玉川上水伐採問題現地視察会

2010年12月25日土曜日

玉川上水の樹木を数年で約4,500本伐採するという東京都水道局の事業が、形式ばかりの地元説明会を終えるやいなや進められている。私は井の頭公園での毎日の観察と調査によって、玉川上水の植生が生物多様性保全上、重要な役割を担っていることを実感として認識している立場から、現場を観ておく必要を強く感じ、急遽現地視察会を企画、仲間に声をかけ、既に伐採が始まっている小平市、小金井市の玉川上水の状況を確認した。急な呼びかけにも関わらず、当日は三鷹環境市民連、久我山緑の散歩道、自然観察指導員東京連絡会、井の頭かんさつ会、井の頭バードリサーチなどから有志が集まり、12名で視察を行った。詳細な記事はこちら.

JTP101225_5111.JPG日頃から生物多様性保全に関心の高い有志12名で現地視察

JTP101225_5059.JPG小平地区の玉川上水はコナラ主体の雑木林が気持ち良く、人の生活と自然の一体感が伝わるJTP101225_5152.JPGシュロ・アオキ・ヤツデについては伐採し、手入れすることが必要JTP101225_5207.JPG小金井桜並木にするために樹木が伐採された現場。名勝を再現するために他の樹木を全て伐採することは正しいことなのだろうか?

ヴィラデストのクリスマス

2010年12月23日木曜祝日

丘の上のクリスマスランチ

JTP101223_4854.jpg今年最後のヴィラデスト・ツアーへ。強い冬型の気圧配置で風が強く、現地東御市和は最高気温が8℃の予定。日中に地元井の頭公園の早朝の気温ということになるようだ。
東御市に新たにオープンした2件の小規模ワイナリーを訪れ、情熱に溢れる若手の生産者と話をした。その後、ヴィラデストに到着すると、入口にクリスマスツリーが飾りつけられている。玉村夫妻もいらっしゃったし、クリスマスランチは品数が多く、ボリュームがあってお腹がいっぱいに。個人的には厨房の村山さんや、醸造責任者の小西さんとお話しできたのが大変嬉しかった。どんどん人が好きになる、それを自覚する今日この頃だ。

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赤谷プロジェクト・鳥類センサス 2010年12月19日日曜日

人工林を自然林にし、生物多様性を復元する…赤谷プロジェクトの柱である自然再生。鳥類相のモニタリングも状況の変化を把握するための指標の一つ。
今回は調査定点や調査方法を決定した。決めたポイントで一定時間、鳥類を声と姿で確認し、種と個体数を記録する、いわゆるスポット(ポイント)センサス法を採用。定点は8か所設置した。簡単に言えば、杉林を皆伐し広葉樹主体の森に変わった時に、鳥類相がどう変わるかを調査によってモニタリングしてゆくということになる。
生物多様性復元事業に実行部隊の端くれとして立ち会うことができることは大変光栄なことだ。

第66回井の頭かんさつ会

2010年12月18日土曜日

かんさつ会前のオオタカ観察

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今日は66回目の井の頭かんさつ会。12月のかんさつ会は忘年会がメイン?でそれにつなげる形で昼下がりのかんさつ会、夕暮れのかんさつ会をやってきた。今年は田中代表のコンセプト「忘年は後ろ向き、望年で前向きに行こう」という提案で「望年観察会」をテーマに、やはり夕方からかんさつ会を行ない、その後「望年会」という流れに決まった。かんさつ会前に森を一回りすると食事中のオオタカに出くわした。あまりにも距離が近く、600mmでは画面に入りきらないほどだった。彼女を脅かさないよう、ゆっくり移動し、横目で写真が撮れる位置を探す。走ったり、急に止まったりすると逃げてしまうので、そっとそっと。写真もすぐには撮らず、レンズを向けない。彼女が落ち着いてきたところで少しづつ撮る。カメラを構える時もゆっくりとした動作を心がける。とにかく急な動きをしたらアウトだ。朝やっている太極拳の動きが役に立ったかも(?)

トイレでかんさつ会?

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かんさつ会は14:30からスタート。リーダーは田中代表。一人で案内するにはやや参加者の人数が多いので、適宜他のリーダーがサポートした。春への備え…例えばコブシのふさふさ冬芽は最も代表的なもの。昆虫の越冬も成虫、さなぎ、幼虫、卵、種によってそれぞれ冬越しする形の違いがあり多様だ。そういう生きものを紹介していくと、トイレにも立ち寄る必要が出てくる、といってもトイレに行きたくなるわけではなく、トイレのような公園内の施設を冬越しの宿として利用している生きものもいるというわけだ。トイレの前に人だかりができ、行き交う公園利用者が首を傾げながら通って行く。JTP101218_4304.jpg今までになかった面白い絵面だ。また、後半にはいくつかの植物の根を掘って観察した(公園管理者の許可済)。陽が傾いてきたところでかんさつ会を終了し、そのまま望年会。短い時間ながらかんさつ会スタッフと参加者が親睦を深めた。

 こうして今年最後の井の頭かんさつ会を無事に終えることができました。ここまで続けて来られたのも、多くの参加者に支えられてこそです。さらに面白いかんさつ会を目指しますので、来年もよろしくお願いいたします。


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第66回井の頭かんさつ会下見 2010年12月12日日曜日

12月、年末の井の頭かんさつ会は恒例の「忘年観察会」。ただし今年は「悪いことを忘れるという、いわば後ろ向きな忘年会」ではなく「未来に期待する、前向きな望年観察会」。いろいろな生きものの冬越しと春への備えを観察する。もちろん、かんさつ会は昼下がりから始め、暗くなる時分には暮れの飲み会のスタートだ。

エコプロダクツ展2010自然観察会

2010年12月11日土曜日

見本市会場の外で自然観察会

JTP101211_3719.jpgJTP101211_3721.jpg今年も日本経済新聞社主催のエコプロダクツ展でNACOTで自然観察会を担当した。昨年は東京ビッグサイト近くの小さな公園「水の広場公園」へ各リーダーが往復し、興味を持った人々を案内していたが、今回はバージョンアップし、水の広場公園に加えて近くの都市公園「葛西臨海公園」への自然観察ツアーを企画・実行した。2回目にして初めてのロングバージョン。私は土曜日の葛西臨海公園のリーダーを担当。11月5日の井の頭公園「多摩の生物多様性シンポジウム」で私はマネージャーとして23人の方に働いていただいたが、今回は働いていただいた方の一人が主担当で私は一兵卒。この辺りの分け隔てなさがこうした活動の面白いところだ。常に10m前後の風が吹く中で楽しい自然観察をお伝えした。


ジョン・レノン スーパーライブ2010

2010年12月8日水曜日

ジョン没後30年の節目

JTP101208_8069.jpg1980年12月8日。世界中が衝撃を受けたジョンの急死から30年。ビートルズが唯一日本公演を行った日本武道館で、今年もジョンを偲ぶ一大イベントが催された。今年でちょうど10回目を迎えたこのイベントはジョンの魂を引き継いでおり、貧困 のために教育を受けられない国々、子供たちをサポートすべく、チャリティイベントとして開催されている。
JTP101208_8155.jpg開演から約4時間。全てのパフォーマンスが終わり、アーティスト全員で「Happy Christmas」「Power to the people」「Imagine」を熱唱してイベントを終えた。縁あってこのイベントの一員に入れていただいて9年目。年一回、最もやりがいを感じる一日を与えていただき、本当に感謝している。


山は雪化粧

2010年12月4日~5日土日

山へ

JTP101204_2901.jpg車窓からの富士山JTP101204_2933.jpgうっすら雪化粧
東京駅6:32発新幹線たにがわ401号に乗り、上越方面へ。いつもの山へ入った。今日はいつもにも増して時間がないので、ほとんど観察なしで目的地へ一直線。快晴ながら雪がちらつくフィールドはうっすら雪化粧していて、靴底から冷たさが伝わってきた。気温は0.8℃。暖かくはないが、真冬の北海道に比べれば春のようなものだ。手早く作業を行って下山。次の目的地へ向かった。会議の後に皆で自然観察へ。歴史を学び、興味深い生きものをいくつも観察することができた。


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エコプロダクツ展自然観察会下見 2010年11月27日土曜日

12月9日~11日に東京ビッグサイトで開催される『エコプロダクツ展』で私たちNACOTが担当する自然観察会のために葛西臨海公園で下見を実施した。観察会は昨年と同じくビッグサイトの近くの小さな公園でのショートバージョンと、バスで葛西臨海公園へ行くロングバージョンの2種類を展開する。どちらも事前にエコプロダクツ展のwebサイトから予約申込が必要。
案内ページ・申込みはこちら

ツチグリの3日間

一日目、地上のタコ?再び

JTP101126_2381.jpg11月26日
今季は菌類が元気だ。各地でキノコが豊作との声。ここ井の頭公園でもキノコが多く、菌類と共生しているマヤランが元気で花期も長い。地上の太陽、星のようなユニークな風貌のキノコ、ツチグリを再び見つけた。11月5日の「多摩の生物多様性シンポジウム」の自然観察会において主役の一つとなったものだ。今回見つけた個体は傘が反っていて、地上のタコといった風貌だった。


二日目、早くも変形

JTP101127_2551.jpg11月27日
翌日、地上のタコは手足が逆に反って来て早くも変形していた。中央の袋は破れ、胞子が飛びやすくなっていた。軽くつつくと胞子が飛びだした。出た時期が遅いからだろうか、それにしても変形が早い。


三日目、終演

JTP101128_2651.jpg11月28日
そして翌日、見る影もない姿になっていた。傘は完全に丸まり、もはや何の風情もない姿になってしまった。今季は胞子をたくさん飛ばしたので、また来年が楽しみだ。


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Brad Elterman写真展『LIKE IT WAS YESTERDAY』オープニング

私の勤め先と30年以上前からお付き合いいただいているエンタメ・フォトグラファー、ブラッド・エルターマンが東京で写真展を開催、オープニングのために来日。オープニングレセプションにお招きいただいた。ブラッドのキャリアは今で言ういわゆるパパラッチの走りで、一枚一枚の作品にストーリーがあり、大変興味深い。ブラッドは大変愛嬌のある人で、誰からも愛される人柄だ。
写真展の案内はこちら

第65回井の頭かんさつ会

2010年11月23日火曜祝日、10:00~12:00、雨のち晴れ、17℃

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65回目の井の頭かんさつ会のテーマは「はっぱの色葉(いろは)」。落ち葉拾いを楽しみながら、種の多様性や紅葉のメカニズム、落葉の意味を学ぶものでした。降雨が懸念されましたが、かんさつ会開始時間の10時には雨はあがり、ジョウビタキが開催を告げて鳴きました。佐藤さんが主担当の会は雨になる、というジンクスが成立しなくて良かったです。約30人の参加者が4班に分かれ、落ち葉拾いを楽しみました。大人班は袋に落ち葉を集め、子供班は落ち葉を集めてアルバムを完成させました。

アナウン酒サロン☆

at 虎ノ門 SAKEビストロ W on 2010/11/20 sat.

 あおい有紀さん主催の和酒応援イベント『アナウン酒サロン☆』へ。3回目となるこのイベント、現代社会で忘れられがちな日本の食文化の一つ、日本酒の復権を目指すもの。世代交代が進み、各地で利益一辺倒のモノづくりが見直され、理想と情熱に溢れた若手たちが本質的に良質なモノづくりに取り組んでいる。日本酒に限ったことではないが、こうした動きを精一杯応援したいと思う。繰り返しになるが、安く済ませて「得した」とか「助かった」というのは全くの錯覚で、短期的な『得』は巡り巡って自らの首をしめるだけだ。安さの裏で日本の雇用や受注が失われている。給料は下がり、購買力が下がり、ますますYの牛丼に頼ったり、カップ麺やハンバーガーを食べざるを得なかったりする。またUのフリースやダウンを安く買って安心している。それは身体にいい食べ物ですか?安いかもしれないけど、そこで落としたお金は自分の仕事に戻ってきますか?もうデフレはやめにしませんか。
 中長期的には皆が一生懸命にお金を日本製品、国内に向けて使うことが自分に戻ってくる投資になる。この情熱に満ちた蔵元さんたちも応援したい。buy Japan !

JTP101120_1513.jpgあおい有紀さんと千葉の蔵元さんたち

またツチグリ発見!

2011/11/18木曜日、11℃

地上の太陽再び

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 以前ツチグリが出ていたところを見ると、新しいのが出ているのを見つけた!宝を発見したような気分。地上の星・太陽☆
良く探すと他にもいくつか出ているのを見つけた。そうか、胞子を飛ばすわけだから、複数出るのが当然だ。
 また、ツチグリの近くにフユノハナワラビが出ている。どこででも観られるものではなく、これまたちょっと得した気分。シダ植物で、これも胞子モノ。マヤランも未だマダランで健在だし、今季は本当に菌に関わる生物が元気だ。


ヴィラデストのワイン到着 2010/11/6

ヴィラデストから今季分のワインが納品された。内訳は昨年と同じでビニュロンズ・リザーブ・シャルドネが6本、ビニュロンズ・リザーブ・メルローが6本の計12本。2004年に苗木会員が植えた6,000本のブドウが一人前になり、安定して生産できる本数が増えてきたのだ。当初はシャルドネが3本、メルローが1本、それが小さな段ボールで送られてくるスタートだったが、今や大箱に12本がずっしり。有言実行、不断の努力…ワインの入った箱に実際の重量以上の重みを感じる。

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国産アロマの里を訪ねるツアー

2010年11月13~14日土日

 昨年から「yuica(ゆいか)」のブランドで国産材のアロマ製品の販売を始めているオークヴィレッジを訪ねるツアーに添乗。アロマセラピストの矢田薫さんと共に十数人のご友人をオークの本拠である飛騨高山へご案内した。
 そもそもyuicaを知ったのは昨年のエコプロダクツ展だった。私はNACOTの一員として会場で自然観察会を案内していた。そして観察会の合間にあちこちブースを覗いた時に「クロモジのアロマオイル」が目に止まった。これがオークヴィレッジのyuicaだった。クロモジは高級爪楊枝の材料として有名な落葉広葉樹。私は山歩きの合間にこれを見つけ、その薫りを楽しみつつ小休止するのが大好きだ。
 オークはクロモジだけでなく、スギ、ヒノキ、モミ、ヒメコマツなどの針葉樹、そしてサンショウやミズメ、ニオイコブシといった広葉樹から「国産材のアロマオイル」を抽出している。早速、薫りをテストさせてもらったが、特に私の大好きなクロモジの香りは秀逸だった。この発見を矢田さんに知らせると、ちょうど矢田さんもyuicaの商品に出会ったばかりのタイミングだった。

国産材の有望な利用法

 クロモジやニオイコブシなどはともかく、ご存じのとおりスギやヒノキは戦後の過剰な植林の後各地で放置されて困った状況になっている。売買しようとしてもコスト面で輸入材の競争力に勝てない。また手入れをしようにもやはりコストがかかるので、結果的に放置されてしまう。事は林業の経済的な問題だけではない。人工林が放置されて山が荒れ、生物多様性が損なわれている。このような状況下で、材を利用しよう!という取り組みが各地で行われているが、そのほとんどは炭焼きのような取組み。アクションすることは悪くないが、現実的に現代社会の都市生活の中で炭を利用する機会は頻度が高いとはいえない。つまり材の利用法として少し無理があるということだ。
 そのような状況で出会ったyuica。国産材からアロマを抽出するという試みは一筋の光明かもしれない。なぜならアロマのニーズは炭と比べモノにならないくらい高いからだ。国産材から抽出したアクのない上品な薫りを楽しむ...それが日本の森を活性化し、生物多様性保全にも貢献するということを知れば、より多くの人が利用するだろう。
 今回はそんな国産アロマが産み出される場を見学し、山に自生するそのアロマの原料を五感で観察し、夜はアロマ風呂に入り、希望者は矢田さんのアロママッサージを受けることができるという趣旨で旅を組んだ。私は自然観察を担当した。大好きなクロモジやニオイコブシを探し、参加者に薫ってもらった。次回は初夏にツアーを催行したい。

JTP101113_0837.jpgアロマの抽出作業を見学
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盛者必衰

2010年11月8日月曜日

晴れ、6:50~8:20、9℃

JTP101108_0649.jpg地に墜ちた星?(笑)私のお気に入りだった「地上の太陽」ツチグリのその後を観察したら、全く違った姿になっていた。太陽のフレアは乾燥してくると丸まり、中央の袋をつついて破り、胞子を飛ばす仕組みになっている。わざわざそのような仕掛けを施さず、最初から胞子を飛ばせばいいような気もするが、そこはデザイナーである創造主の決めたことだから文句をつけてはいけない。いずれにしても役割を終えたとはいえ、見る影もない姿になってしまった。

色づいてきた木々

JTP101108_0656.jpg池に降りると黄葉が見事だった。カツラの色づきだった。弁財天を背景にして今年最後の輝きを放っているようだった。 隣のコナラやコブシの黄葉も見事だ。個性あるキノコと舞い落ちる黄色の葉をみていて思ったのは、盛者必衰の理。万物に波があり、ピークがあって、斜陽があり、永遠に続くものはないという当たり前の真理を少しだけ垣間見た気がした。


東京「待ったなし!」アクション 2010年11月7日日曜日

都政を問う集会に講演者として呼ばれ、15分ほど話をした。私の切り口は生物多様性。現在の活動を紹介し、生物多様性を損失している都政を批判。あちこちで不要な道路整備を進めている東京都は本当におかしい。悪の元凶はあのタレント知事・石原慎太郎であり、歪んだ都政を軌道修正するにはあのトップを変える他にはあり得ない。タレント作家は部屋に閉じこもって小説でも書いていればいい。だいたいCOP10に東京都が関わっていないことがおかしい。地元愛知県はもちろん、他の47都道府県や市町村のあちこちが会場にブースを出して発表をしているにも関わらず、人類にとって大変重要な国際会議が日本で開催されているのに、議長国の首都である東京都が何も参加していないというのは国際的に恥である。こんな結果を生み出すのはタレント知事の無知に他ならない。あの坊ちゃんは生物多様性のせの字も知らないことだろう。東京湾に島を浮かべて緑化するなどというくらいだから知れていることだが。
来る都知事選ではまずあのタレント・芸人知事に投票しないことがとても大切である。

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実りのない山

2010年11月6日土曜日

ヤマブドウもサルナシも食べられないなんて

JTP101106_0482.jpg晩秋の赤谷を歩いた。季節が2週ほど遅い今年の紅葉は美しいとは言い難いものだった。タイミング的には悪くなかったのだが、総じて水分を失って枯れている印象があった。そして山の実りは最悪。例年であれば、この時期はヤマブドウやサルナシをかじりながらの野歩きが楽しみなのだが、全く実りがなかった。こんなことはここ赤谷へ通い始めてから初めてのことだ。地元井の頭公園へ早い段階でヤマガラが来て、その後カケスも来ていたので、今年は山の実りが悪いのだろうと予想していたが、ここまでひどいとは想像もしなかった。

ドングリもクリもダメ!!

JTP101106_0519.jpg場所を変えていつものフィールドへ入ったが、やはり実りは悪かった。例年なら歩いていてミズナラのドングリの爆撃を受けるはずが、全くない。この時期ならではのポトポトガサガサいう音がないのだ。道理で地面にもドングリがまったく落ちていないわけだ!そして例年ならイガが落ちているクリの木が9割方全く落ちていなかった。要するに山に食べ物が全くない状態だということがわかった。これではツキノワグマが里に出るのは当たり前だ。今季は凶作で多数の人身事故が起き、数千頭が射殺された悪夢の2006年を上回る被害が出ているそうで、既に群馬県内だけで100頭ものクマが駆除されたという。餓えて食べ物を求めた結果、射殺される…何ら落ち度も悪気もないクマが不憫でならない。どんぐりを山に運ぶ、という活動をしている団体があるが、それは少し違うと思う。何か良い解決策がないだろうか。


多摩の生物多様性シンポジウム

井の頭公園で参加者300人同時の自然観察会
2010年11月5日金曜日、13:30~17:00

 国際生物多様性年の今年2010年、私のホームフィールドである井の頭公園でもCOP10閉幕直後のタイミングで大々的な生物多様性関連イベント「多摩の生物多様性シンポジウム」が開催される運びとなり、私は井の頭かんさつ会およびNACOT所属の自然観察指導員として、同時に300人を案内する自然観察会を実施するという大役を担うことになりました。
 このシンポジウムは(財)東京市町村自治調査会主催で、会場は武蔵野公会堂。前半はCOP10 ってなんぞや、生物多様性って何?といった解説や多摩地域の生物多様性保全の事例発表などがあり、後半は会場を井の頭公園に移し、実際に自然に触れて生物多様性を実感しようという、本質を捉えた大変有益なプログラムでした。

24人のリーダーが奮闘!

 シンポジウムは開幕の挨拶から始まり、元環境省地球環境審議官の小島敏郎先生による生物多様性についての講演、なな山緑地の会の相田幸一氏による里山管理の事例発表、我が井の頭かんさつ会の田中利秋代表による井の頭池の保全の事例発表、そしてアロマセラピストの大橋マキさんのプレゼンがあり、その後参加者・ゲスト全員で井の頭公園に出て自然観察会を実施しました。
 300人を同時案内というところで工夫が必要でした。5月22日の国際生物多様性の日に新宿御苑で実施した『みんなの自然観察会』では60人のリーダー・スタッフで約700人弱の参加者を案内しましたが、これは一日の延べ参加者数。今回は案内する参加者数こそ半分以下ですが、一斉同時という点では5月以上に大変です。完全に同時にやろうとすれば、他の公園利用者に迷惑になりますし、踏み荒らしなど自然環境・動植物にもやさしくないことになってしまい、本末転倒です。
 そこで考えたのは、1リーダーがまともに案内できる人数の目安となる15人を1班とし、300人を20班に分け、井の頭公園内に20か所のフィールドを設定して分散するという方式でした。私の呼びかけに応えて集まってくれたリーダーは23人。私を含めて24人で自然観察会をご案内することになり、事前の下下見、下見を経て今日の本番を迎えました。
 私は第1班のリーダーを担当。種子の散布戦略の多様さや、葉を薫ってもらって薫りの多様性を楽しんでもらいました。大橋マキさんやマエキタミヤコさん、末吉里花さんにも加わっていただき、班は華やかになりました。1時間という限られた時間で伝えられることは限られていますが、私が面白いと思うこと、好きな薫り・味覚を紹介し、体験してもらうことで身近な自然環境にも多様な動植物と楽しみがあることを知ってもらうことを主眼にしました。そして最後に池の水鳥を眺めながら、人間活動や外来生物による生物多様性損失の状況とそれに対する取組みを紹介し、最近の事例として井の頭公園西園拡張問題への取り組みを紹介しました。
 生物多様性ってなんだっけ?実際に何すればいいの?といった方が多いと思いますが、身近な自然を良く観察することで「スキ」が強くなり、問題も見えてくるようになります。問題や課題が見えれば、自ずととるべきアクションも決まってくるわけです。
 私は今回、イベント中の自然観察会のプロデュースとリーダーを担当しましたので、他の班のパフォーマンスを観ることができなかったのですが、23人のリーダーは都内各地で人気の自然観察会を開催しているスター揃いですから、私は参加者として各班の観察会に加わりたいくらいでした。イベント後、どのリーダーも参加者から御礼の言葉をかけられ、参加者にも主催者にも喜んでいただけてイベントは盛会で大成功でした。

JTP101105_D90_0026.jpgphoto:Reiko Hino
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地上の太陽 2010年11月3日水曜祝日

5日の「多摩の生物多様性シンポジウム」の下見をしていたら、個性の強いキノコ「ツチグリ」を見つけた。そんなに珍しいキノコではないが、ここ井の頭公園では初めて見た。
英名は「星形の温度計」という意味だそうだが、これは星よりも太陽に見える。周辺地域担当のリーダーに情報を知らせ、観察会当日のネタの一つにしてもらった。

道具の活用

2010年10月30日土曜日

強雨、9:00~10:15、14℃

JTP101029_0017.jpgD7000新しい道具を入手した。ニコンの新しいデジタル一眼レフ、D7000だ。待ち兼ねたD90の後継機で、ボディ素材などの基本構造からムービー性能まで根本的なモデルチェンジがなされたものだ。未搭載だったフルハイビジョンでの動画撮影はもちろん、ニコン自慢のノイズ性能も抜群のようで、暗い条件での撮影が多い身としては期待大だ。未だ少し触った程度だが、これから使っていきながらこの新しい道具を評価したい。

道具を使いこなす

20101030092348.jpgTUNE WEARをまとったiPad台風の接近に伴って兵糧を蓄えて籠城し、5日の「多摩の生物多様性シンポジウム」の作業をしていたが、風雨が比較的弱い内に公園へ観察に出ることにした。井の頭バードリサーチの鳥類相モニタリングは365日毎日。雨の日も風の日も、というのがウリである。新聞などでもそのように紹介していただいており、台風だからといって休んではカンバンに偽りとなってしまう。
 出陣に際して強雨の中で観察・調査するための装備を考えた。身体は上下パタゴニアのグレードVI、足元はAIGLEの長靴で完全防水として観察道具をどうするか。スワロフスキーの双眼鏡は防水なのでいいとして、傘をさしながらの観察とメモはやりにくくてしかたない。傘をさしていても強雨では結局フィールドノートはびしょ濡れになり、ボールペンで書けなくなりそうなことも予想される。そこで一計。以前に購入していたiPad用の完全防水ケース「TUNEWEAR」を活用することを思いついた。傘とメモをやめ、両手を空けた状態で観察し、完全防水のiPadにテキスト入力していけばいいのだ。これなら調査を終えた後にメモをみながら携帯やPCでテキスト入力する必要がなく、短評をつけるだけでそのままグループのメーリングリストに配信できるメリットもある。
 この「TUNEWEAR」、アメリカ製でiPad購入と同時に購入した。ジップロックを分厚くしたようなもので、チャック部分が3重になっている念の入れよう。もともと自然観察など野外での使用を想定していた私にとって魅力的なアイテムだったのですぐに購入。料理のレシピを参照するために使う人が多いそうだが、私は台風の日に鳥類調査をするために活用した。


キノコ祭2010

2010年10月23日、24日土日

JTP101023_0036.jpgハツタケJTP101023_0078.jpg奥クリタケ、手前はハナイグチ毎年楽しみにしているKさんのログハウスでのキノコ祭りに今年も参加してきた。20名もの参加者が集まり、森のおやつやさんが腕をふるうキノコ料理の数々に舌鼓を打った。
9月まではマツタケが最悪の不作で価格急騰、国産はまず食べられないなんて報道されていたものが、10月になってから豊作と報じられ、マツタケだけでなく各種キノコの豊作が各地で報じられた。クリタケとニガクリタケを間違って販売し中毒に、なんてニュースも報じられた。前週まではここのキノコ事情も上々だったのだが、祭りの週に雨が降らなかったので当日はあまりキノコが出ていない、悪い状況に。Kさんも20人で食べるほど採れないのでは、と不安になったようだが、皆で探すとクリタケ中心とはいえ、たっぷりとキノコが採れた。収穫はクリタケ、ハナイグチ、チャナメツムタケ、ハツタケといったところだった。食べられるかどうか、という興味ももちろんあるが、私の興味はキノコと樹木の組み合わせや棲息環境。クリタケはほとんどコナラの根元から生えている、なぜか、といったことを考察していた。
JTP101023_0041.jpgヤクシソウに来たアブの仲間JTP101023_0047.jpg赤とんぼを食べるジョロウグモ♀キノコ狩りをしながらももちろん自然観察を楽しむ。 花は少なくなってきたが、アキノキリンソウやヤクシソウなど黄色い花が目立った。ドングリはコナラのとても小さい未熟果がたくさん落ちていて、天候不順による凶作を示していた。ジョロウグモが赤いトンボを食べていた。冬鳥のジョウビタキがもう来ていた。などなどフィールドは本当にいろいろな話題を提供してくれるので飽きない。


第64回井の頭かんさつ会

2010年10月16日土曜日

秋を観察しながら生物多様性を考える

JTP101016_0218.jpg今月は名古屋でCBD COP10(生物多様性条約締結国会議)が開催されており、いわば世界中が生物多様性保全を考える月だ。そこで、64回目のかんさつ会も生物多様性をテーマにすることにし、秋のいろいろを観察しながら、生物多様性を考えるという趣旨で実施した。
JTP101016_0247.jpg好天に恵まれた秋の井の頭公園で、小さな小さな種子から池のカモまで多様な生きものを観察した。生物多様性保全はまず身近な自然と生きものを観察することから始まる。世界中の人たちが身近な自然を観察し、その価値や仕組みを知ることで、真に大切に思えるようになって行動することを願う。
秋のいい季節、かんさつ会後は野外で親睦会を行った。

COP10会場

2010年10月12日火曜日

国際会議の舞台、名古屋国際会議場CEPAのカンファレンス会場ゴミは細かく分別廊下の一角には参加国の国旗がずらっと並んでいる

会場を紹介

 今日も名古屋は暑かった。。。10月の半ばとは思えない暑さに、一昨日慌てて購入した半袖のTシャツが大活躍しましたが、それでも暑かったです。平日の今日、私たちのブースには地元のシニアの来訪が多く、セミの抜け殻を懐かしがりながら昔話を始めるのにお付き合いする場面が多かったです。セミに関しては100人が100人とも同じことを話すので、長期の名古屋市のセミの生息状況を垣間見ることになりました。中には生物や自然環境とは関係のない話を延々と続ける方もいましたが、人とのお付き合い、とりわけ年長の方や子供とのコミュニケーションはCEPAに重要なので、よろず相談所のような感じで話にお付き合いしました。
 今日で名古屋を離れますが、事前登録のIDがないと入れないCOP10/MOP5の本会議場の風景を少し紹介します。

CBD COP10/MOP5初日

2010年10月11日月曜日

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大忙しのスタート

 名古屋は今日も暑かった!夏の猛暑が戻ってきたような強い日差しの下、CBD COP10/MOP5は初日を迎えました。初日の今日、私たちNACOTの活動はとても忙しく充実しました。地元名古屋の人々を中心とした市民がひっきりなしに私たちのブースを
訪れ、セミの抜け殻調査の活動やその意義を紹介したり、多様な生きものの折り紙を
一緒に楽しんだりしました。
また今日は多様なメディアの取材を受けました。まず、午前中に私たちNACOTが参加しているCBD市民ネットが、COP10の特番を組んでいるNHKの取材を受け、テレビカメラの前で皆、笑顔を発信しました!
タレントの藤原紀香さんも会場に姿を現し、注目を集めていました。そして午後、CBD事務局長のアーメッド・ジョグラフ氏が登場、CBD市民ネットの中心メンバーである川廷昌弘さんは私たちの活動のポジションペーパーをジョグラフ氏に手渡すことができて大変喜んでいました。
その後、今日大活躍の我らが「セミの抜け殻伝道師」田邉貞幸さんが中京テレビの取材を受けたり、読売新聞の取材を受けたりと本当に世の中に「生物多様性保全」を伝える場をたくさんたくさんいただきました。
今日のMVP、田邉さんをはじめ、メンバー全員がフル回転でへろへろに疲れましたが、とてもやりがいを感じ、充実感のある一日でした。
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COP10会場入り

2010年10月10日日曜日

天気は回復したものの。。。

 名古屋で明日から開催のCBD COP10の会場に入り、CBD市民ネットのブース設営を手伝った。さすがに国際会議だけあって、セキュリティは大変厳しい。それは空港の検査の比ではなかった。事前に登録していた用紙を持参し、会場で身分証明を添えて提出。その場で写真を撮影してIDが発行された。
  昨日までの土砂降りが上がり、天気は回復したが、夏の暑さが戻ったかのようだった。設営時に雨になるよりはマシだが、半袖を持ってきていないので一日中汗だくだった。明日も明後日も暑くなるようなので、夜、半袖を買い求めて歩くハメになった。
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キビタキシーズン 2010年10月7日木曜日

 森を良く探すと季節移動中の夏鳥が見つかり、それなりに数がいることがわかる。花期と同じく10日から2週間ほど遅れている鳥類の渡りの波がやっと安定してきた印象がある。つまり今は、例年の夏鳥の秋の季節移動のピークである9月下旬の状況に相当するというわけだ。 この日はキビタキを10個体以上観察することができた。この時期はミズキの木の周りで待っていると出会いやすい。

10月の赤谷 霧のブナ林 2010年10月2日、3日

 秋の赤谷を歩いてきた。今回、標高の高いところを歩いたので、もしかしたら紅葉のはじまりくらいは観られるかな、と期待していたが、さすがに未だ早かった。初日は良く晴れたのでフリースが要らないほど暑かったが、この時期らしく夕方になると少し肌寒くなった。2日目は天気が悪く、県境の峠の気温は11℃。風が冷たく、早くもグローブを意識するほどだった。フリースがあって助かった感じだ。
 お目当てのブナ・ミズナラ林は霧に包まれ、一時は濃霧で良く見えないほどだったが、今まで見たことのない幻想的な風景を楽しむことができた。野鳥は30種弱を観察し、ヤブサメ、メボソムシクイ、マミチャジナイの群などを楽しむことができた。

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NACOTフィールドワーク研修 2010年9月25日土曜日

恒例となったフィールドワーク研修は今回で3回目。この会はNACS-Jの自然観察指導員講習を受けて腕章をもらったはいいが、なかなか自然観察会を開催できない、活動ができないといった方の背中を押すための実践的な研修会となっている。この日も十数名の受講者に実際に40分の観察会をやってもらうプログラムを実施した。朝の冷え込みは格別で、準備が足りなかったリーダーと参加者はみな寒さにやられていたが、ハクモクレンは暖かそうな毛皮のコートを着ていた。

9月ヴィラデスト・ツアー

2010年09月23日木祝日

秋雨の旅

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 9月のヴィラデストツアーへ。天気の周期が悪く、秋雨にあたってしまったが、ワインも美食も逃げはしない。十分に堪能することができた。ただ唯一残念だったのは畑を少ししか歩けなかったことと丘からの眺めを楽しめなかったこと。
 現地案内役の関さんはさすが慣れたもので、雨プログラムもしっかりと用意してくれていて、雨がちな日の旅を楽しく演出してくれた。座学を1時間ほどやると、ワイナリー内を案内。その後、雨は小康状態になったので畑に出た。びしょびしょなので畑の中は歩けなかったが、関さんがしっかりと参加者を楽しませてくれた。私はピノ・ノワールの「自分の樹」を選ぼうと考えていたが、また次回に先送りとなった。
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第63回井の頭かんさつ会

2010年9月20日月曜祝日、7:30~14:00、28℃

恒例、夏鳥の秋の渡りの探鳥会

JTP100920_0094.jpgJTP100920_0098.jpg63回目の井の頭かんさつ会は9月恒例夏鳥の秋の渡りの探鳥会を開催。前日から少し暑さが戻っていて、この日も真夏ほどではないが、少し蒸し暑い気候だった。こんな日は熱中症に注意。活動が活発になっているスズメバチ対策と併せて参加者に注意を呼び掛けた。
 かんさつ会の前半は呆れるほどに生きものが見当たらない低調さだった。秋に夏鳥を探すにはシジュウカラを中心とする留鳥の混群を見つけるのがコツで、それを探すためにはシジュウカラやメジロ、コゲラの声を頼りにするのだが、それら留鳥がどこにいったのか、なかなか声も聞こえないほど寂しい状況だった。やっとのことで留鳥の声を捉えても、鳥たちは高い樹の上の方にいて、なかなか姿を捉えることができない悪条件だった。かろうじて森のシンボルになっている高い枯れ木にエゾビタキがとまったのを観察することができた。

後半の巻き返し

JTP100920_0105.jpgJTP100920_0107.jpg全身全霊を傾けて鳥探しをするが、やはり好条件は訪れない。ところがかんさつ会を終えなければいけない時間帯になって、状況が一変した。樹の高いところにいた鳥たちがやっと降りて来て、 留鳥から夏鳥まで面白いように観察できる状況になった。待っていた状況がやってきたので、かんさつ会を延長して徹底的に観察。コゲラをじっくり観察することができ、コサメビタキやキビタキ♂などの夏鳥も観察することができた。
かんさつ会の最後に、最近取り組んでいる井の頭公園西園問題について紹介し、身近な自然の観察がその環境の価値を評価することにつながり、観察を記録に残すことが自然を護る力になることを紹介した。


人面蛾

2010年9月19日土曜日

今季の鳥状況

JTP100919_0066.jpgキビタキ♀翌日に控えたかんさつ会の下見でフィールドを巡回。探鳥会の回はその日の状況が全てなので、下見は観察会の構成や流れ、役割分担の確認が中心になる。それでも一応、鳥の状況は確認するが、状況はあまりふるわない。今季はまず春の花冷えの影響で花期が遅れた。夏は猛暑が長く続き、さんまが遅れたように、鳥の季節移動も遅れているようだ。井の頭バードリサーチの毎日モニタリングのデータを分析する限り、おおむね10日ほど遅れている(観察には早い)ようだ。

人面蛾

JTP100919_0082.jpgメンガタスズメ自然・生き物大好き人間の集まりである井の頭かんさつ会メンバーの下見はかんさつ会のテーマ外の話題に良く脱線する。それぞれ得意分野を持っているところで情報共有できて、それはそれで悪くない。この日紹介されたのは身体に人面が浮かんでいる蛾。メンガタスズメという蛾で、心霊写真的なデザインのユニークさに感心させられた。


井の頭公園西園整備計画、修正案固まる

2010年09月15日水曜日

修正された整備計画

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13日月曜日の東京都公園審議会で
4月19日に知事の諮問を受けた修正整備計画案が答申され、
最終的に承認されました。
修正整備計画案のポイントは以下の通り。

・2面あった野球場は大人用に1面に集約され、吉祥寺通り側に配置、13,000平方米から10,000平方米に縮小
・テニスコートを日産厚生園(春光スポーツ俱楽部)跡地(以下、跡地)には設置せず、現西園の6面コートに2面が追加され8面に
・遊具をおいた「遊びの広場」が跡地東側につくられる
・駐車場は原案通り変更なし
・遊びの広場および駐車場と、小鳥の森の間に樹林帯(雑木林)を設置

図面を含め、こちらの東京都のホームページで詳細が公開されています。

修正案はバランス重視

 本件への市民の関心は高く、パブリックコメントの募集に対して約300通、800件以上の多様な意見が寄せられたそうです。修正案の中身はそんな多種多様な意見をしっかりと検討し、どの要望にも偏らないように、うまくバランスをとって折り合いをつけたものです。それは私も跡地全体が森になれば言うことないですが、いろいろな理由で野球場が必要だと要望する人もいるし、テニスコートを増やして欲しいという人もいる。皆が自らの要望を強く主張し合っていてはいつまでたっても計画は進まず、事業は棚上げになってしまいます。ここが山野であれば、野球場などは絶対に作らせませんが、ここは都市公園です。皆で譲り合って皆がそれぞれ公益を享受できることが肝要であり、本修正によってそれに近い形がほぼ実現されたといえます。ただ、駐車場について変更がない点は議論の余地がありますし、それぞれの施設の細部については市民の声を聞きながら進めるべきです。私たちも積極的に意見を出していこうと考えています。
 以上のように東京都建設局公園緑地部計画課の職員の方々が市民の意見に真摯に耳を傾け、知恵を絞って計画内容を改善したことは評価に値するものですが、一方で地元自治体である三鷹市の本件への関わり方にはいろいろと問題があります。それについては追って明らかにしてゆきたいと考えています。

アート展終了

2010年9月12日日曜日

今日もいた、赤のトケン

JTP100912_0045.jpg毛虫の多さに比例してか、連日ツツドリが目撃されている。ずっと赤タイプばかりだったが、今朝は灰タイプも確認されたそうだ。私が見つけたのは赤で、モンクロシャチホコの幼虫を食べていた。

猛暑の中のアート展

JTP100912_0084.jpgJTP100912_0103.jpgJTP100912_0108.jpg猛暑の中来園者の伸び悩む新宿御苑、それに比例してアート展への来場者も平年よりも少なめだった。もう少し涼しい時期だと来場者の数が全然違うのだが、今年の10月はCOP10があるので時期を外さざるを得なかった。少し涼しくなっていればまだマシだったが、今年は猛暑が続いているので仕方がない。それでもこの時期にしては来場者数は多く、知人が次々に訪ねてきてくれて嬉しかった。作品展示、観察会、折り紙と盛り沢山だったアート展。来季はもっと涼しい時期に開催してフル回転したい。

最近の動き

2010年9月10日金曜日

動き始めたいろいろ

JTP100910_0036.jpg朝、私たちのシンボルの樹にコサメビタキとエゾビタキが合計4羽パーチしていた。涼しくなったことで渡りの動きが加速しているように思えた。エゾビタキはこの日初認で、嬉しい朝だった。

池まで良く観よう

JTP100910_0078.jpgJTP100910_0092.jpg時期になると夏鳥だけでなく、漂鳥も動くし、旅鳥もやってくる。9月も半ばとなると、こうした鳥類の動きが盛んになる。つい森の鳥に注目しがちになるが、池の方にも変化は現れる。例年ならオナガガモが最初に飛来するのだが、今季はハシビロガモ2羽が最初に飛来。これもしっかりと池を観察していないと見落とすところだ。森だけでなく池もしっかりと観る必要がある。

夏鳥3種

2010年9月4日土曜日

今日もいた、赤のトケン

JTP100904_0011.jpg朝、久しぶりに三鷹の森体操会にフルで参加。「久しぶりだね」「どこかお出かけだったんだね」先輩方から声をかけられる。そうではなくて、鳥類の秋の季節移動が本格化しているので、観察の時間を取るためにいつも中途で抜けているのだった。今日は久しぶりにたっぷり観察の時間が取れるので、体操の方もフルに参加することができた。体操中、エナガを含む混群が近くに来たりして(絶対夏鳥が混ざっているはず...)かなり気が散る場面が多かった。
 ヤマガラの声もするしコゲラの声も頻繁に聞こえて、これはいけると思って体操を終えたが、終わった途端に静かになってしまった。ほどなくTさんにお会いしたが、何もいないとの冴えない反応。「いえ、そんなことありません。体操やっていて、エナガやヤマガラやいろいろ声がしていたから、探せばいますよ!」そう言い切って、センサスを開始。なかなか見つからなかったが、ポイントSの近くのサクラを観察していると毛虫のフンがぽとぽととひっきりなしに降ってくる。地面には数匹のモンクロシャチホコがいて、この桜の葉は食べ尽くされようとしている。(これはいるだろう...)そう思いながら周囲の樹木を見上げると案の丈、ツツドリ若の赤タイプがいた。思った通りだった!

センダイに加え、コサメも!

JTP100904_0025.jpgセンダイムシクイJTP100904_0067.jpg最も愛らしい小鳥の一つ、コサメビタキ仲間も集まり、徹底的にツツドリを再発見しようとしたが、残念ながらできなかった。あれだけモンクロシャチホコがいるので、どこかに潜んでいるとはわかっているが、良く茂ったケヤキの高木の上の方など地上からどうやっても見えない位置にいればそれはどうしようもない。
 予定の時刻が近づいたので観察を切り上げて帰路へ。その道すがらも夏鳥探しは続ける。小鳥の森の脇を歩いている時、大きめの混群に出会った。ほとんどはシジュウカラだったが、良く探しているとやはりセンダイムシクイは混ざっていた。その後鳥おじさんに出会い、昨今の観察状況を報告。いろいろ話しながら、センダイをもう一回観ようとグランド脇のケヤキに移動した混群を再観察したところ、弧を描いて飛ぶ小鳥が目についた。双眼鏡で確認するとコサメビタキだった。いつもこの「みっけ!」の瞬間のドキッがたまらない。愛すべきコサメはいきなり地上すれすれに降りてきたかと思うと低い位置にいた羽虫をフライングキャッチし、ブーメランのように弧を描いて飛んで再び元のケヤキに戻った。「おお!おおおお!!」思わず声を上げた。

戸隠観察会

戸隠の生物多様性

2010年8月29日日曜日

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 自然観察指導員仲間で戸隠に集まり、自然観察。昨年までの知識がどの程度生きているか試されたが、まだまだ勉強が足りないことを痛感。植物は鳥類よりもはるかに奥が深い。確認した鳥類は24種。サンショウクイの声が目立ち、イカルやアカハラは幼鳥を確認した。多様な動植物を観察したが、花期が遅く昆虫が少ないという今季の傾向はここでも共通だった。最もショックだったのは日中の暑さ。避暑できるはずが、日中は少し汗ばむ暑さだった。全国的な猛暑もここでは共通だった。
JTP100829_0119.jpgJTP100829_0075.jpgJTP100829_0078.jpgJTP100829_0168.jpgJTP100829_0115.jpgJTP100829_0122.jpgJTP100829_0139.jpgJTP100829_0143.jpgJTP100829_0166.jpgJTP100829_0157.jpg

パワースポット?

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 戸隠神社奥社の参道は結構な通行量になっていた。ここに来るのは10回目くらいだが、こんなに賑わっているのは初めてだ。大型連休でもないのに…これはどうも昨今のパワースポットブームの影響らしい。パワースポットの定義は良くわからないが、訪れることで気や力を得て充実することができるありがたい場所らしい。スピリチュアルなタレントがTVや雑誌などで紹介したらしく、神頼み好きな人々がその影響を受けて訪ねて来ているようだ。静かな当地が混雑しているのには違和感を感じるが、参道は自然に右側通行の流れが出来ていて、一部空気が読めない人々以外はスムーズに往来しているので大きな問題はなかった。
 訪れるのが初めての指導員を連れて上まで登ったら、御清めに行列ができていて(お参りのマニュアルにとらわれ過ぎ、あるいは行列好きか...)、苦笑させられた。もちろん本殿も行列で、順番が回ってきた人たちはみんな真剣な面持ちと作法?で神頼みしていた。『これでぜってー宝くじ当たるよ!』若者の声が聞こえ、冷笑。
 これだけ参拝者が多いのだが、森林植物園を散策する人がまばらなのが残念だ。私たちとしては静かに観察できてありがたいのだが、戸隠神社が戸隠の自然環境と一体になっていて、信仰の本質は自然に対する敬意と畏怖を多分に含んでいることを全く理解していない人が多いのではないか。みんな自分の幸運を祈っているだけではないか。参拝客の中に「世界平和」や「生物多様性保全」を祈っている人はいるだろうか。せめて「戸隠の自然がいつまでも豊かに保たれますように」くらいの精神はないだろうか。
日頃から他人や自然環境、生きものに対して思いやりをもって行動していない人がパワースポットを訪れてどんなに祈ってもご利益など得られるわけがない。逆に一日一善の精神で日頃から思いやりとゆずりあいを心がけていれば、パワースポットなどに頼らなくても運は開ける。今一度、競争社会教育の弊害をふりかえり、何につけても他者と争ったり、損得だけで行動するのはやめて生きよう。

5周年と猛暑のヴィラデスト

2010年8月28日土曜

5周年記念のプレゼント

JTP100828_0021.jpg朝、三鷹の森体操会に参加し、東京駅へ向かう前にセンサスを行った。今日8月28日は井の頭バードリサーチの365日鳥類相モニタリングを始めた日で、本日で活動を開始して満5周年となる記念の日。ちょうど5年前の今日、井の頭かんさつ会の下見で小鳥の森を訪れ、すぐにサンコウチョウを発見したことがきっかけとなって、その日から毎日観察(モニタリング)を始めた。あれから5年間、環境省レッドリストに記載されている10種の絶滅危惧種を含む133種の鳥類を確認し、仲間も約80人に増えた。今ではバードウォッチングだけでなく、昆虫や植物の観察も精力的に行い、セミの抜け殻調査や自然誌調査など調査活動の幅も広げている。そんな節目の日に今季初めてセンダイムシクイを確認することができた。サンコウチョウが見つかったらドラマチックだったが、現実の世界はそれほど出来すぎてはいないようだ。それでも夏鳥が見つかっただけで私にとっては大きなプレゼントだった。

標高850mでも猛暑

JTP100828_0053.jpg今年はきっといいヴィンテージになるだろう10時に東京駅を出発し、ヴィラデストワイナリーへのツアーを案内した。猛暑続きでイヤになっていたので、少しは避暑になると期待して行ったのだが、標高が高くて空気は多少涼しくとも日差しは強く、なんと標高850mのヴィラデストでも気温は30℃をはるかに上回る気候だった。さすがに朝晩は涼しいそうだが、日中は東京とあまり変わらないようだ。それでも、ブドウ畑の上の青空に雲がぽっかり浮かんでいる風景は和やかで、それをたまに通り抜ける風もさわやかで、真夏のヴィラデストを肌で感じて楽しむことができた。


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2010年度第3回井の頭セミ抜け殻調査 2010年8月21日土曜日

 今季最終の抜け殻調査を実施。今回も10人近くの調査員が集まってくれて楽しく調査できた。8月後半ということでツクツクボウシが増え、ニイニイゼミがほとんど採れなくなる傾向は今まで通りだったが、ツクツクボウシの抜け殻の数が劇的に少なかった。これは他の各調査地点で同じような傾向が出ていたそうだ。
 調査中も羽化しているセミを見つけたり、謎の昆虫を見つけたりと、毎回飽きることがない抜け殻調査は来年7月下旬にまた実施する。

国分寺X山セミ抜け殻調査

2010年8月15日日曜日

カイツブリのトンボ食

JTP100815_0017.jpgなかなか飲み下せない朝、井の頭池でカイツブリが何かをくわえているのに気づいた。観ると大形のトンボだった。普通水中の魚類を主食とするカイツブリがトンボを食べることがある話は聞いていたが、自らその場面に実際に出会えて嬉しい。しかし少々獲物が大きかったのか、そのカイツブリは移動しながら何回もトンボをくわえ直すが、なかなか飲み下せない。飲み込むまでを観察したかったが、時間がなかったので仕方なくその場を離れた。それにしても人間が捕虫網を振り回しても簡単には捕獲できない大形トンボを、飛行が得意ではないカイツブリが良く捕まえたものだ。どうやって捕まえたのか、捕獲の場面を観察できたらもっと楽しかっただろう。

西国分寺X山へ

JTP100815_0052.jpgJTP100815_0065.jpg午後、西国分寺へ向かった。NACOTの仲間と共に、地域のNPOから毎年受託している「X山でのセミ抜け殻調査観察会」を今年も行うためだ。今日も猛烈な暑さが続き、現場に行くだけで疲れてしまった。
 一年ぶりのX山は少し整備されていたが、大きな変化はなく、抜け殻の傾向も例年通りだった。ここはニイニイゼミがゼロで、比較的にヒグラシが多く採れる傾向にある。
室内で子供たちに抜け殻の見分け方をレクチャーしてから屋外で実践という流れで行っているが、短時間で識別をマスターしてしまう子供が多いのには毎回感心する。
観察会の後は駅前の居酒屋で冷たいヤツをぐいっとやった。猛暑の野外活動の後にキンキンに冷えたヤツをやるのは最高だ!

2010年第2回セミ抜け殻調査&第62回井の頭かんさつ会

2010年8月14日土曜日

午前はセミの抜け殻調査

JTP100814_0178.jpgJTP100814_0186.jpg午前中は今季2回目の井の頭セミ抜け殻調査を行った。昨年に引き続いて遠方から夏休みにこちらの実家に帰ってきているT親子が参加してくれ、楽しい時間を共有させていただいた。前日雨が降ったのと、天候の関係で湿気がとても高く、やぶ蚊に悩まされた。メモログに書いたアームカバーを過信していたのだが、あの着圧で肌にピタッとする薄手の衣類を、蚊は貫いて血を吸ってくるのだった。終わってみると腕がボコボコに...
 いつも識別場所にお借りする公会堂がお盆休みだったので、グループの調査委員長のお宅にお邪魔させていただき、素敵な洋館という環境で抜け殻の識別を行うことができた。Sさんに大感謝!

恒例!夜のかんさつ会は夜の生きものしらべ

JTP100814_0247.jpg2005年のかんさつ会立ち上げ以来、8月のかんさつ会は恒例夏の夜長のナイトウォッチングと決まっている。その伝統を今年は私が主担当として受け継いだ。少し切り口を変えて、みんなで夜の生きものを調べよう!というコンセプトで企画した。夜のかんさつ会は人気で、基準定員を大幅に上回る39名の参加者を集めて会を実施。カラスウリから始め、コウモリ、樹液に集まる昆虫、水中の生きものの夜、ライトトラップと進めて行った。会は順調に進んでいたが、ライトトラップの発電機がガス欠になったとの連絡が入り、ずっこけた。まあ、与えられた条件でかんさつ会を続けるしかないので、参加者の情報を頼りに別の樹液の出る樹を確かめたりと内容を調整。ダメダメのライトトラップも明るい蛍光灯やブラックライトは点灯できなくなったものの、光番が頑張って白い幕に懐中電灯やポケットブラックライトで何とか虫を集めていたので、観察することはできた。そして最後はセミの羽化観察。やはり夏の夜はセミの羽化がメインイベントだ。アブラゼミやツクツクボウシの羽化を観察しながら時間を迎え、夜と生物多様性の関わりについて少し提起して終了した。かんさつ会の後はこちらも恒例、井の頭かんさつ会の納涼会!今年は久々に七井の月を会場に、夜半まで楽しく歓談した。


夜の生きものしらべ・下見

2010年8月7,8日土日

毎年恒例の夏のナイトウォッチング

JTP100807_0094.jpgJTP100807_0100.jpg今年も8月のかんさつ会は夜の観察会。写真のようなセミの羽化や夜咲く花を観察するのですが、今年はみんなで夜の生きものを調べてみよう!という趣向でやります。
 下見の後は食事をしながらいろいろと打ち合わせを行いました。今回は2日間連続で下見を行い、企画と準備を進めました。納涼会のお店も2日間下見しました(^^)
 私はよくほろ酔いで井の頭公園を自然観察しながら帰るのですが、この夜もカラスウリの開花状況を確認し、セミの羽化を探しながらの帰路でした。アブラゼミの羽化を見つけた近くで花火をしていた親子連れがいたので、「セミが羽化していますよ、観察しませんか」と声をかけて、ほろ酔いでセミの話をしながらみんなで仲良く観察しました。小学生低学年くらいの女の子3人は初めて観る羽化中のセミに興味津津。お父さんも、お父さんのお父さんも喜んでくれました。
私の即席自然観察会は気まぐれに開催しています。

8月赤谷の日

2010年7月31日~8月1日、おおむね晴れ、30℃前後

真夏の赤谷

JTP100731_0001.jpgヤマユリJTP100731_0009.jpgソバナJTP100731_0017.jpgヤマジノホトトギスJTP100731_0019.jpgエゾアジサイ
 活動拠点のいきもの村が標高600mにある赤谷も、真夏は暑い。猛暑が厳しい今季の東京から山へ逃れて避暑を楽しみたいという思惑はかなわなかった。
 いつものように師匠と共に旬の花を観ながら、巡回コースを進んだ。キビタキのさえずり、センダイムシクイのさえずりは聞こえたが、全体に鳥類は少なかった。夏の花を少し憶えて朝の観察を終えた。

神のデザイン力

JTP100731_0108.jpgミヤマカラスアゲハの上面は芸術的な美しさ朝の観察ではミヤマカラスアゲハの上面をじっくりと観察できた。水場で長時間吸水していたからだ。この蝶の翅の色は光の角度の加減で色彩が大きく変わる。鳥の羽と同じようなこの特徴は色素ではなく、構造色であることを示している

JTP100731_0177.jpgウツボグサJTP100731_0185.jpgオオルリJTP100731_0234.jpgそば

ゴミ拾いをして思う

JTP100801_0267.jpgフーコーさんJTP100801_0263.jpg不法投棄されたゴミの山
最近サポーターに加わったフランス人のフーコーさんの呼びかけでいきもの村周辺のゴミ拾いを実施。やってみると、出るわ出るわ正にゴミの山。中には古いテレビやタイヤ自動車1台分などやりたい放題。一人一人は面倒くさくて軽い気持ちで「見えない」場所に捨てたものが、そういう人が何人も現れることでゴミを山積させた。もっとみんなが品格をもって生きるよう、社会をレベルアップしていかなければならない。都市生活と競争社会が人々の心を歪め、レベルを低くしている。みんなが格好良く粋に生きようと思えば、マナーは向上し、不法投棄などできないはずなのだが。


都立井の頭恩賜公園(西園区域)整備(案)の中間報告に関する意見交換会

2010年7月29日木曜日19:00~21:30

東京都による井の頭公園西園整備計画の説明会・意見交換会

JTP100729_0029.jpg私たち「井の頭公園を考える会」が取り組んできた「井の頭公園西園の再整備計画」問題で、事業主体である東京都公園緑地部計画課主催の地域住民や市民に対する説明会・意見交換会がやっと実現の運びとなった。
 日産厚生園(春光スポーツ俱楽部)が廃止され、直後に大規模な伐採が始まって以来約5か月、東京都からも三鷹市からも地域住民と市民に対する説明会が一切開かれなかったので、地域住民は不安にさいなまれ、説明なき自然破壊に憤り、「マンションが建つのではないか...」と疑心暗鬼に陥っていた。住民が地元選出の都議会議員に相談したところ、議員は3月の東京都議会の建設・環境委員会でこの跡地の問題を取り上げ、質問をしてくれて跡地に井の頭公園の拡張が計画されていることを確認した。この働きかけをした住民はほっと胸を撫で下ろしたが疑問は残った「公園になるのになぜ伐採するんだろう???」
 私も独自に状況を調査、工事業者に連絡し状況を確認し、東京都西部公園緑地事務所に連絡して説明を求めた。「伐採は民間の現状回復工事なので私たちは口出しすべき立場にないが、この後公園にするので、地主に申し入れて敷地に入り、残すべき樹木は残すようお願いし、聞いてもらった」ということだった。
 そんな状況下で、ある地域住民がNACS-J(財団法人日本自然保護協会)に連絡し、この問題について相談した。これがブレークスルーとなった。NACS-Jは尾瀬を開発から守って以来、日本全国の大切な自然を守ってきた百戦錬磨のスペシャリスト。沖縄辺野古の北限のジュゴンと基地問題にも精力的に取り組んでいる。開発と行政の手続きについては熟知しており、すぐに「都立井の頭恩賜公園(西園区域)の整備計画(案)」という資料を入手した。そして井の頭公園といえば...ということで私に連絡してきたのだった。相談した地域住民と私はメールで連絡を取り合い、さらに地元井の頭ネイティブで元NACS-Jの仲間が合流し、3人でこの問題への取り組みを始めた...
 本来、現状について東京都や三鷹市が地域住民に対して情報共有を行い、理解を求めるのが当然だが、三鷹市は「都からまったく知らされていない」の一点張りだし(後にこれが偽りだと判明)、東京都に連絡した際にはこの件で「説明会を開く予定はない」と明言されたので、それは理不尽だと思い、状況を知り得た私が独自に説明会を行うことにした。不安と憤りと疑心暗鬼の住民に安堵してもらいたい、噂に惑わされて苦しむのはやめて欲しい、その一念に尽きた。私は政治家でもないし、単なる一市民に過ぎないが、地域に密着して自然観察会を行ってきたり、グループを組織して365日毎日の生物調査を行なったり、いろいろな活動を通じて、今時の30代の働き盛りにしては地域の多くの人々とのお付き合いをさせていただいており、そのことに常々感謝していたので、少しでも恩返しをしたいという気持ちがあったからだ。今ではこうした諸活動が縁で井の頭公園を媒介とした友人は200人近くもでき、人生大変粋である。
 私が6月初頭に行った「説明会」には諸団体の代表者など約25名の方に集まっていただき、それぞれのグループに正確な情報を持って帰っていただいた。私自身も地元の体操の会の数十人の参加者に説明を行ったり、跡地に隣接する地域住民の玄関を叩き、説明を行った。そして6月末には「意見交換会」を開催し、前回説明した東京都の計画に対して意見交換を行った。そこで出た共通意見を元に、地元自治体である三鷹市に対して質問書を提出し、三鷹市を通じて東京都に対して問い合わせと要望を入れることを行った。それはすなわち、説明がないことのおかしさを指摘するとともに、説明会を開催することを要望したものだ。その働きかけが実って、今回やっと東京都が重い腰を上げて説明会を実施することを決めたというわけだ。

なぜ西園全体を整備?野球場??駐車場???

JTP100729_0031.jpgJTP100729_0032.jpg東京都と三鷹市がチラシで告知したのは公園に隣接する狭い地域に限られていたので、私たち「井の頭公園を考える会」は独自に会の開催について宣伝活動を行った。未だに計画自体知らずにいる市民は山ほどいて、当然意見交換会についても知る由もなかった。さすがに市内の全世帯に告知することなど到底できないが(都も市も無理だ)、公園に来る人に声をかけたり、掲示板に張ったり、できる限り多くの方に知ってもらうよう営業を行った。その甲斐があってか、当日は150人を超える市民が集まり、この問題への関心の高さを象徴していた。都の担当者は反響の大きさに驚いていたが、当たり前なことで「住みたい街ナンバー1の住みたい理由ナンバー1」が井の頭公園なのだから。関心が低いわけがない。
 計画で最も問題なのは野球場と駐車場の問題である。前者について私は野球は好きだが、静かな住宅街のど真ん中に野球場を設置することはナンセンスだし、せっかく井の頭公園が広がるのに一部の人しか利用できない施設を設けるのは不公平である。私のグループのメンバーには少年野球チームで指導をしている仲間もいるが、彼からの情報では市内には学校開放を含めて22の野球グランドがあるが、大人の草野球チームが慢性的に占有しているのだという。同じチームが申込者の名前を変えて長期的に予約をしてしまうので、少年野球チームが場所を求めても空いているところがないのだという
。そうした一部利用者の占有の構造を正すのが先ではないか。
 駐車場についても一般の乗車を受け入れるとのことで問題である。吉祥寺通りは路線バスがどんどん走るのに1車線しかないからだ。そこで駐車場の空き待ちをする車列ができたら、めちゃくちゃな渋滞になる。ジブリ美術館=三鷹市が要望したものだそうだが、設置する場合は大型バスに限定するなどの配慮が必要だ。
 この日私は、この短時間に、限られた出席者で何かを決定するのは無理だが、みんなの公園はみんなでどう使うかを決めるべきであり、一部の利用者がフライングで要望し、それを基にして叩きあげられた計画をパブリックコメントだけ募集して進めるのは非民主的、少し時間をかけて市民と地域住民、市と都が一堂に会してワークショップなどを開きながら多様な意見を出し合い、計画を練り上げていくべきで、そのような協議の場を設置してほしいと要望したが、残念ながらすぐには聞き入れられなかった。計画の細部についてはそのような協議会で議論すべきと思い、少し発言を遠慮した。いずれにしても短期間での協議会の設置は困難なので、まずはパブリックコメントの提出を行うことに取り組む。会の当日は野球場を要望する一部の声に対して、反対する声はあまりにも多く、民意がどうなっているかは都も市も野球愛好団体もあらためて認識できたのではないだろうか。

8月1日から東京都が募集しているパブリックコメント提出の要領は以下に公開されているので、一人でも多くの市民が声を上げ、みんなの意見を反映させた公園づくりを実現すべきです。以下の要領を読んで、あなたの意見を東京都に提出して下さい。
都立井の頭恩賜公園(西園区域)の整備計画(中間のまとめ)及び都民意見の募集について


2010年井の頭セミ抜け殻調査

2010年7月25日日曜日、8:00~11:00、30℃

今年も調査開始

JTP100725_0745.jpg今年もセミの季節がやってきた。昨年から正式に井の頭バードリサーチの調査活動として開始した「セミの抜け殻調査」。今年もグループ内の「セミチーム」が集まり、第一回目の調査を実施した。今年のセミの傾向はわかりづらいが、初鳴きの時期こそ例年と変わらないものの、その後のセミの数の増加が緩やかで、結果的に少なく感じる。この日までにクマゼミの声を聞いたという情報があり、調査当日はやっとアブラゼミの声も聞こえてきた。

抜け殻の数自体は前年比増

JTP100725_0749.jpg今の時期はニイニイゼミがほとんど続く猛暑にへろへろになりながら、設定した4つのセグメントの抜け殻を収集し終え、屋内に移動した。初めての隊員向けに、見分け方を簡単にレクチャーして識別、クロスチェックして集計した。結果的に抜け殻の数自体は前年よりも多く、ニイニイゼミが最も多く、他のセミは少なくオスばかり、という傾向を裏付ける内容だった。未だ今年の傾向はわからないので、次回8月の調査が楽しみだ。


61回井の頭かんさつ会

2010年7月24日土曜日

楽しい夏休みの自然観察会

JTP100724_0712.jpg61回目の井の頭かんさつ会は夏の昆虫がテーマ。今回もおかげさまで満員御礼で、連日続く猛暑にも関わらず集合場所には老若男女熱心な参加者が集まった。熱中症を予防するために水分補給を呼びかけるが、私たちのように野にいる時間が長い人間は野で過ごすノウハウを身につけているので、まず大丈夫そうだ。参加者の中には捕虫網を持った小学生が数人いて、夏休みらしさを自然に演出していた。
3班のどのリーダーも面白かったが、特に小町リーダーはiPadを観察会に導入し、効果的に使っていた。虫の暮らしを知り、他の生きものとのつながりを考えることで、虫が苦手だという人も、変わると思う。私自身はクモを触れるようになったし、あれほど苦手だった
カマドウマも克服できた。気持ちのいい相手とだけ付き合うのは「偏り」かもしれない。

森で出会ったアオゲラ一家

JTP100724_0451.jpgJTP100724_0562.jpgJTP100724_0576.jpg化粧落とした半化粧かんさつ会が始まる前、オフシーズンで変化に乏しい森でアオゲラの幼鳥を見つけた。色が薄く、行動が幼かった。それを観察していると、もう一羽いることがわかった。なかなか巣の定まらないアオゲラだが、今季はどこかで繁殖を成功させたのだろう。カメラマンに張りつかれずに済んで良かった。さらに観察を続けると、3羽目が見つかり、次いで親鳥が合流して最終的に成鳥2羽幼鳥3羽の5羽を確認するに至った。さすがにこれだけ集まると壮観で楽しい観察ができた。
池のほとりでハンゲショウを観察したら、葉1枚を除いてすべて化粧落とししていた。
どういう仕組みになっているのか、植物はすごい!


ap bank fes '10

2010年7月16日~19日、猛暑

 今年も静岡県掛川市つま恋リゾートでap bank fesが開催され、NACS-Jのブース「つま恋自然観察会」をお手伝いしてきました。夏フェスの多数の来場者を自然観察会にお誘いし、生物多様性という側面から環境を考えてもらうきっかけとしての「気づき」になるよう、ご案内してきました。

今年も「つま恋自然観察会」やってます♪

 『 「環境」をテーマにしたイベントなのだから、リユースやリサイクルだけでなく、オーガニックだけでなく、芝生の上で過ごすだけでなく、森で生物多様性を実感する自然観察会をやりませんか…』そんなNACS-J職員の提案に、このイベントの主催者の一人であり、プロデューサーの小林武史さんが賛同してこのイベントは始まり、今年で5回目となりました。
 私自身は2008年から3年目の参加。16日の前夜祭から現地入りし、早速観察会の対応をしました。『おなじみのつま恋自然観察会です。今年もこちらでご案内しています。約30分の無料のワークショップです。森で涼みながら五感で自然観察を楽しみます。ライブの合間にぜひ遊びに来て下さい』など自分で考えた口上を繰り返して営業しました。そして参加希望者が現れたら、あらかじめ決めた順番に従って担当リーダーがミニ観察会に連れて行きます。これを夕方まで繰り返します。観察会以外にもセミの抜け殻調査の話やNACS-Jの活動、NACOTの活動の紹介などブース対応もやります。
 昼の部が終わると、休憩と下見後に今度はキャンプサイト泊まりの方向けの夜の自然観察会をやります。主に樹液に集まる昆虫やセミの羽化を観察します。全ての仕事が終了し、シャトルバスの乗り場まで早足で15分ほど歩き、シャトルバスに乗って宿に帰るのは22:00頃。ちょっと一杯やったらもう寝る時間です。夏フェスは楽しいのですが、ぼうっとしている暇は全くありません。朝から夜まで一日中観察会をやり続ける忙しい仕事です。
 翌朝は6時には起きて、また辻立ち・営業です。梅雨明けの猛暑が連日続き、朝から玉の汗をかくほどの体力勝負となりました。これが4日間続くのです。
  『つま恋自然観察会』のブースには若者や若いファミリーがたくさん訪れます。夏フェスっていいもので、みんな心を開いているというか、独特の連帯感があるのか、都市で生活していると普段あまり話をしないような今時の若者たちと気軽にコミュニケーションができ、軽く冗談を交わしたり、猛暑の下で頑張っていることをお互いにねぎらったりします。ブースの前に陳列?しているセミの抜け殻の山がキャッチになっているのですが、日頃自然観察会に縁のない若者たちも少し話すとまんざらでもなく、訪れた人の内の何割かは観察会にも参加してくれます。また、今年は抜け殻を試食する若者が続出し、ちょっと趣旨から外れがちになることも(笑)。
 掛川での4日間は長いようで、短いような、とにかく忙しく充実した時間でした。今回はライブを観にいくこともせずに、最後まで観察会を頑張りました。私の担当した最終組は大阪のH谷さんと茨城のS訪さん、笑顔がとっても素敵な若い女性2人組。H谷さんは抜け殻をトッピングした麦わら帽子をかぶって出発し、ミスチルのライブをBGMに自然観察会をやるというかなり稀で贅沢な状況を一緒に楽しみました。終始笑顔が絶えない二人は私の観察会を本当に本当に喜んでくれて、私の心はとろけてしまいそうでした。やはり人に伝わることはこの上ない喜びだし、ありがとうって言われて感謝されると心が豊かになります。今回の4日間で生物多様性をどう伝えるかはもちろん、人間の多様性への理解が進み、ますます人が好きになりました。

JTP100717_0207.jpgつま恋自然観察会のブース周辺
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クリックすると拡大します。

JTP100718_0076.jpg夏の空の下で観察会
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JTP100719_0305.jpg抜け殻の山に思わず
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花の順序

2010年7月15日

花を追う

JTP100715_0012.jpgウバユリ 井の頭公園の野鳥に関してある程度修めた私は植物を勉強中。サンシュユやマンサクの開花以来、公園のあちこちに咲く花を見つけては憶えている。スプリング・エフェメラル、木の花、春の花、初夏の花、夏の花、昨日咲いていなかった花が今日には咲き誇っている。この速度についていけない。イイギリの花がポトポト落ちていたと思ったら、ムクロジの花が同じように。アカメガシワはムクロジの後で、その後はアオギリの花が満開。実にダイナミックだ。5年間毎日観察して鳥の声を完全に憶えたように、この先5年間かけて、このめまぐるしい花の順序を記憶したい。
JTP100715_0015.jpgヤマジノホトトギスJTP100715_0016.jpgオニユリ


真鶴遠足

2010年7月10日土曜日、晴れ、32℃

JTP100710_5908.jpgJTP100710_5917.jpg NACOTの仲間、川上さん主催のフィオーレ観察会の番外編「真鶴遠足」に参加させていただいた。最近植物づいている私は井の頭公園以外の植生を見聞し始めている。自然観察していなかった頃はツーリングなどで通過するのみだった真鶴には素晴らしい照葉樹林があると聞いていたので、以前から興味があった。そこをNACOTの先輩でありエースの川上さんが案内してくれるとあって、これは見逃せないと思い、参加した。もちろん私はそこにどんな鳥がいるかを確認し、観察会でお話させていただく役を担当した。
 駅からバスに乗り、岬へ向かう。道は一旦港へ下った後、再び登り、照葉樹の森へ入っていく。森はクスノキやクロマツの今まで観たことのないような大木が立ち並ぶ様が圧巻で、噂どおりの様相だった。岬に到着し、挨拶と班分けの後いざ照葉樹の森へ。シロダモ、トベラ、イヌビワなどこの環境ならではの植生が目立つ。野鳥の方は留鳥ばかりで夏鳥が確認できず、疑問があったが、しばらくしてキビタキのさえずりを確認することができて少し安心した。しかしながらウグイスの声もなく、全体的には?が残った。これだけ植生が豊かなのに夏鳥が少ないのはなぜだろう。
 森には「魚つき保健保安林」という立札が。実はこれがこの森の真価を表しているのだった。最近ではすっかり認識が広まった「森と海のつながり」の一つの縮図がこの真鶴半島にあったのだ。森から溢れる養分が海を豊かにし、漁業に恩恵をもたらしている。そのことをこの地の人々は知っているので、森を大切にしてきた...
JTP100710_5974.jpgJTP100710_5995.jpg 森から海岸に出るとフナムシがうじゃうじゃしていて、久しぶりに観る姿はグロテスクながら、そんなに抵抗を感じなかったのは自然や生きものへの理解が深まり、距離が近くなっているからかもしれない。そうだ、クモもカマドウマも触れるようになったじゃないか。海岸にはハマボウフウやスカシユリ、ママコノシリヌグイなどならではの植物が多く、面白かった。平凡かもしれないがオオバヤシャブシもまともに観たのは初めてだった。
 既に正午を回っていたのでハマゴウとスカシユリの群落を抜けて腰を下ろし、昼食にした。歩いていると逃げ惑っていたフナムシたちはこちらが座ってお弁当を食べていると大胆にも足を登ってきたりする。また、ザックに入り込んだりするので焦る。帰りの電車の中で予期せずフナムシがリリースされたりしたら間違いなくちょっとした騒動になるだろう。
フナムシの脚は何本?そんな問いかけに応えたサングラスのお兄さんはフナちゃんを手づかみして子どもに見せ、数えさせていた。若い女の子の足を数匹のフナムシらが登って来ていたが、彼女は自然観察指導員とはいえ全く動じずにたいめいけんのチキンライス弁当を食べていた。野に生き、他の生きものを利用させてもらって生きてきた人間の当たり前の感覚がこれなのだ。
 便利・快適・清潔...都市のそんな生活に慣れきってしまって、人が集中し過ぎの異常社会で他者を思いやることもできなく、親の敵を狙うようなキツイ顔をしながらすれ違う人に肩をぶつけ、譲り合うことなく何に対しても競合しながら生きる、そんな都市生活病にかかった人には信じられないような生きものとの接し方を私たちはしているが、自然の恩恵に預かって皆大変に心が豊かだ。私たちはおたくでもマニアでもなく、ニセエコが氾濫する世の中で本質的な自然・環境・生物との接し方、楽しみ方をしているだけだ。
 昼食後、大人も子供もしばし磯遊びを楽しんで、観察を終え帰路へ。真鶴土産の定番、アジとエボダイの干物をお土産に買って帰った。


NACS-J市民調査全国大会

2010年7月3日~4日(土日)

市民による調査活動に取り組む全国の団体一同に会す

JTP100703_5784.jpgJTP100704_5797.jpg代々木のオリンピック青少年センターでNACS-J主催の「市民調査全国大会」が催され、発表者の一人として参加してきた。市民調査とは環境アセスなど業務での調査ではなく、市民やNPOによる生きもの調査のこと。私は約80人の仲間と共に楽しく取り組んでいる「井の頭バードリサーチ」の「365日鳥類相モニタリング」の事例を紹介した。NACOTの仲間も「セミの抜け殻しらべ市民ネット」の発表などで参加した。さすが全国大会で、北海道から沖縄まで各地で精力的に活動している仲間が大集結。そして私がこうした活動に取り組むようになるきっかけを作ってくれた北海道十勝帯広のあの方との嬉しい再会もあった。
 大会には本家「NPOバードリサーチ」さんも見えていて、ご挨拶をさせていただき、今後の相互の交流を約束した。本家に比べると私たちの会は多くの実績を得てきたものの、まだまだ調査の真似ごとみたいなもの。365日の記録を始めてからもうすぐ満5周年という節目でもあり、ここらでもう一歩ステップアップしたい。「NPOバードリサーチ」が取り組んでいる調査方法を研修することで、さらなる精度の向上と、より力の強いデータを得ることができる。そのようなことをやりながら、調査記録をバードリサーチさんに提供するなどすればお互いに一石二鳥となる。

楽しみながら力にする、実践的活動の発表

JTP100704_5824.jpg2日目に私たちの発表があった。5年間の365日モニタリングで見えたもの、それがどのような意味を持っているかの分析、そして周辺環境の開発や改変に対するデータの活用といったことを紹介した。折しも当会は日産厚生園跡地および井の頭公園西園整備計画に対するアクションを行っており、その際に提示しているデータはメンバー全員の観察記録から蓄積されたものである。観察を楽しみながら、情報を共有し記録を残すことで、環境の価値を客観的・科学的に評価して自然をまもる力にする、それが私たち「井の頭バードリサーチ」の活動である。
自分たちの発表だけでなく、全国の各団体の活動事例をいろいろ見聞したが、どれも興味深いもので、参考になるヒントがいくつもあった。今後の活動のステップアップの役に立つきっかけを作ってくれたNACS-Jの担当スタッフに感謝したい。


2つの半夏生

2010年7月2日、晴れ、6:50~8:20、26.4℃

不吉な暦?

JTP100703_5775.jpgハンゲショウの花 私がすっかりお世話になっている三鷹の森の体操会を主宰する桑江常真先生は大変勉強熱心な方で、体操や合唱の前後に歌に出てくる動植物のことやその日の暦などについて話をしてくれる。このお話は自然観察に通じるものがあり、青空の下で太極拳の気功をベースにした体操をすることとも密接に関わってくる。
 この日は暦の「半夏生」についての解説があった。かつては夏至から数えて11日目だったものが現代では天球上の黄経100度の点を太陽が通過する日となり、毎年7月2日頃にあたるそう。この日は農作業の節目となっていて、この日までに農作業を段落させて、この日から5日間は休みにしている地方がある。この日は天から毒気が降ると言われ、井戸に蓋をしたり、この日採った野菜は食べないとか、妖怪が出るとか、蛸や焼き鯖など地方によって異なる食べ物を毒消しとして食べる習慣があるなど、いろいろな言い伝えがある。またこの日に降る雨を「半夏雨」といい、大雨になることが多いとか。そんなちょっと不吉な暦だが、この頃花期を迎えるのが「ハンゲショウ」という植物。ドクダミ科のこの植物は花が咲く時期に葉が白くなり、花弁の役割を果たすのだが、その中途半端に白くなる様から「半化粧」という名がついたとか、ちょうど「半夏生」の頃に花期を迎えるので名がついたとか、二つの説がある。どちらかというと「半夏生」の方が名前としては聞こえがいいと思う。
 葉が花弁のフリをして花を大きく見せるという戦略はアジサイやハンカチの木に似ていると思った。

こちらは半化粧?

JTP100703_5773.jpg池の畔ではハンゲショウではないハンゲショウ?が観察できる。弁天橋あたりから水面に下がるミズキやムクノキを観ると、葉が白くなっているのがわかる。その理由を考えるとこちらは「半化粧」と呼ぶのがふさわしいかもしれない。


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