお手伝いしてきた。今年は昨年変更になった「地域の自然をみよう」の実習の部分を、一昨年までの方式に戻すことになったので、私は再び動物を担当することになった。受講生60人を3班に分け、50分の実習を3回繰り返した。
 今回の受講生には意外な知人も参加していて驚かされた。また、全体的にベースがしっかりしている方が多かった。全くの初心者は少ないようだった。
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 梅雨の最中の開催なので天候が心配されたが、2日目の実習、3日目の受講生のミニ観察会共に天候に恵まれて、3日間の日程を通して無事にこなすことができた。講習会の会場の脇で繁殖していたツミに配慮しつつ、生きた教材になってもらったり、ニイニイゼミの初鳴きが聴けたり、野猿峠の自然はいつもメッセージを発信してくれる。
 今回も新たに60名の新指導員が誕生した。講習会の修了はスタートラインに立ったということ。みんなが生物多様性を保全する活動はこれから本格的に始まる。

追記:私にとっては主役格だったツミ

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 ツミは日本のワシタカで最も小さい種です。メスはキジバトくらい​、オスに至ってはヒヨドリくらいの大きさの小さな猛禽類です。こ​のツミが自然観察指導員講習会の講義を行う、八王子セミナーハウ​ス内の大学院セミナー室の脇の雑木林で営巣していることを見つけ​たのは下見の時でした。都市公園で繁殖し、人に慣れているツミと​違って、ここは人が少ないので、かなり神経質です。巣のある林内で騒げば​繁殖を放棄する危険性があります。巣のある雑木林は「植物」の実​習に使う予定でしたが、計画を変更し、この雑木林は一切立ち入り​禁止と申し合わせました。この件は内密にすることとし、講習会の​際にも理由を告げず、立ち入らないようアナウンスしました。その​取り決めは守られましたが、講義中にツミの「キ...ーキーキキキ」という独特の尻下がりの鳴き声が頻繁に聞こえ、何​人かの受講生はそれに気づいていたようでした。私も、両刃の剣な​がら、うまく扱えば「生きた教材」になると考え、離れた位置から​巣が覗ける場所がないかをウロウロ探し回っていました。そして、​何のことはない、それは大学院セミナー室の入口付近にあることが​わかり、講師やスタッフのコンセンサスを取り、皆でそっと観察す​る時間を設けることとしました。講習会のクライマックスである、3日目の受講生自身​で行う観察会が終わり、皆の肩の荷が下りたところで「その時」が訪れました。ずっと巣が空いていたので心配していたのですが、観察の時間​が終わり、次の予定が始まる直前に母鳥が餌をもって巣に戻り、雛​たちに餌を与え始めました。すると、今まで見えていなかった真っ​白な産毛に包まれた雛鳥たちが頭を見せ、一生懸命餌をもらう姿が​ばっちり観察できたのです。はからずも講習会中に、講義室の脇で​生きた教材が活躍してくれたことは私にとって大変うれしいサプラ​イズであり、講師にも負けないくらいのメッセージを受講生に伝え​てくれたと考えています。

 一羽のシジュウカラが一日に食べる虫の​量は約250匹。1年間で91,250匹。ツミが1年間に必要と​する餌はスズメやシジュウカラなど約800羽。とすると、一羽の​ツミが生息するためには約70,300,000匹の虫を養う森が​必要ということになります。

73回井の頭かんさつ会

2011年6月18日土曜日

初めてのテーマ「土壌生物」

JTP110618_5915.jpg土壌生物探しに取り組む参加者73回目の井の頭かんさつ会のテーマは「土壌生物」。会をスタートして6年目にして初めての地味?なテーマだ。今までもトラップを仕掛けてオサムシやシデムシを観察したりしたことはあったが、それは観察会の中の一部で、今回のようにそれそのものをテーマにしたことはなかった。正直人気があるとはいえないテーマだけに集まった参加者の数も少なかったが、全員ががっちりと取り組める人数だった。
JTP110618_5922.jpg大人も子供も夢中土壌生物は本当に多様で、奇抜な種も多い。最初はひき気味だった参加者も、可愛く見えるトビムシを見つけたりすると感激し、森の掃除屋さん達に対する気持ちが変わっていったようだ。


赤谷鳥類調査

2011.6.12日曜日

北海道から羽田に戻り、その足で上越新幹線に乗り、上毛高原へ。翌朝未明からの鳥類調査に備えた。本当に過密スケジュールで、本来的な休みはない状態。7月、8月も完全に空いている休日はない状況だ。
3時に起きて、夜明け前からフィールドへ。さえずりと同時に調査を開始。冬季に行ったのと同じ定点、同じ方法(モニ1000の調査法に準じる)で調査を実施した。当然だがキビタキやオオルリなど夏鳥が到着していた。林床からはギンリョウソウがたくさん出ていた。

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出張の合間に

仕事で行く北海道

2011/06/08~11

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3月に続いて再び北海道を訪ねた。今回は完全な仕事で出張である。6月上旬の北海道は東京の5月上旬くらいの季節となっていて、緑は未だ明るく、芽吹いたばかりの木も少なくない。そして、北海道は緯度が高いので、関東だと少し標高の高いフィールドに移動しないと観られないトリが、平地で観察できる。そのため、出張の仕事の合間に鳥たちが目についたので、少々撮影することにした。人も動物もいい出会いがあった。やはり北海道は素晴らしい!
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6月赤谷の日

2011年6月4日土曜日

山の放射能汚染にショック!

JTP110604_4959.jpg久しぶりに「赤谷の日」に参加。4月以来山中に置きっぱなしにしていたカメラのメンテナンスに。果たしてそれは見事に水没し、カメラは生きていたがストロボが昇天し、全くまともに写っていなかった。念のために持ち歩いている放射線計で計測してみたら、地上1mで約0.33μSV/h、地表で0.47μSV/hを検出。どうやらこの地はホットスポットになってしまったようだ。
JTP110604_5057.jpg地表はかなり高めの計測値

NACOTみどりの自然観察会

2011年5月22日日曜日

国際生物多様性の日に

JTDB0D~1.jpg毎年5月22日は『国際生物多様性の日』。私の所属するNACOTでは今年も大型の自然観察会を開催した。今年は会場を昨年の新宿御苑から日比谷公園へ移し、少し規模を小さくして開催。今年は大震災と原発事故もあって、生物多様性というキーワード自体が世の中に出ない状況となっているが、生物多様性は普遍的に人間に関わる仕組みなので、実は原発や今後の生活をどう考えるかと密接に関係している。私は自然観察会というのは人間が生きる上での価値観を左右する大切なきっかけを提供する重要な場であるという信念を持って、普及啓発に努めている。
 会場の日比谷公園に着くと、なんとキビタキが盛大にさえずっているではないか!もちろん、この時期に夏鳥が公園に立ち寄ることはそう珍しいことではないけど、実にタイミングが良かった。なかなかの歌い手のこのキビタキ、後から入ってきたよそ者のくせに、ここ日比谷公園に一年中生活しているスズメを猛烈に追いかけまわしている様子を観察し、今日は一日中観察できることを確信した。
JTF30D~1.jpg今日のMVPキビタキ

ビール祭りに負けずに約170人をご案内

JTEFE6~1.jpg同じ日比谷公園でこの日開催されていたのが『オクトーバーフェスト』というドイツビール祭り。5月なのにオクトーバーとはどういうことだろうと、少し調べてみると本来は10月に開催しているものをイベント名をそのままに、5月にも開催するようになったようだ。NACOTには飲兵衛が揃っているので、ビール祭りも大いに気になるところだが、もちろん観察会中はビール禁止となったw。
 私は記録係と案内役を兼務。参加者が昨年ほど多くないこともあって、2本しか案内できなかったが、iPadを駆使してそつなく案内できた。キビタキがいてくれたおかげで、日比谷公園の環境が大切だということをストレートに伝えることができた。美声を聴きながら、それを担保しているのが大都会の中に残された自然環境だということを参加者と共に実感できた。
 午後から天気が急速に悪くなったが、会の時間中は何とかもってくれた。しかしながら、雨が降って来て気温も急速に落ちて、会終了後の楽しみにしていたドイツビールを楽しめる状況ではなくなってしまった。どっちが目的なんだ、と冷やかされながらお店で軽く打ち上げを行った。
 会は約170名の参加者を案内。CEPAの実行部隊である私たちNACOTはタレントが揃い、経験も積んできて、こういう大型の自然観察会をさくっとこなすことができるようになっていると思った。


玉川上水緑道清掃ボランティア

2011年5月21日土曜日

たまにはゴミ拾いも気持ちいい

JTP110521_4440.jpg三鷹市の呼びかけで玉川上水緑道の清掃ボランティアに参加することにした。地域の環境・生物多様性保全に関わっている井の頭バードリサーチとしてこういう企画への参加を呼びかけられるのはありがたいし、日頃利用しているフィールドに感謝して掃除することは大切なことだ。グループの活動は今年8月末で満6年となり、7年目に入るが、これまで清掃ボランティアのようなことはやったことがなかった。自然観察だけでなく、地域の様々な活動に取り組むことは私たちの望むところだ。
 井の頭バードリサーチからは私を含めて7名が参加。ちょっと暑い中、集合場所の山本有三記念館に仲間が集まった。集合場所には市の職員の他、井の頭町会の方々も集まっていた。町会長の岩崎菊男さんや、三鷹の森体操会でお世話になっている有馬さんにご挨拶。私たちは「野鳥の人たち」と認知されているのだろうか、地道に活動を続けてきて地域コミュニティができあがっているのが嬉しい。
 時間になると清原慶子三鷹市長が挨拶にみえた。井の頭公園西園拡張に関してはいろいろとその進め方に問題があったので追及した相手だが、今日は休戦。
 市長の月並みな挨拶を聞いた後、掃除を始めた。いつも歩いているので、そんなにゴミがないと予想していた。所詮形式的なイベントで、本当はこんなに人数は要らないのではと思っていたが、しっかり観ると植込みの中にゴミが隠れていたりして、意外にあることがわかった。また、清掃するエリアを少し拡張し、私たちの活動拠点である『小鳥の森』の清掃にも取り組むと、たくさんの空き缶が集まり、不法投棄の厄介なゴミも多く、70リットルのゴミ袋はあっという間に一杯になった。

鬼に金棒、そうじに竹棒?

JTP110521_4467.jpg清掃は基本的にしゃがんで拾ったり、トングでつかんだりするだけで何にも難しいことはないが、困ったのは柵の中など手が届かない位置のゴミだ。必死に手を伸ばしたり、トングで何とかたぐりよせたりと難儀した。そんな困難な状況で大活躍したのが、同行した市の職員が駆使していたこの道具。長い竹棒の先に針金を通しただけのシンプルな道具だが、様々な状況ですいすいゴミを拾ってくれた。あまりの活躍ぶりに、この職員が市長より頼もしくみえた。
 皆で掃除に取り組むのも楽しいし、やはり綺麗にした森を歩くのは気持ちいい。今回は市の催しに参加する形でのボランティアだったが、今後 自主的な清掃活動を定例化することも検討したい。


みどりの自然観察会下見&アナウン酒サロン☆

2011年5月15日日曜日

自然観察会、今年も生物多様性の日に

JTP110515_4120.jpg5月22日は『国際生物多様性の日』。昨年は新宿御苑で自然観察会『みんなの自然観察会』を開催し、630名もの参加者をご案内したが、今年も同日に日比谷公園で『みどりの自然観察会』を開催する。東日本大震災や原発事故によってあらためて自然と科学を意識し直すようになった今、身近な自然を良く観ることで、多様な生きもの同志のつながりや自然界の仕組みを知り、私たち人間の立ち位置を再確認し、未来を考えるきっかけにしたい。

10:00~14:00(最終受付)の間、参加者が集まり次第随時出発。参加費100円、予約不要でどなたでも参加できます。

みどりの自然観察会の案内チラシ

アナウン酒サロン☆vol.4『日高見&天狗舞の会』

震災復興応援企画

JTP110515_4150.jpg右から「日高見」平孝酒造の平井社長、あおい有紀さん、「天狗舞」車多一成専務あおい有紀さんの和酒と食の会『アナウン酒サロン☆』、4回目が開催された。今回のゲスト蔵元は東日本大震災で被災した石巻の蔵元『日高見』の平孝酒造と石川県白山市の『天狗舞』車多酒造。もともと震災前から進めていた企画だったが、大震災によって一時は開催どころではなくなったが、復興に向けて開催する運びとなり、今回はチャリティイベントを兼ね、会費の一部を日本酒造組合中央会へ寄付する企画となった。

忙しい土曜日

14日土曜日はトリプルヘッダー

2011年5月14日土曜日

JTP110514_3928.jpg前日、写真家の初沢克利さん宅で飲んでいたが、少し早めにお暇した。翌14日朝から予定がびっしりだったからだ。14日はまず、八王子は野猿峠にある八王子セミナーハウスへ。6月24日~26日に行われるNACS-J自然観察指導員講習会で講師役を務める関係で、仕込みをしにいった。今回で3回目の講師役。内容を充実させなければ。
 野猿峠へ向かうバスを待っていると、バス停の前には写真のような壁面緑化があった。これはエコなのか?環境に貢献するものか?こういう緑化のあり方や、植栽されている種類も含めてどうなんだろうと思った。とても生物多様性に富んだものとは思えない。


JTP110514_3949.jpgセミナーハウスでの仕込みを終え、峠を降りて小平へ。一緒に活動している小平の『どんぐりの会』が定期的に上演している幻燈会を観に行った。通常は小平中央公園の雑木林で無料で行っている『月夜の幻燈会』だが、今回は被災地を支援するチャリティにするために番外編として屋内での開催にして入場料をいただくことにしたとのこと。今回の演目は宮沢賢治の「やまなし」で、朗読は女優の鍵本景子さん、絵は宮沢賢治作品の挿絵を多数描いている画家の小林敏也さん、これに植松葉子さんの笛や入野智江さんの演奏が加わり、暗い中で話と画と音が饗宴する独特の世界が展開された。次回は通常の雑木林での公演を観に行きたい。


JTP110514_4057.jpg青梅街道駅前の大変美味しい手作りクッキー屋『歩』でミックスクッキーを買って吉祥寺へ戻り、知人が開催したイベント『今すぐ脱原発!』に参加した。東日本大震災に伴う東電福島原発事故によって従来の原子力政策の誤りと、核を利用することの危険性が白日の下にさらされた。電事連とそのおこぼれにあずかるマスメディアと御用学者たちはグルになって原子力は安全だクリーンだと市民を洗脳してきたが、それはどちらも偽りだった。いざ核が暴れ始めると抑えることができないのは今回いやというほど良くわかったし、CO2を出さないからクリーンと言いながら、一方では放射能を含む水を海に放出して汚染するし、海水温は7度も上がって生態系はかく乱される。これのどこがクリーンなのか。
 そもそも自然の仕組みの中で生きてきた人類が、自然の仕組みに反する『核反応の利用』に手を染めたのが行き過ぎだった。今回の震災を機に『反原子力利用・脱原発・非核』が人類共通の目標になったと私は思う。次世代のために核を利用しない社会をつくることが、私たち現代に生きる人々の責務だと考える。


井の頭公園サンコウチョウ祭り

2011年5月10日火曜日~15日日曜日

今季最大の波が来た

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 鹿児島から戻った翌日、一週間ぶりに井の頭公園の森を歩いた。一週間しか経っていないのに展葉は進み、咲いている花も入れ替わり、緑深まるといった雰囲気になっていて、季節の歩みの速さを再認識した。そんな井の頭の森には夏鳥が多数到来。9日月曜日はキビタキを11か所で確認するほどで、エゾムシクイとセンダイムシクイもそこそこ入っていて心がうきうきした。
 『祭り』が始まったのは10日早朝。待望のサンコウチョウが複数入り、井の頭バードリサーチのメンバーが鬱蒼としてきた森に続々集まり、忙しい観察が始まった。しかも上空をサンショウクイが鳴きながら飛ぶは、林床ではコルリがさえずるは、ここが吉祥寺の繁華街の近くとはとても思えない贅沢な状況となった。私も追跡をサポートしながら、28-300mmのお散歩レンズで写真を撮ったりしたが、早朝会議の予定があり、後ろ髪をひかれながら現場を離れた。
 私はその夜に週間予報を見てほくそ笑んだ。なぜなら、平日はずっと傘マークが続いていて、土曜日に晴れマークが出ていたからだ。つまり、雨が夏鳥たちを足止めし、観察時間の取れる週末まで逗留してくれるのではないかと考えたのだ。
 はたしてその予想はばっちり的中し、サンコウチョウは毎日確認することができたし、12日にはミゾゴイも確認された。そして、雨が上がった13日金曜日。勝負だと思って4時に起きて600mmを持ち出し、サンコウチョウを撮影した。翌14日土曜日、サンコウチョウは抜けていたようで確認できなかったが、15日日曜日には再び最大4個体が確認された。
 本当のお祭りではないが、まさに井の頭公園サンコウチョウ祭りとでもいうべき数日間だった。
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時計の要らない島へ

2011年5月2日~8日

6年ぶりに平島へ

JTP110502_2561.jpgJTP110503_2690.jpgこの数年、GWは近場で過ごすことが多かった。混んでいる上に費用の高い大型連休に出かけるのは得策ではないからだ。しかし今季は、震災の影響による旅行キャンセルで困っている地方に積極的にお金を落とそうと思い、3月末の北海道に続いて今度は南へ、6年ぶりに鹿児島はトカラ列島の平島へ行くことにした。しかも今回は地元鹿児島の親友attoさんと娘さんも島へ同行することになった!
 2日月曜日、仕事を終えて羽田から鹿児島へ。少し遅れた飛行機は21時過ぎに鹿児島空港へ到着した。そして迎えに来てくれたattoさんと共に鹿児島新港へ。6年ぶりに「フェリーとしま」に乗船した。船では鹿児島の他の鳥仲間と一緒になり、遅くまで盛り上がって、島で飲むはずだった「まぼろしの五石橋」の一升瓶は空いてしまった...
 3日火曜日朝、平島へ上陸。いきなり雨の洗礼を受けた。周囲約7kmの小さな島だから鳥観をしながらゆっくり宿へ歩いていくつもりだったが、この天候なので、車で送迎してもらい宿で待機することにした。先着している人々によれば、島内至る所にキマユホオジロ、シロハラホオジロがわんさかいて(私は未だ観たことがない!)、目玉はハイイロオウチュウとのこと。宿に着き、機材を準備して雨が上がるのを待っていたが、その気配はないので、しびれをきらして「偵察」に出かけた。宿の前の畑にいきなりキマユホオジロ、シベリアアオジがいて、少し歩くとヒタキ類やムシクイ類が至る所にいた。開けた場所にはチュウサギ、アマサギにアカガシラサギが加わり、また、タカブシギやツメナガセキレイがとことこ歩いている。そして、島内至る所から聞こえるアカヒゲのさえずり。これがこの島の大きな魅力だ。
JTP110503_D3_9388.jpgキマユホオジロJTP110503_D3_9410.jpgタカブシギJTP110503_D3_9447.jpgツメナガセキレイJTP110503_D3_9842.jpgカラアカハラ♀


 アカハラ、シロハラなどの大形ツグミに加え、カラアカハラもいた。雨は断続的に一日中続き、天候には恵まれなかったが、この日一日だけで45種を観察できて、しかも珍鳥が少なくなくて、大満足だった。その中には亜種か別種か定まっていないようなキムネビタキなんてのもいた。やはり渡りのシーズンに離島で観察するのは面白い。
 天候が今一つなので観察を早めに切り上げ、週に3日間だけしか入れない「あかひげ温泉」へ。地元の方と交流し、海や島のことをあれこれ教えていただいた。
JTP110503_D3_9931.jpgアトリとキマユホオジロが同じ木にJTP110504_2814.jpgあかひげ温泉


 4日水曜日、アカヒゲのさえずりで起こされた。宿の裏にもテリトリーがある。ほとんど姿は見えないが。
 今日は今回の日程では早朝から日没まで一日中観察の時間が取れる、いわば「勝負の日」。幸い、雨は上がり、時折薄日もさす空模様となった。ただ、冷たい北風が強かった。そんな中、目玉であるハイイロオウチュウを朝から待つが、なかなか現れない。JTP110504_D3_0144.jpgサンコウチョウ♂他のウォッチャーもお目当ては一緒。皆でアマサギ、チュウサギ、シマアカモズ、サンショウクイなどを観察しながら待った。良く地鳴きするキビタキはいつもの場所に。その周囲をムシクイ類がちょろちょろする。すぐ近くにはコイカルが何気なくいたり、遠くからはアオバトやカラスバトの声が聞こえてくる。ふと目をやるとサンコウチョウの雄がコンクリートの上にとまっていた!サンコウチョウは陰に移動し、その後見失ってしまった。やはりこの宝探しはイベントが多く、面白い!!
 お目当ては出なかったが、一日中宝探しできる悦びを味わいながら狭い島内をあちこち歩き回った。キビタキ、エゾビタキ、コサメビタキはもちろん、キマユホオジロ、シロハラホオジロも数が多く、当たり前過ぎて見向きもしなくなった。完全にマヒしている。
 午後、雨が降ってきて、強い風雨に見舞われることとなった。断続的に弱くなるものの、天気は下り坂で、明日の昼まで雨が続くということで、いろいろねばったものの17時前に鳥観を終えた。本日12種追加で観察種はトータル57種となった。

 5日木曜日、土砂降りの雨音で起こされた。予報が外れることを期待したが、残念ながら予報通りの展開。部屋で待機していたが、時間になったので双眼鏡のみ持ってフェリーの切符を買いに出かけた。せっかく出かけたのだからといくつかポイントを周ってみると、アオアシシギやゴイサギなど昨日までに確認できなかった種を見つけることができた。そして、私の心残りがアカヒゲだった。今回3回姿を観ているが、いずれも写真が撮れる状況ではなかった。それで、最終日の今日午前中に撮影に取り組むつもりだったのだが、雨に阻まれてしまった。(次回の宿題だな...)一度はそう思ったが、雨が弱まったので、船の時間までねばってみようと考えた。ダメ元で、後悔しないように。
 宿に戻り、移動するためにしまいこんだ機材を再び取り出し、レインカバーで包んで出陣。あえて双眼鏡を持たず、完全にアカヒゲの撮影一本に絞り込んだ。そして目をつけたポイントで待った。弱まった雨が再び強くなってきたが、気にせず待った。そして30分後、鮮やかな橙色のアカヒゲは望んでいたよりも近くに出てきてくれた。10秒も続かないわずかなシャッターチャンスの中で、息を呑みながら何とか彼を写真に収めることができた。
 降り続く雨ですっかりびしょ濡れになってしまったが、目標を達成できた充実感はそんなことを気にもさせなかった。旅の良い締めくくりを得て、友と共に島を後にした。
JTP110505_D3_0272.jpgアカヒゲ♂
 11:40過ぎ、定刻を少しオーバーして船が出航した。復路は日中の航行なので、海鳥の観察に取り組むつもりだった。しかしながら折からの風雨で船は大きく揺れるわ、波しぶきはかぶるわで、なかなか厳しい取り組みになった。波高2.5m~3mくらいはあっただろうか、まっすぐ立っていられないし、機材も全身も塩まみれ。その割にオオミズナギドリ、カツオドリがたまに飛ぶくらいなので、これは費用対効果が合わないと思い、船室に戻った。船室では船の揺れのせいで乗客の多くがぐったりして寝ていた。私は船に強い方ではないし、酔い止めも飲んでいないけれども、免震構造のビルで日頃から大小様々な揺れに慣れていたせいか、そんなにつらくなかった。
 やがて雨は上がったが、ドン曇りのまま日没を迎え、期待していた開聞岳のサンセットは見られなかった。島の人、旅の人たちとじっくり別れの挨拶をし、次回の算段もしながら船を降りた。

 6日金曜日、本土鹿児島での鳥観。島にいた鳥たちが上陸しているといいね、なんてムシの良い話をしていたが、状況をみてシギチ観察に出た。この時期にシギチを観ない手はないというattoさんの勧めに従う。
 海岸、河口、干拓地など心当たりのポイントを周り、アオアシシギ、コアオアシシギ、キアシシギ、チュウシャクシギ、キョウジョシギ、ハマシギ、セイタカシギ、イソシギなどを観察。とりわけトウネン数羽が約15mまで近づいてきてくれたのが嬉しく、とても可愛かった。
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私は森林性の鳥が好きだけど、シギチ観察も楽しい。その楽しさをattoさんは教えてくれた。

 7日土曜日、相変わらず天候がぱっとしない中、少し足を延ばしてみた。期待していた渡りの鳥との出会いはふるわなかったが、今日はオグロシギの観察が楽しかった。他にオバシギなどを観察し、また島にいなかったシジュウカラやホオジロを含めて観察種が増えた。昨年3月の鹿児島行では8日間でちょうど100種を観察したが、今回はそれを上回っている。明日最終日に飛行機に乗るまでにさらに観察種が増えるだろうか、って種類を沢山観ることに拘泥しているわけではないけど。

 8日日曜日、朝から晴れるはずだったが逆に強い雨が降っていた。こんな日はあせっても仕方がないので、コーヒーを飲みながら雨が上がるのを待った。9時。完全には雨が止んでいなかったが、荷物も整ったので、出かけることにした。ほどなくヤマセミを観察し、観察種がまた一つ増えた。その後もあちこち回ってみたものの、ビッグヒットはなかった。ハシビロガモ、コムクドリを観察種に加え、今回の鳥観を終了することにした。今回もいろいろとお世話をかけたattoさんと再会を約してお別れし、帰路へ。大変充実した一週間だった。トータルの観察種は以下の114種。亜種も含むと120種になる。

1.カイツブリ 2.オオミズナギドリ 3.カツオドリ 4.カワウ 5.ウミウ 6.ゴイサギ 7.ササゴイ 8.アカガシラサギ 9.アマサギ 10.ダイサギ 11.チュウサギ 12.コサギ 13.カラシラサギ 14.クロサギ 15.アオサギ 16.クロツラヘラサギ 17.マガモ 18.カルガモ 19.コガモ 20.ヒドリガモ 21.オナガガモ 22.ハシビロガモ 23.キンクロハジロ 24.ミサゴ 25.トビ 26.ハヤブサ 27.キジ 28.コジュケイ 29.シロハラクイナ 30.バン 31.オオバン 32.ミヤコドリ 33.コチドリ 34.シロチドリ 35.メダイチドリ 36.キョウジョシギ 37.トウネン 38.ヒバリシギ 39.ハマシギ 40.オバシギ 41.アカアシシギ 42.コアオアシシギ 43.アオアシシギ 44.クサシギ 45.タカブシギ 46.キアシシギ 47.イソシギ 48.オグロシギ 49.オオソリハシシギ 50.チュウシャクシギ 51.タシギ 52.セイタカシギ 53.ツバメチドリ 54.セグロカモメ 55.オオセグロカモメ 56.コアジサシ 57.カラスバト 58.キジバト 59.アオバト 60.アマツバメ 61.ヤマセミ 62.カワセミ 63.コゲラ 64.ヒバリ 65.ツバメ 66.イワツバメ 67.ツメナガセキレイ(ツメナガセキレイ、マミジロツメナガセキレイ、シベリアツメナガセキレイ) 68.キセキレイ 69.ハクセキレイ 70.ビンズイ 71.サンショウクイ 72.ヒヨドリ 73.シマアカモズ 74.アカヒゲ 75.カラアカハラ 76.クロツグミ 77.アカハラ 78.シロハラ 79.ツグミ 80.ヤブサメ 81.ウグイス 82.オオヨシキリ 83.キマユムシクイ 84.エゾムシクイ 85.センダイムシクイ 86.セッカ 87.マミジロキビタキ 88.キビタキ(キビタキ、リュウキュウキビタキ、キムネビタキ※) 89.ムギマキ 90.オオルリ 91.サメビタキ 92.エゾビタキ 93.コサメビタキ 94.サンコウチョウ 95.エナガ 96.ヤマガラ 97.シジュウカラ 98.メジロ 99.ホオジロ 100.シロハラホオジロ 101.キマユホオジロ 102.シベリアアオジ 103.アオジ 104.アトリ 105.カワラヒワ 106.マヒワ 107.コイカル 108.イカル 109.スズメ 110.コムクドリ 111.ムクドリ 112.カケス 113.ハシボソガラス 114.ハシブトガラス

玉川上水自然観察会

2011年5月1日日曜日

曇天のち薄日、9:30~15:00、20℃

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 小平中央公園での自然観察会を開催した。玉川上水を介して知り合った小平「どんぐりの会」「都道3・3・8号線を考える会」との交流の中から生まれた観察会で、身近な自然を良く知ることで道路整備問題をより科学的・具体的に考えてもらう一助にしようという趣旨で企画した。この時期はもちろん夏鳥の渡りがテーマ!私の一番得意な分野を一番好きな時期に実施することにした。
 集合よりも30分ほど早く鷹の台駅を降りた。私は気が多いので、地元の名産ブルーベリーを使ったスイーツが気になり、駅前のドリアンというお菓子屋さんでブルーベリーを使った焼き菓子を購入した。
 今回の参加者は18人。ほとんどは地元小平の方々で、後は井の頭関係とNACOT関係だった。折からの強風がとにかくネック。樹木は大きく揺れ、鳥の動く姿に気付くのが難しいし、声も聞こえにくい。その状況にめげずに、五感を研ぎ澄ませて夏鳥を探した。長時間粘ったものの、夏鳥は見つからなかったが、残っていたツグミなどの冬鳥や留鳥をいろいろ観察できた。夏鳥に関しては用意してきた教材を使って勉強会を実施した。
 昼食をはさみ、午後は植物調査。玉川上水から小平中央公園にかけて、どんな植物が生えているかを全量調査してみた。NACOTのエースである小口さんが奮闘してくれて、かなり充実した観察・調査となった。
 ここは西国分寺・恋ヶ窪の「X山」と同じく、身近な雑木林であり、生態系はもちろん、子供の「本来的な遊び場」として今の時代大変貴重な環境である。必要のない道路整備のためにその貴重な雑木林をつぶすのは公金を浪費して財産を損失することになる。国分寺所沢3・3・8号線道路整備計画は再考すべき。
 今後も仲良くなった地元の方々と一緒に調査や自然観察会を行なってゆきたい。

第71回井の頭かんさつ会

2011年4月30日土曜日

晴れ、7:30~12:00、19℃

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 今月の井の頭かんさつ会は初の試みとして、2回開催しました。なぜなら、4月末日から5月初旬の夏鳥の渡りのピークに探鳥会をやりたかったからです。今まで6年かんさつ会をやってきて、このベストシーズンに開催したことがなかったのです。
 探鳥会は毎回大人気です。先週「花観」で開催したばかりだったし、GW中なので参加者がどれくらい集まるかは見えませんでしたが、募集してみるとあっという間に定員は埋まり、直前には超満員の60人に達しました。本当にありがたいことです。
 今日は好天に恵まれました。参加者を4班に分け、それぞれ出発。夏鳥を目当てに探鳥しました。早朝はエゾムシクイ、センダイムシクイ、キビタキ、オオルリなどの夏鳥が一通りいたのですが、かんさつ会の時間にはまるで気配がなくなってしまいました。五感を研ぎ澄ませて探しましたが、観察は困難でした。アオゲラの営巣の様子、エナガの巣立ち雛が団子状に並んでいる様子、巣立った後のエナガの巣など留鳥に関しては充実した観察ができましたが、テーマの夏鳥は満足いく観察ができませんでした。エゾムシクイとセンダイムシクイ、キビタキの地鳴きなどは聞けましたが、他はさっぱりでした。
 時間になり、まとめに入ると他の班も同じような結果だった中で、子供班はキビタキ、オオルリを観られたそうです!大人の班は少しばかりタイミングが悪かったようです。まあ、植物観察と違って野鳥は動くので、思い通りにいてくれないことはつきものです。
 なんだかんだ早朝の方がさえずりが多いし、鳥たちも活発です。次回は早朝のかんさつ会として探鳥会を設定したいと思います。
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第70回井の頭かんさつ会

2011年4月24日日曜日

快晴、6:50~12:00、22℃

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先週オオルリが出たきり、夏鳥の気配は止んでしまった。このまま終わってしまったらどうしよう…そんな不安も感じる中、第70回井の頭かんさつ会の今日、センダイムシクイがまとまって飛来した。
 今日4月24日は「井の頭かんさつ会の日」。今から6年前の2005年4月24日に第1回の井の頭かんさつ会を開催した。最初のテーマは「カイツブリ」で、田中利秋代表がリーダーを担当した。
 あれから6年。延べ1800人の参加者をご案内し、4人でスタートしたかんさつ会のメンバーは今では12人に増え、新聞・雑誌、TVでも紹介され、知名度が上がり、仲間もたくさん増えた。この記念すべきハレの日、あちこちでセンダイムシクイのチヨチヨビーの声が聞こえた。。
 70回目のかんさつ会のテーマは「花観」。久しぶりに野鳥以外のテーマでリーダーを担当した。

やっと来たオオルリ

2011年4月17日日曜日

快晴、6:50~12:00、19℃

JTP110417_1493.jpg今季は夏鳥の渡りがとても遅く、今日までセンダイムシクイの声も聞いていなかった。観た夏鳥といえばツバメくらいで、それも観るのは稀だ。会としては記録していたものの、私は昨日やっと観た。例年なら3月下旬にはやってくるのだが、今季は4月10日にやっと初認となった。植物の自然誌をみると、井の頭公園のソメイヨシノは1週以上遅く、山の雪融けも2週は遅くなっている。木々が展葉して虫が出ないと渡りの夏鳥たちの食糧が供給できないので、この春の遅さが夏鳥の渡りの遅さに連関していることは少なからずあるだろう。
 4月も半ばを過ぎているのに夏鳥が来ない、そんな退屈な毎日だったが、今日やっとオオルリが飛来してくれた。時間的余裕がなく、じっくり観察はできなかったが、まずは初認できて安心した。
 一体どうなっているんだ!と過去の記録をひっくり返してみると、2006年、2007年は初認が早いものの、その後の3年間はこんなものだった。昨年のオオルリの初認は4月20日である。どうも全体に遅くなっている傾向にあるようだ。

東京の春

2011年4月上旬

不安を抱えながら

JTP110403_0625.jpg震災は続いている。福島第一原発の危機的状況は挽回できていないし、相変わらず余震も続いている。震源は東日本のあちこちに飛び火し、東海地震が来る可能性だって十分に考えられる。浜岡原発を停止すべきという議論は危機管理上至極真っ当な議論なのだが、メリットとデメリットがある中で、勇気ある決断ができないのが今の政府や電力会社のようだ。もはや原子力発電、エネルギー政策そのものを見直さなければならない事態に至っているのに、現在の状況を正しく理解できていないか、あまりにも事が大きいので思考停止状態で対応できないようだ。これは日本だけの問題ではなく国際問題なのに。
 人間社会の混乱を尻目に自然界の歩みは留まらない。特に春は多様な生きものが目まぐるしく動くので観察者は忙しい。不安を抱えながらも、自然観察を続け、日々情報発信する。自然観察会を通じて、殺伐とした社会状況に疲れた人々にひとときの安らぎを感じてもらう。自然は時に人に猛威を振るうけど、人は自然から恩恵を受けて生きているし、人は自然そのものでもある。こういう状況になって、あらためて生きものとしての人間のベースが自然にあるのだと再認識する。
 ソメイヨシノの開花も進んでいるが、コブシの花が超満開になっていて、素晴らしい芳香がする。モクレン属に共通のレモンライム的なアロマ。マグノリアのアロマは私を癒してくれる。そのコブシの花を裏から透かすとまた格別に美しいものだ。

井の頭公園でソメイヨシノが満開になるまで

 コブシの花が散り、展葉が進んで木全体が緑がかって来る。ケヤキ、クヌギ、コナラ、イヌシデ、アカシデ、イロハモミジ、武蔵野の雑木林の代表的な木々が芽吹き、展葉してゆく。モノトーンの森のキャンパスが時の流れと共にペイントされてゆく。春が進んでいく中でソメイヨシノの開花を観察し続ける。一日ごとに開花が進み、先週は五分咲き程度だったものが1週間でほぼ満開を迎えた。花見の舞台は整った。
 都知事や行政が花見の自粛を呼びかけたが、余計なお世話だ。それは地元に住んでいる私だって、例年のようにバカ騒ぎして物凄い量のゴミを公園中に散らかす、マナーゼロの花見なら禁止してもらいたいくらいだ。しかし今回は今までのマナー違反を改め、節度ある花見を考えるいい機会ではないか。東京だって被災地だ。皆、震災以降のこの一か月というもの今までにない様々な経験をしてきて、また原発事故の危機的状況に怯えながら生活してきて疲れている。東北の被災地の方々を想いながら、節度ある花見で自身や仲間の心を安らかに癒すことはポジティブであり、決して不謹慎ではない。無用な自粛は委縮であり、直接的な経済マイナス効果、あるいは人々のマインドを下げて間接的な経済停滞の一因ともなる。さあ、節度ある花見を。そしてソメイヨシノだけでなく、新緑や他の花も愛でよう。


札幌へ

2011年3月26~27日

定山渓

JTP110326_0358.jpgクマゲラの食痕定山渓に友人の写真家を訪ねた。定山渓に行くのは初めてだったが、彼が一通り案内してくれて、どういうところかがだいたいわかった。フィールドは未だ生きものが少ない状況だったが、ヒガラの群れが近くまで来てくれたり、久しぶりにクマゲラの食痕を観察することができたりと楽しい時間だった。夜は友人が知り合いのカメラマンに薦められたという温泉街のラーメン屋を訪ねた。コワモテの親父さんが大将だったが、話し始めると山の話、自然観察の話などたくさんしてくれて大変興味深かった。友人は最近、図鑑LinkIcon『北海道爬虫類・両生類ハンディ図鑑』北海道新聞社刊を出版したばかりで、これが読み物が多くてデザインも良く、従来の図鑑とは一線を画す秀作。爬虫類、両生類好きな方はもちろん、自然観察や生物多様性に関わる方には必携の一冊です!

蝙蝠好き写真家の写真展

JTP110327_0397.jpg写真展会場は大賑わい翌日、友人の先導で札幌市内に出た。蝙蝠の専門家である友人の写真家がちょうど写真展を開催していて、それを観に行った。第三回田淵幸男賞を受賞し、新進気鋭の若手写真家、中島宏章。彼も北海道新聞社から写真集を出版したばかりで、こちらも写真、デザインとも見応えがある秀作。ビジュアルも美しいし、学術的に貴重な記録もあるし、知られざる蝙蝠の世界がどーんと展開されている。写真集「BAT TRIP」
 お昼に札幌発祥のスープカレーをいただきながら写真談義に花を咲かせたりした。
写真展には共通の友人も来場し、さらに賑やかに。盛り上がってきたがフライトの時間が近づきつつあったので友人たちに暇乞いし、千歳へ。夕刻、久しぶりに満喫した北海道を離れ、東京へ戻った。原発事故の情報に溢れ、水道水から放射能が検出されたという殺伐とした状況。現実に戻りたくはなかったが、ある意味で現実逃避ともいえる楽しい日々はひとまずここで終了した。


苫小牧へ

2011年3月25日木曜日

風の地、えりも岬

 帯広を離れ、再び苫小牧へ。高速道路は無料で素早く移動できるが、自然観察ができないので下道で行くことにした。かなりの遠回りになるけれども、道中には観察ポイントがあるし、知る人ぞ知る菓匠もある。大正町の「あくつ」、広尾町の「光香堂」は秀逸なスイーツを手掛けていて、基本的に地元でしか買えない。六花亭や柳月のように都内の北海道アンテナショップで入手することはできないので、訪れる機会があれば寄らない手はない。今回の旅では他にも豊頃町の「朝日堂」の甘すぎるアメリカンドーナツもいただいた。
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 海岸線を走り、主要な港をチェックしながら南下した。何年ぶりかで襟裳岬を訪れ、「海に入る背骨」を眺めてから日高地方へ。その後は特に見るものがなく、日も傾いてきたので、一路苫小牧を目指した。夜は再び友人宅へ押しかけて鍋をご馳走になり、次回再会を約して別れた。

フクロウとモモンガの森へ

2011年03月24日木曜日

かつての出会いを再び求めて

JTP110324_0175.jpg今日は一日独りだったので、かつてエゾフクロウやエゾモモンガに出会った森を歩くことにした。そこはコアカゲラも観られる可能性がある森だ。もうすっかり慣れたが、ジッツォ3型カーボン+ザハトラーFSB-8に600F4+D3を搭載した重量級装備で雪の森を歩き回るのはなかなかしんどい。それでも、五感を研ぎ澄ませて歩いていると、重いことも忘れているし、いろいろな生きものとの出会いがあるから、それが励みになって、つらいことはない。

不意の出会い

 一生懸命歩いたものの、フクロウやモモンガとの再会は残念ながらなかった。アカゲラにはたびたび出会ったが、コアカゲラは見かけなかった。しかしながら、森から出た時、不意にオオタカが飛んできてシラカバの樹にとまり、しばらく観察することができた。なかなかキレイな成鳥だった。
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その後、近郊の観察ポイントを周り、昔を思い出して絵になる十勝平野の風景を少し撮影したりした。夜は私の自然観察の師匠にお会いし、いい時間を過ごした。


十勝の変わり者?

2011年03月23日水曜日

友人と十勝で生きもの探し

JTP110323_9733.jpg友人と共に朝から一日十勝を周った。冬鳥が次々に去り、雁や白鳥が渡りの途中に休息しに来ているというタイミングで、小鳥系はなかなか難しいが、季節移動は始まっているので不意に変わった種が現れるかもしれない。これがこの微妙なシーズンの面白いところだ。

え?!これって??

 とある港へ。震災の爪跡がこんなところにも現れていて、津波が運んだ砂泥の痕跡や打ち上げられた漁船が目についた。そして、港内に入っている水鳥を探していると友人が「ああ、いたいた」と声を出した。駐車場に何かが転がっているのが遠目でわかった。それがゼニガタアザラシの「コロちゃん」だった。
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何をしているのか良くわからない。寝ているのか。なぜ、わざわざ海から港に揚がってきて、さらに駐車場まで上がって来るのか?まったく謎で、面白い事象だ。一つだけ確かなのは、かわいい!こと。いや、かわいくはないか?いやいや、ふてぶてしさも醸し出しているけど、やはりかわいい!
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 名残惜しい?が他の生きものも探さなければならないのでコロとお別れして港を離れた。ハクガンの群れは確認することができたし、タンチョウやキツネ、オオワシ、オジロワシなど、珍しくはないけど北海道らしい生きものを観察することができて充実した一日となった。


春のしるしと変わり者

2011年3月22日火曜日

春はそこまで

JTP110322_9552.jpgマンサクの花JTP110322_9561.jpg福寿草の花翌朝は友人の案内で苫小牧周辺のフィールドを周った。未だ朝は氷点下だし、日中も気温は一ケタ台だけど、万作や福寿草など春を告げる黄色い花が咲いていて、早春に山を歩くときと同じような季節感を伝えてくれた。

あなたは一体...

JTP110322_9566.jpgオナマガモJTP110322_9625.jpg一本の道近隣の池にはちょっと変わったカモがいた。頭部や胸がマガモ、くちばしや全身がオナガガモ...いわゆるハイブリッドで、友人は「オナマガモ」と呼んでいる。マガモとカルガモのハイブリッド「マルガモ」は良く見かけるが、このケースは初めてだった。お父さんはどっちなんだろう、とか、北へ帰ってどちらの群れに入るのだろう、とかあれこれ考えながら観察。
 その後、友人と別れ東へ。第二の故郷、帯広入りした。


北海道へ

2011年3月21日月曜祝日~

羽田空港も節電

JTP110321_9525.jpg長都JTP110321_9496.jpg節電の羽田空港3年ぶりに北海道へ。リフレッシュ休暇で旅行することを予定していたのだが、未曾有の大惨事に直面して一時は旅を中止することも検討した。しかし、震災当日からの混乱に伴う疲労の蓄積があり、また震災に伴って経済が停滞する中で、自分は可能な限り予定通りに行動し、消費をすることが必要だと考えて予定通り行くことにした。
 羽田空港も節電に努めていて、だいぶん照明を落としていた。なかなか雰囲気があっていいのだが、三連休の最終日とはいえ旅行者が少ないのが気になった。旅をキャンセルした人が多いのだろう。旅行会社などへの影響が心配になった。

苫小牧の夜

JTP110321_9534.jpgイイダコのピザJTP110321_9535.jpgサルナシ、ボケの果実酒道内各地の友人たちとの再会も旅の大きな目的だった。初日の今日は苫小牧の親友と合流。彼はなんと羅臼にいて、私のスケジュールに合わせて「大返し」を敢行、過去最短記録で苫小牧まで戻ってきてくれて、夜の宴にお付き合いしてくれた。ピザが秀逸な苫小牧のイタリアンで夕食をいただいた後はいつもの焼き鳥工場へ。その後、招かれたお宅ではとっておきのサルナシとボケの果実酒を出してくれた。 3年ぶりの再会を楽しみ、北の夜は更けていった。


震災のつめあと 2011年3月20日日曜日

 北海道へ渡る前日、墓参りに出かけた。この未曾有の大災害を先祖に報告しつつ、被災地の復興および被災者の平穏と幸せに力添えをお願いした。1年前に亡くなった祖母も、4年前に亡くなった祖父も今回の揺れにはびっくりしたことだろう。
 祖父が入っている墓のある上野寛永寺には地震のつめあとが残っていた。 徳川累代の墓所の前に並んでいる石灯籠のいくつかが崩れていたのだった。思わず、あの日の揺れの激しさを想起した。

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第69回井の頭かんさつ会

2011年3月19日土曜日

こんな時こそ自然観察会

 東北関東大震災の傷も癒えず、原発事故の影響が世間を騒がせている最中に69回目の井の頭かんさつ会を迎えた。他の観察会が中止になる中で、井の頭かんさつ会は予定通り開催した。こんな時だからこそ自然の仕組み観察し、季節を感じることが大切との考えの下、普通に開催した。こんな時にも関わらず、20名以上の参加申し込みがあり、スタッフ一同感激した。
JTP110319_9283.jpg井の頭自然文化園は休園だが井の頭かんさつ会は開催
 今回のテーマは春を探そう。早春のしるしをいろいろ観察し、何に春を実感するかを考えてみようという趣旨だった。この日はあたたかく、日なたは25℃以上にもなる初夏の陽気で春を通り越してしまった感もあった。しかしながら植物、昆虫、鳥類、それぞれに春を見つけることができた。

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私が春を感じるのは

 オオイヌノフグリ、ハコベ、ヒメオドリコソウ、ムラサキハナナなどの野草が咲いているし、満開のコブシやイヌシデ、アカシデ、サンシュユやダンコウバイなど木の花もそれぞれの咲き様がある。イロハモミジで芽吹いている木もあった。シジュウカラやウグイスのさえずりが声で春を告げ、蝶も飛んでいる。さて、私は何に春を感じるだろう。。。シジュウカラは実は年末にはさえずりを開始しているし、ウグイスも1月に初鳴きが確認されている。正に新春というところだが、一般的な春という尺度でいくと平地ではコブシの花の開花、山や北国ではマンサクやフクジュソウ、フキノトウの開花というところだろうか。
JTP110319_9404.jpgJTP110319_9435.jpgJTP110319_9412.jpg

買い物競争

情けない小パニック状態

 震災の影響が様々に現れている。身近なところでは食料品等の買いだめによる物資不足が目につく。食糧・電力供給力の低下と福島原子力発電所の事故の事態の深刻化など複合的な風評によるちょっとしたパニック状態で、「いざという時のために」お米、カップ麺、パンのような保存の効く食料、入ってこなくなると予想される牛乳・卵、停電への備えとして乾電池、懐中電灯、カセットコンロなどが軒並み売り切れているという。オイルショックの時と同じようにトイレットペーパーも売り切れ。このような状況に私は大きな違和感を覚えた。
JTP110315_9175.jpgカップラーメンお一人様6個までは制限になっていない

JTP110315_9185.jpgお米はもちろん、お餅まで売り切れ
 今は被災地へ救援物資をなるべく早く、たくさん届けるのが最優先なのではないだろうか。なぜ、すぐに必要のないものを買い込むのか?ある人にそう問うと、「いざという時のために」と答えた。買いだめをする人のほとんどが同じ動機なのだと思うけど、既に「いざとなっている」人たちがたくさんいるのだ。食糧が無くて飢えている人もいる中で、飢えないための備えをしたり、嗜好品を押さえたり、といった行動は同じ日本人として情けなく、恥ずかしいと思う。国難を前に秩序正しく行動し、世界から称賛された日本人として、誇り高い行動を心がけたい。だから私は買い物競争には一切参加しないし、目の前にカップ麺があっても購入しない。

普通にすること

 「誇り高い行動」とは言っても、私は被災者のことを想って、禁欲的生活をしろと言っているのではない。まずは節電を心がけ、募金しながら、普通に生活すること。今回の災害は地震、津波、原発事故、そして経済停滞という多重の苦難となっており、まさに国難。みんなが自粛し過ぎれば日本経済は沈み、それでは被災地の復興もままならなくなる。私はふだん通り仕事をするし、お酒も飲めば外食もする。予定通り旅行にも行く。そのように普段通りに活動することもこの日本を支えることで大切なこと。その上で被災地・被災者への支援に取り組んでいくことが大切だと思う。

交通混乱

2011年3月14日月曜日

震災後最初の平日

JTP110314_9104.jpg吉祥寺駅は早々に入場規制JTP110314_9118.jpg電車が到着しても乗れる人はわずか
 震災後最初の平日を迎えた。運行本数が減るとのことで、少し早めに行った方がいいと判断し、井の頭公園を通って、いつもより1時間半は早く吉祥寺駅へ。ところが既に駅は人で溢れかえっていた。ホームが人で溢れないよう、入場規制をしていたのだった。やっとのことでホームに入って並ぶものの、電車が来ても乗ることができない。電車は既にすし詰め状態で、降りる人がわずかなので、乗れる人も数人ずつという状況。目の前に電車が来るのだが、乗れないのである。結局5本目でやっと何とか乗ることができた。
 新宿で乗り換えた山手線も結構な混雑だったが、こちらは新宿駅で降りる人が多いこともあって、2本目で乗ることができた。品川駅を降りて歩くころにはクタクタになっていた。会社に着いて、滅茶苦茶に散らかったオフィスの片づけを始めた。

帰りもラッシュ


 行きもひどかったが帰りもひどかった。一旦新宿まで出たものの、山手線から中央線に乗り換えようとしたら、コンコース内に幾筋もの行列が。。。そう、またまた入場規制をしているのだという。こんな光景見たことがない。行列を嫌って渋谷へ戻り、井の頭線に乗り換える作戦をとった。ところが...

 こちらも入場規制で万事休す!八方ふさがりになったかと思われたが、この行列は意外にすいすい進み、電車も2本目に座って乗ることができた。以上の状況と動きを逐一
ツイッターでツイートし、同じ方面の会社の同僚の帰路の選択に役立てることができた。
原発事故関連の情報も含め、マスメディアでは報じられない情報が迅速に得られるのでツイッターは今回の災害でも大活躍。誰もが自由かつ容易に情報を発信できる時代になったことを実感した。


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山茱萸 サンシュユ

春を告げる花の一つ、黄色い花のサンシュユ。井の頭公園の一角にあるこのサンシュユの樹が好きだ。樹形が美しく、姿が良い。実は美味で、漢方薬の材料にもなる樹だが、なにより今の世の中の殺伐とした状況を一時忘れさせてくれる魅力をもっている。

私の震災体験

2011年03月11日金曜日

突如直面した非日常

 2011年3月11日14時46分、その時が来た。天王洲アイルにある私のオフィスは免震構造のためか、日頃から周囲で工事が行われると地震のように建物が揺れるという現象があった。その時も最初は工事による揺れかな、と思っていたが、横揺れの幅と大きさに違和感を感じ、地震だと確信してオフィス内を運河側に移動した。なぜなら、通りを挟んだオフィスの向かいはビジネスホテルを建設している工事現場で、高いクレーンが設置稼働されており、日頃から何らかのミスで倒れてくるのではないかと懸念していたから。今の時代、コスト削減の弊害としてド素人が増えている。昔ながらの職人・プロが減ってしまったことで、重大な事故が起きやすくなっている。目の前のクレーンが倒れてくる可能性はどこにおいても決して低くはない。まして地震ともなるとその可能性は高くなるので、電車のホームで前に立たないほど危機管理に敏感な私は早々にクレーンから離れようとしていた。その直後に大きな揺れが来た!

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 「机の下に入って!!」揺れが大きくなって身の危険を感じた私はフロアにいるスタッフに声をかけて自身も近くの机の下に入った。免震構造のビルは激しく揺れ、机の脚を両手で掴んでいないと放り出されるほど。産まれてから約40年。初めて経験する大きな揺れだった。暴力的ともいえる揺れは収まるまで長く続いた。日頃から揺れているオフィスビルがこの地震で激しく揺れ、書類はもちろん、パソコンやモニタはバタバタ。重量のある長机も随分ずれていた。運河を挟んだ向こうでは数人の人がこのビルを指さしていたという話もあった。おそらく都内で一番揺れたのではないだろうか、とにかく肝を冷やし、生きた心地がしなかった。
 詳しい状況はわからなかったが、建物倒壊の恐れがあるので揺れが収まったところで全員で建物から退去。グループ会社の仲間も皆、通りに避難していた。携帯電話網が麻痺した中、ツイッターの情報は早く、震源が東北で大変なことになっていることをすぐに知ることができた。揺れが一旦収まったところでオフィスに入ったら、2度目の大きい揺れが来た!

 この非日常を記録しようと一眼レフ動画を回した。うまく記録ができなかったが、この状況から逃げるだけではなく、初めて向き合うことができた。
 再び建物の外に避難し、今度はリスクが低くなる場所をリサーチして移動した。高い建物やクレーンがない広場まで移動し、同僚と共に成り行きを見守った。情報収集が困難な状況で、冷静に考えて交通機関がマヒせざるを得ない状況だということを再認識し、
歩いて帰る覚悟を決めた。これだけ大きな地震があったのだ、線路が無事だということが確認できない限り、電車は運行できない。そしてそれは何時間かで済むような作業ではない。歩いて帰るしかないのだ。
 中央線方面の同僚が集まり、16時過ぎに天王洲アイルを出た。大崎~五反田~目黒を通過したのが17時30分。道中、バス停、レンタカーの営業所や公衆電話に行列ができていたり、自転車屋が賑わっているのを感心し観察しながら歩いた。中目黒を通過した頃には周囲が暗くなり、その後ルートをどうとるか協議しながら歩いた。リーダーが三軒茶屋の知り合いの家を頼ることを決め、246に出た頃には18時を回っていて、おそらく渋谷から流れてきた難民で歩道は埋め尽くされていた。人波は絶え間なく続いていた。

 三軒茶屋で今日の対応の反省会を行い、その後井の頭線が復旧したという情報を得て下北沢まで歩いた。そして23時台後半に、空いた井の頭線に乗っかって吉祥寺へ帰ることができた。約20km歩き、帰宅することができた。帰宅するとエレベーターが休止していたので階段で上がり、部屋に入ると食器が散乱していくつかは割れていた。
 以上が私の震災体験だが、大きな問題は全く皆無。被災地で困っている人のためにできることをやりたい。既にエアコンの使用を中止し、部屋の中で厚着をしているが、有難迷惑にならない支援を行いたい。まずは節電、節食、募金から。

おとなの野遊び

2011年03月05日土曜日、12℃

美しい山と赤い鳥

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友と共に山へ…赤い鳥を求めた。どこまでも澄んだ空の下、美しい山並みを眺めながら鳥観を楽しんだ。この眺めの良さは先週末の「おとなの遠足」と同様だった。数十種類の鳥類を確認し、「鳥の昼休み」の不思議な生態を観察した。帰路はワイナリーに寄り、秀逸な国産ワインを買い求めて帰った。

おとなの遠足冬編

スノーシューイング&アニマルトラッキング

2011年2月26日、27日

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 一緒に自然観察会や生物多様性保全普及活動に取り組んでいるNACOT(自然観察指導員東京連絡会)の仲間と信州へ「おとなの遠足」。冬は雪上をスノーシューで歩いて動物の足跡を探し、その足跡の主を同定したり、どのような行動をとっていたかを推理するアニマルトラッキングが定番アクティビティ。今回は諏訪湖の南にあって、360°のパノラマが楽しめる入笠山(標高1955m)をフィールドに選んだ。
 自然観察指導員講習会で「同級生」だった「森のくまさん」(八ヶ岳どんぐり自然工房)にガイド役をお願いし、ゴンドラの終着駅からスノーシューを履いて、皆で歩いた。天気は快晴。折からの暖かさで雪は融け固まったコンディションだったのでスノーシューが要らないほどだった。
 動物の足跡は少なく、主に植物を観察しながら山頂へ。山頂はツアー客で溢れ、およそ50人の人たちで溢れ混雑していたが、八ヶ岳、富士山、南アルプス、中央アルプス、木曽山脈、北アルプスが360°一望できる贅沢な状況だった。
楽しみはそりとレンジャク?
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スノーシューはいつも面白いのだが、今回私に激しく響いたのは500円そり。下山の道中、くまさんのススメでホームセンターで500円程度で売っている簡易そりで斜面を滑ると、楽チンだった。しかもそこそこスピードも出るので、思わず楽しくて楽しくて大きい子供全開になってしまった!
 2日目は八ヶ岳自然文化園へ。清里でスノーシューという予定だったが、雪が少なく天候も芳しくないということで、バードウォッチングに変更。どこに行っても何がいるか把握することができる能力を持っているので、外にいるだけで楽しい。これを仲間に提供しようと、はりきって先頭を歩いてセンサスしたが、留鳥はともかく冬鳥が少なかった。でも、後半は今シーズン多いという報告が多かったレンジャクが出た。黄色い方2羽だった。
こうして満足はできたが、自然観察指導員の遠足なので、もっと楽しめるはず。次回はもっと発展させた内容にする。


玉川上水自然観察会

2011年2月20日日曜日、くもり、9:30~13:00、9℃

玉川上水で自然観察しながら、上水を取り巻く問題を考える

 以前から問題提起している玉川上水の管理伐採問題の中で、小金井桜復活に伴う樹木伐採が大きな問題として浮き彫りになってきた。以前に紹介した150Mのモデル区間の皆伐状態は管理伐採というレベルを超える暴挙であり、これを今後6kmの区間に渡って延ばそうとしているのだから、これは人間都合の自然破壊以外の何ものでもない。繰り返しになるが、私は小金井桜復活にも、管理のための伐採にも反対ではないが、ヤマザクラ以外の樹木を皆伐する今のやり方には大反対である。ヤマザクラ以外の樹木を、特にケヤキを悪者扱いして伐採している現状は、カラスを悪者扱いして捕殺している非道と同じに見える。ちなみに小平市と小金井市の木はケヤキである。
これは生物多様性保全への理解を欠いた、人間の偏愛とご都合主義であり、国際生物多様性年の2010年、そして国際森林年の今年2011年に管理を超えたレベルの樹木伐採を行っている東京都水道局と小金井市、小金井桜関連の市民団体は国際的に恥ずべきことを実行していることを自覚しなければならない。
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小平中央公園から玉川上水を下流へ下っていった

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野生動物に餌をやるのではなく、自然環境を護り保全する。野生動物を正しく観察し、変わったペットは飼わない。リサイクルを免罪符にせず、消費行動を考える。環境配慮という言葉に騙されず、本質を見極める。歴史と伝統は大切だが、屋敷林や畑が道路やマンションになり、周囲に自然環境が乏しくなっている今の時代に、残された貴重な樹林帯である玉川上水の樹木を伐採してヤマザクラ並木を造成するのはエコではなくエゴだ!

発見は観察から。第一歩スタート。

 まずはこの問題をなるべく多くの人に知っていただくことから、ということで玉川上水で定期的に自然観察会を行うことにした。百聞は一見にしかずで、実際に自らの目で現場を確認しないことには机上の議論で本質的ではない。その第一弾としてこの日、自然観察会を開催した。NACOTの自然観察指導員および一般参加者と共に、樹木と野鳥を中心に自然観察会を進めた。鷹の台あたりから小金井公園まで歩くと、植生の変化が大きいが、それは人間の都合の変化と置き換えると実にわかりやすく、面白い。これには普段ぼうっとしていると気づかない人も多いかもしれない。ところが五感のアンテナを張って歩くと、見えてくるもの、聞こえてくるものがたくさん!私たち自然観察指導員は生きもののことだけでなく、そのような社会のあり方や人間行動を含めたマクロの視点を紹介する、偏りなくバランス感覚に富んだ啓発活動を行っている。今後も季節を変えて開催していきたい。

JTP110220_7760.jpg鷹の台、小金井中央公園周辺の玉川上水。雑木林に包まれる中を人が歩く、気持ちのいい環境。ここが東京都の都道3・3・8ムダ事業でつぶされようとしている。JTP110220_7812.jpg小金井公園手前の玉川上水。植生は乏しく、ギリギリまで車道で、2ヶ所の交差点で歩行者は3回かけて向かいに渡らなければならない。今またこの僅かに成長した樹木を伐採してヤマザクラだけにするという。この地域、どれだけ人間の都合で好き勝手やるのか。

JTP110220_7834.jpgモデル事業の名目で、バッサリやられた玉川上水の小金井公園正門から関野橋周辺。環境をかじった人や生物学系の学生は机上の議論で『木は伐って管理するものです』と言う。一面ではその通りだが、このケースには当てはまらない。物事画一的に議論できず、ケースバイケースだ。浅学の方々、実際に現場を観てから議論してほしい。JTP110220_7818.jpg小金井桜復活のためには他の樹木を全て排除するのが小金井桜関係の市民団体。桜守の会などいくつかの団体があるが、親玉は植木屋であり、結局儲け目的の小金井桜商会。そのために他の樹木は犠牲になる。この看板の後ろの緑のテープが巻かれたケヤキは全て伐られる。こんなに細いケヤキを伐ることを萌芽更新とは言わせない。

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地域の歴史を学ぶ

ジブリ美術館の知人と共に、井の頭町会長の岩崎菊男さんにお願いして地域の歴史についてうかがった。戦中に幼少時代を過ごした岩崎さんのお話は経験者の生の言葉であり、今まで人伝に聞いてきたことを直接語り部から聞くことができた。
この地で自然観察会を続けているが、桑の実や椎の実を食べたという昔の話はあくまで人伝に聞いた話であって、それが事実であることは間違いないものの、実際にそれを経験した人の話を聞くのは今日が初めてだった。今日の経験で、私の自然観察会に地域の歴史という要素が加わり、内容が充実することになる。

雨の日

2011年2月18日

大雨が創る風景

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雨上がりの井の頭公園を歩く。いつもと違った風景がそこここに広がっているのに人影はまばらで、もったいない。私としては山の中で動物を追い求めている時のような印象を感じる、魅力的な状況。

これが井の頭公園?

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御殿山には池ができていて、写真的な魅力が増していた。この写真が井の頭公園だとはわからないような景色が広がっていた。


秋月岩魚写真展オープニング

2011年02月15日火曜日

雪の翌日

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夜の雪遊びの翌日、勇んでカメラを提げて出陣。ところが夜間に雨が降ったようで、私が歩く頃には既に雪はボタボタと融けて落ちてきた。最近は写真記録の重要性を再認識しているので、整備される前の西園日産厚生園跡地の雪景色を必死に撮影。柵があるので、脚立に登って何とか撮影した。

秋月岩魚さんに再会

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品川のキヤノンサロンで秋月岩魚さんの写真展のオープニングがあり、出席した。岩魚さんとは仕事ではなく、井の頭公園での外来種駆除で知り合うことになった。岩魚さんは本質的に環境保全活動に取り組んでいる写真家で、特に外来種問題に深く関わっている。秋月岩魚さんの写真展は3月28日まで品川キヤノンギャラリーSで展示しており、26日土曜日には講演会もある。氏の興味深い自然観に触れるチャンスだ。


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雪の夜

2011年2月14日月曜日

雪のハモニカキッチン

雪の夜、最近お気に入りの「吉祥寺麺通団」でプレミアムモルツを一杯。熱かけうどんを一杯。身体が温まったところで街へ繰り出し、写真遊びを開始した。

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ハーモニカ横丁?

あれ?「ハモニカ横丁」ではなく「ハーモニカ横丁」が正式名称なのだろうか。

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いせや公園店は閉まっていた

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スタバ公園店も雪が似合う

あおい有紀さんと訪ねる日本酒の蔵元(房総半島編)

2011年2月12日

発想がカタチになる喜び

JTP110212_7142.jpgJTP110212_7148.jpgフジテレビ『とくダネ!』の花王の生CMで活躍中のフリーアナウンサー、あおい有紀さんは食通、酒通でもあり、利き酒師としての活躍にもめざましいものがある。また日本の伝統文化を伝える活動にも力を入れており、品格のある女性だ。和装もとても似合う。そんな有紀さんと何度か日本酒の試飲会でお会いし、いろいろお話している内に私の発想は閃いた(ワインに加え、日本酒のツアーもやるべし)。
そして、ヴィラデスト・ワイナリーを訪ねるツアーで私が案内役を務めさせていただき、お世話になっている専門ツアー会社、ワイバードの山本社長に彼女を紹介し、ワインだけでなく和酒もやってみては、と提案したものが、今回実際にツアーとして実現した。 私は紹介しただけで、実際のプロデュースは有紀さんとワイバードで行ったのだが、私としては閃きがカタチになったことがとても嬉しい。実際にどんなツアーになったかを視察すべく、今回は参加者に加わらせていただいた。

魅力たっぷり、房総の蔵元

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 ツアーは満員御礼!バスには今回訪ねる3つの蔵元の一つ『岩の井』の岩瀬酒造の若手が来て同乗し、有紀さんと交代で話をした。レインボーブリッジ、フジテレビなどお台場のパノラマを背景に話す有紀さんの姿は、初めてというがなかなかのバスガイドぶりだった。日本酒の基礎知識についてのレクチャーもわかりやすく、充実していた。
 今回は外房の蔵元『岩瀬酒造』『木戸泉酒造』『稲花酒造』の3つを訪ねたが、いずれも歴史の長い蔵元で、秀逸な和酒を造っている。そして、どの蔵も『観光』をやっていないので蔵元の生の姿を見学することができて、大変興味深い『大人の社会科見学』となった。ツアーにはサプライズもいろいろ仕掛けられていて飽きさせない内容だったが、その中身は参加してみてのお楽しみということで。3月6日に追加設定があるので、興味のある方は満員になる前に予約しよう。
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2月の雪

2011年02月9日、11日

井の頭公園の雪景色

東京はこのところ、2月に雪が降ることが多い。ここ何年か必ずこの時期に雪が降る。2月に入って暖かい日があったが、その後寒さが戻ってきて、ついには雪が降った。
井の頭公園の雪景色をいくつか紹介します。最近お気に入りの、ニコンD7000によるフルハイビジョン動画撮影です。手持ちなので多少ブレますが、頑張ってホールドしています。


都道3・3・8号線計画地をたどってみる

~府中から小平中央公園まで~

都道国分寺3・2・8号線、小平3・3・8号線を考える会

2011年2月6日日曜日、快晴、12℃

 都市計画道路、どんぐりの会とこだいら自由遊びの会主催で都道国分寺3・2・8号線および都道小平3・3・8号線の計画地をたどってみる会に参加し、計画地を一緒に歩いた。もはや都内に新たな道路は不要だとわかっているし、この道路が小平の玉川上水をまたぎ分断し、上水に隣接する小平中央公園の雑木林をつぶすものだと聞き、黙っていられなくなった。計画地を実際に歩き、私の得意分野である自然観察力・生物調査力を駆使して生物多様性という側面から計画の是非を評価する。環境アセスを依頼される業者は業務を受託している立場から、計画を客観公平に評価できるとは言い難いが、私のような第三者は事業主とも利害関係がないので、事業の是非を科学的な観点から客観的に、公平に評価することができる。それをもって、計画の修正や見直しを提言し、市民に協力する。
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本格的に活動し、実績も重ねているのだから、趣味の自然観察で終わらせてはもったいない。世のため人のために役立ててこその専門性だと思う。

この会の詳細については別途レポートします

エナガの魅力

2011年1月30日日曜日

快晴、7:50~11:30、10℃

JTP110130_6419.jpg1月のカモセンサスを実施していたら、エナガとコゲラの混群が低い位置を動いていたので、思わず調査に参加していた一同、調査を中断して観察・撮影を始めた。ここ井の頭公園でエナガは珍しくないが、いつ何回観ても飽きないという人が多い。私も好きな鳥の代表格に挙げる種。その魅力はどこにあるのだろう...
 知り合いのある写真家が執筆しているブログのバナーLinkIconこちらの方ですにはオオワシ、エゾリス、エゾモモンガ、アザラシなど北海道を代表する動物が使われているが、その中にシマエナガが使われているではないか。それも悩殺の正面顔だ!
 小鳥の身分?で、しかも決して知名度が高いとはいえないこのシマエナガが北海道の動物を代表するかのようにこのバナーのメンバーに加わっているのは、いかにこの小鳥の姿がかわいらしくて人気があるかを象徴している。
 本州のエナガは色彩が違って、残念ながらそこまでの魅力はないが、やはり丸くふわふわした本体につぶらで小さなまんまる眼と、小さくちょこんとした嘴、という姿がキャラクターのぬいぐるみのようでかわいい。何回観ても飽きないのがエナガなのだ。

当たり鳥はマヒワ

2011年01月25日火曜日

快晴、7:30~8:20、4.1℃

JTP110125_6208.jpg今シーズンの冬鳥の当たり鳥はマヒワだという話が各地から聞こえてきたが、ここ井の頭公園では大群が現れていなかった。それがこの数日でやっと状況が変わったようで、群れが観察されるようになった。ハンノキやアキニレの好きなマヒワは大群が出ていた他の公園ではサルスベリの実などを食べていたが、ここ井の頭公園ではカツラの実を食べていることがわかった。ポイントははらはらと落ちてくる殻だった。ちょうど67回井の頭かんさつ会でアキニレの実を食べるカワラヒワが落とす実の殻のサインで存在に気づこうという話をした直後だった。
カツラの香りは大好きだが、このように鳥類が利用していることは知らなかった。自然観察会の定番、あのミニバナナのような実が落ちる前にマヒワが食べていたのだ。身近な自然観察に新たな知見が加わった。


第67回井の頭かんさつ会「冬鳥探鳥会~バードウォッチングから考える自然~」

2011年1月23日日曜日

快晴、9:30~12:00、12℃

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 67回目の井の頭かんさつ会は恒例の冬鳥探鳥会、人気のバードウォッチングを開催した。前日、飲まず食わず(大げさか)で鳥観取材対応していたので「もう鳥なんて観たくない!」というところだったが、一晩眠って気持ちも復活した。例によってただ鳥を観て喜ぶだけの「単調会」にしたくないのと、最近は本当に生きもののつながりが見えるようになってきたところで、「バードウォッチングから自然を考える」ことをテーマに掲げた。折しも玉川上水の樹木伐採問題に取り組んでおり、鳥類との関わりは大きいので、鳥観がそのような問題について考えてもらうきっかけになればと考えた。実際、冬鳥の越冬には実のなる樹木が大きなカギを握っている。それを理屈ではなく実感してもらうことが狙いだ。
JTP110123_6023.jpgシロハラやツグミの気持ちになって餌を探してみる前半はバードウォッチングのコツを中心にし、後半に体験メニューを盛り込んだ。アカハラやシロハラ、ツグミの気持ちになって、落ち葉を掻き分けて餌になるものを探してみる。
 鳥類が存在するには理由と条件がある。一つには餌が豊富にあること。隠れ場所があること。そして、繁殖期であれば巣にできる環境があること。後半に観察した場所は前半に周った場所よりもツグミが多かった。しかも、飛び去ったツグミがまた同じ場所に戻ってくる。そこには理由があるからだ。私はツグミが降りる地面の周囲を遠望し、その理由を確信した。ツグミが繰り返し降りる場所は、実がなくなったある樹木の根元にあたるからだ。参加者と共にそれを確認しに行くと、やはりトウネズミモチの実がたくさん落ちていた。「私がシロハラなら、あの木の根元を掘ります!」次に、目をつけた樹木の根元の落ち葉を参加者と一緒に掻き分けて餌になるものを探した。すると、出てくる出てくるツブコショウのような実が。そう、エノキの根元を掻き分けてみたのだった。どちらも冬鳥にとって重要な冬の食料源である。昆虫が姿を消し、樹上の実がなくなった後はこの「天然の食料備蓄」が冬鳥の越冬にとって頼みになる。実のなる樹木が大切だということを参加者と共に実感した。
 この日観察できた鳥類はカイツブリ、ゴイサギ、コサギ、カルガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、キンクロハジロ、バン、オオバン、キジバト、カワセミ、アオゲラ、コゲラ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、ルリビタキ、シロハラ、ツグミ、ソウシチョウ、ウグイス、エナガ、シジュウカラ、メジロ、カワラヒワ、マヒワ、シメ、スズメ、ムクドリ、オナガ、ハシブトガラスの30種類。鳥観も楽しめたし、環境を考えることもできたという意味で、ねらい通りの会にできたと思う。


NHK「おはよう日本」取材対応&玉川上水交流会

2011年01月22日土曜日

快晴、9:00~14:30、12.6℃

110122_G0084.jpg NHKの依頼で「おはよう日本」に出演することになった。同番組に出演するのは2009年の「セミ抜け殻調査」以来2回目。井の頭公園の特集にバードウォッチングが盛り込まれることになり、井の頭公園の野鳥のことなら井の頭バードリサーチ!ということで代表の私が案内役を務めさせていただくことになった。
 井の頭公園の野鳥についてディレクターの方と打ち合わせをした結果、今回は井の頭の森の野鳥にスポットが当てられることになった。これは歓迎すべきことで、従来の番組であれば冬鳥といえば取材が容易なカモ類を取り上げ、小鳥の映像はヒヨドリやシジュウカラなどの留鳥で済ませていたものだが、今回は本格的に森林性の冬鳥を取材するという。これは大変意義のあることなので、全面的に協力させていただくことにした。井の頭公園に多様な生きものが生息している事実を広く多くの人に知っていただき、その魅力を紹介することで、井の頭公園の自然環境の真価を知ってもらうことができる。人々がその価値を知ることで、当地の自然環境を大切に考えてくれるようになる。
 当日は穏やかに晴れ、絶好のバードウォッチング日和に。ここのところ若干低調だった冬鳥にも少し動きが出てきて、観たい鳥は一通り出てくれた。なかなかその全てを映像で記録してもらうことはできなかったが、いい線いっていたと思う。自分の伝えたいことは概ね伝えることができたが、朝から午後まで何も食べずにぶっ通しで鳥を探し回り、見つけてはそれについての話をしていたので、最後の方は頭が回らず、言葉が出ず、話に力が入っていなかったと反省。案内人である私の出来を自己評価するとだいたい70%くらいだろうか。

 というわけでちょっと恥ずかしい?出来?のTV出演は1月29日土曜日朝の「おはよう日本」の「すてき旅 「都会のオアシスを楽しむ ~東京・井の頭公園~」 」特集でだいたい7:30過ぎから放映される予定です。

武蔵野美術大学へ

IMG_0101.jpg井の頭バードリサーチの取り組みを紹介取材が終わるやいなや、ラーメンを腹に流し込み、武蔵野美術大学へ。玉川上水の縁で知り合った知人が修了展で作品を発表しており、作品に関係した、玉川上水に関わる市民・団体を呼んでの交流会を催してくれた。私も縁あって井の頭公園の自然環境と私の取り組みを、井の頭バードリサーチなど諸活動紹介を兼ねて説明し、知人の作品の一部にインタビューに答える形で参加することになったのだった。
 同じようにインタビューに関わった方々のほとんどは玉川上水上流の小平周辺で活動する人々。玉川上水の伐採問題や都道3・3・8号問題、小金井桜問題などで、今後連携していきたいと考えていたので、知人は上流と下流が交流するいいきっかけを作ってくれた。交流会ではパワーポイントで井の頭バードリサーチの活動を紹介した。


シロハラの餌さがし

2011年01月18日火曜日

快晴、7:10~8:20、0.6℃


今朝は3か所でシロハラが落ち葉をひっくり返して餌を探している場面に出会った。晩秋にミズキ、ムクノキ、エノキを食べていたシロハラやツグミは、それらの実がなくなるとあまり好きではないイイギリやトウネズミモチに手を出し、それもなくなってくると地上に降りて落ち葉に隠された、落ちた実を探して食べ、厳しい冬をしのぐ。23日日曜日の第67回井の頭かんさつ会ではシロハラと同じように落ち葉をひっくり返してみて、餌になるものを探してみる。

NACOT新年総会

2011年01月15日土曜日

_DSC5790.jpg毎年恒例、市ヶ谷亀岡八幡宮の集会所でのNACOT(自然観察指導員東京連絡会)新年総会に参加。皆で年間の計画を話し合った。生物多様性保全普及は昨年で終わりではなく、今年も引き続きCEPAに努めなければならない。
大きなところでは5月22日生物多様性の日に今年もイベントを実施する。また、今季もCBD市民ネットの一員として他団体と協力して活動する機会も増えそうだ。堅い話の後はこれまた恒例の交流会で盛り上がった。

カワセミ

2011年01月13日木曜日

快晴、7:45~8:25、4.3℃

JTP110113_5727.jpgこの冬は冬らしく寒い日が続いている。今朝も白い息を吐きながら井の頭公園での調査活動に取り組んだ。餌が乏しくなったせいか、このところ冬鳥も少なくなり、カメラを持ち歩いていても一度もシャッターを押さない日が続いた。一昨日ツミがオオタカの若い個体を追い払った場面を少し撮影したくらいだ。こういう状況が続くと、使わないカメラで荷物の重量が増すだけでバカバカしい気もしてくるが、いつ何が起こるかわからないのが自然界の動きだし、街で何か起こった際に「いけね!今日カメラ持ってないや!!」ではカメラマンとして撮るべき場面で撮れないという悔しく屈辱的なことになりかねない。体力はあるので荷物の重量は全く苦にならないし…
 御殿山から弁天池に下りると、昨日カモの話を介して知り合ったおばさま3人組と再会。同じような時間に池の周りを歩いているようだ。昨日はどうも、などと話をしていると50mほど先にカワセミがとまっているのが目に入ったので、カワセミですよ!と教え、一緒に観察した。オスの若い個体は比較的に人を気にせず、双眼鏡が要らない約10mの距離でじっくりと観察させてくれた。おばさまたちが去った後で写真を撮り始め、D7000から搭載されたフルハイビジョンでの動画撮影も少しできた。やはりカメラは手放せない。

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栗田格×ムムリク コラボ作品展 「PHOTO MAKE-UP」

 お世話になっている報道写真家・栗田格さんがアーティストのムムリクさんとコラボで作品を制作し、1月8日から有楽町の外国人特派員協会で展示している。そのオープニングにお招きいただいたのでお邪魔してきた。東京五輪の前年から報道カメラマンとしてのキャリアを始めた栗田さんはまだまだ現役で、昭和から現在までの世の中の出来事を見つめ、記録し、海外に配信してきた大先輩。私が取材の現場に出ていた頃はお会いする機会も多かったが、いつも周囲に愛嬌を振りまいて場を和ませてくれる人。栗田さんの人柄を慕って、レセプションには多数の人が集まっていた。
作品展案内(英語)

JTP110103_5502.jpgルリビタキ♂J

ルリビタキ 2011年1月3日月曜日、13:00~14:30、10℃

昼過ぎまでデスクワークに取組み、午後一で観察へ出かけた。「三州うどん」が正月休みで5日からなのを確認しつつ、井の頭公園へ。鳥類相に変わりはないが、今日はルリビタキの観察を至近で楽しむことができた。♀タイプだが、上面がかすかに青味がかっているので雄の若鳥ということがわかる。黄色い部分の面積も大きい。彼は低木の横枝にとまり、尾をふるわす独特の動きを見せた後に地面へ降り、植物の種子を見つけては食べていた。脅かさないようじっとその行動を観察しながら撮影し、かんさつ会の教材にしようと思い立って動画に切り替えるが、400mmを手持ちで撮影するのは結構難儀だった。静止画なら簡単なのだが、動画は液晶画面を見ながら撮影しなければならないのでどうしてもホールドが甘くなる。静止画と同じようにファインダーで撮影できれば手持ちでも結構いけると思うのだが、それは原理的に難しいのだろう。
ともあれ動画の楽しさを再確認する今日この頃なのだった。

鳥観初め

2011年1月1日

快晴、9:00~12:00、8℃

JTDEE1~1.jpgエナガ新年恒例の鳥観初めに出かけた。まあ、私の場合は365日鳥観しているので、いつもと同じことを繰り返しているだけで、暦の方が元日になっただけということなのだが。鳥類相の方もいつもと同じで、特に変わらなかったが、休みの鳥観は時間を気にしなくて良いのがいい。大好きなエナガやヒガラをたっぷり観察することができた。井の頭かんさつ会のページリニューアルなど仕事がいろいろとあるので、観察を切り上げて帰宅した。
この日、一脚にD7000+600mm/4の装備で撮影したが、高画素機高倍率のブレの厳しさを思い知った。動きが素早い鳥については被写体ブレが出てしまう。こうした条件では感度を上げてでも1/500以上を確保したいところだ。

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活動記録目次
2017年
2017年のおもな活動

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2014年h1
2014年1月~6月

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2013年h1
2013年1月~6月

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2012年h1
2012年1月~6月

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2011年h1
2011年1月~6月

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2010年1月~6月

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