TAMAKAN下見

2010年6月26日、くもり時々雨

日影沢、刈られる!!

JTP100626_5758.jpg 鳥類だけでなく植物も面白くなってきた私は、井の頭では観察できない種も知りたくなり、小遠征を考えた。そして、以前から興味があった裏高尾フィールドに入って勉強しようと思い、NACOTのTAMAKAN下見に参加することに決めた。裏高尾の日影沢は都内の自然観察の聖地であり、名の通ったひとかどの研究者の誰もがここで勉強を重ねたという記念の地である。下見とはいえ、経験豊富な指導員仲間の案内を受けながら平地では観られない種や固有種を観察するのを楽しみにしていた。
 ところが、八王子で自然観察指導員講習会をやっていたころに同地が草刈されたという報が入り、面倒なことになっていた。そういう状況があったので、今回は単に自然観察を楽しむだけでは済まず、その自然破壊の現場を検分するという要素も加わってしまった。

生物多様性を損失しても、見どころあり

JTP100626_5740.jpgそんな事件のあったフィールドの状況をつぶさに見ながら、自然観察を続けた。観られなくなってしまった種もあるが、さすがに懐の深い裏高尾。いろいろとやはり平地では観られない種やここならではの種を観察できた。とりわけ渡りの蝶、アサギマダラの蛹は初めて観察したが、とても美しくて成虫とは違った魅力があった。あらためてデザイナーに敬服した。
観察を一段落して昼食にしたら雨が落ちてきたが、高尾山頂まで登ってクロモジの香りを楽しんでから下山した。草刈問題はNACOT有志の行政への適切なはたらきかけによって管理者側と情報を共有でき、また保全の必要性を理解していただいたことで一応の解決をみた。今後も


三鷹の森体操の会

2010年6月20日

きっかけは井の頭公園西園問題

JTP100620_5625.jpg井の頭公園の西園問題に対してアクションする中で大きな出会いとなったのが「三鷹の森体操の会」だ。私は日産厚生園の伐採と井の頭公園西園の整備計画に関して地域住民が状況さえわからないで困惑したり、憤慨したり、不安に包まれているのを知って、まずは今の状況とこれからどうなるのかを広く多くの人に知ってもらう必要があると考え、説明会を開催することにした。それで、なるべく多くの人に参加してもらおうと近隣の住宅を訪ねたり、誰に情報を渡すとと広く伝わるかなどを調査しながら説明会の告知をした。その中で、毎朝西園で体操をしているグループも多くの地域住民が集まっていると考え、話をすべきと思った。いきなり乗り込んでいって話を始めるのも非礼なので、まずはどんなものか、体操の輪に飛び込んでみることにした。
 体操は太極拳の八段錦から始まり、その後独自の体操を行う。呼吸を伴って身体を伸ばす体操は身体への負担が少なく、精神的なリラックス効果もあるようだ。そして、ユニークなのが体操が終わった後に皆でハイタッチをして挨拶するのと、その後童謡などを合唱すること。思わず笑顔になってしまう。80代、90代のおじいちゃん、おばあちゃんも少なくないが、皆健やかでパワフル!健康の秘訣を垣間見た。
 私は話をするために体操の輪に入ってみたのだが、都市生活で不足しがちな人と人のコミュニケーションをもフォローし、心身ともに健やかになれるこの会の体操にすっかりはまってしまった。気づけば私は毎朝のようにこの体操会に通っている。


第60回井の頭かんさつ会

2010年6月20日、くもり時々晴れ

晴天率抜群!井の頭かんさつ会

JTP100620_5318.jpg. ついに60回目を迎えた井の頭かんさつ会。今回は会が精力的に取り組んでいる外来魚問題に関連して「池の生きものつながり」をテーマにした。梅雨真っ只中の会は天気が心配だったし、実際数日前までの予報では雨が降るのは確実と思われたが、今まで中止が一度もないほど晴天率が高い井の頭かんさつ会はこの日も雨に降られることなく存分にプログラムをこなすことができた。晴れ男晴れ女が圧倒的多数を占めていたからかもしれない。
外来種駆除のガサガサ隊は池に入り、いろいろな生き物の捕獲に努めた。

井の頭池の生物多様性を実感

JTP100620_5352.jpg写真のキャプションを入力します。参加者は次々に水揚げされる生きものを交代で観察した。在来外来問わず、顕微鏡を使わないと観られない微生物から、クサガメまで。それぞれ特徴や魅力がある。かんさつ会を通じて、井の頭池は微生物を除けば最も多い生きものがブルーギルという深刻な状況でも実に多様な生きものが棲息していることがわかった。日頃の外来魚駆除の地道かつ精力的な活動の成果が多少なりとも現れたのかもしれない。国際生物多様性年の節目の観察会は池の多様な生きものを観察することで生物多様性を実感することができた。


最近の動き

2010年6月18日金曜日

くもり、6:45~8:20、26.7℃

JTP100618_0119.jpgエゴツルクビオトシブミ?最近の動きといっても私のスケジュールのことではない。夏鳥が去った後の井の頭フィールドでの生きものの動きのことだ。私の巡回コースのエゴノキにはオトシブミが数揃った。黒く光沢のある身体を持つ成虫を見かけることがあるので、エゴツルクビオトシブミでいいと思うのだが、どうだろう。周囲のヤマグワにも大きめのオトシブミができているが、作者は誰だろう…

井の頭名物のあの蘭も。。。

JTP100618_0122.jpgマヤランかサガミランモドキか局地的に繁殖しているマヤランとサガミランモドキも順調に育っている。ただ、残念なのはこの冬、玉川上水防護柵の工事が行われた箇所の群落。旧い柵の直下にはマヤランとサガミランモドキの群落があったのだが、東京都の予算を1600万円もかけて設置された新しい防護柵の工事のために土壌が撹乱され、盛り土までされてしまったので、今季以降は生息が難しいかもしれない。管理者である東京都建設局西部公園緑地事務所には環境省レッドリストに記載されているこの2種が工事を行った柵の部分にあって撹乱されたことを伝え、今後このように環境改変を伴う事業を施工する前には私たちのような生きものを良く観察していて状況を知っている団体に事前に相談してほしい旨要望した。私たちが納めた公金を1600万円もかけて生物多様性を損失する事業をやることに賛成する都民はほとんどいないだろう。

437回NACS-J自然観察指導員講習会 八王子開催

2010年6月11日(金)~13日(日)

好天に恵まれた指導員講習会は今年で4年目のお手伝い

JTP100612_5305.jpg今年も自然観察指導員講習会の東京開催が八王子セミナーハウスで行われ、私はNACOTのメンバーとして、この講習会をサポートした。この講習会はNACOTの年間行事となっていて、私がお手伝いするのは4年目。5年前の2005年は講習会を受講する立場だったが、2年目からはお伝えする立場に立っている。赤谷開催、板橋開催を入れて今回で都合6回目のお手伝い。ここ八王子開催では初年度はミニ観察会講師、2年目からは地元講師として「地域の自然を知ろう」を担当している。今年はプログラムの構成が変更となったが、なかなか良いアクティビティになったと思う。

緑の先生、再び

JTP100612_5359.jpgNACS-Jの講師は小野木三郎先生と佐藤仁志先生。小野木先生と講習会をご一緒させていただくのは2006年の赤谷開催以来。全身緑づくめで天才的に駄洒落を連発する小野木先生は『緑色の言葉の魔術師』。常に笑いを取りながら、ポイントを伝えるスタイルは3時間の長い講義でも受講生を寝かさない力を持っている。4年ぶりの小野木節を楽しみながら、2泊3日の講習会を楽しく終えた。

日産厚生園跡地および井の頭公園西園整備計画についての説明会

2010年6月6日日曜日13時~16時、井の頭地区公会堂

 日産厚生園跡地の工事が進み、樹木が伐採される状況で本件について東京都が説明会を行わないので、地域住民は不安と疑問と憤りに包まれています。そこで、状況を確認した私たち井の頭バードリサーチが東京都に代わって事実関係を説明する会を開催しました。この件に関する関心は高く、急なスケジュールで出席できない方が多かったにも関わらず25名の方にお集まりいただきました。
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なぜ樹木が伐採されたのか

 もともとこの地は「万助橋」の名前もついている大地主、渡邊萬助氏の土地。それを日産が借りてスポーツレクリエーション施設「日産厚生園 春光スポーツ俱楽部」を運営していましたが、.2009年度末で廃止になり、直後に整地工事が始まりました。工事業者は日産の子会社「りんかい日産建設株式会社」で、同社の工事担当者によると、この工事は借りていた土地を返すための『現状回復工事』ということでした。ただ、この時点でここが近い将来井の頭公園の一部になることははっきりしていました。
 以前、都議会議員の中村ひろし議員が都の建設・環境委員会で同地の将来用途について質問し、民間のマンションなどでなく、都が用地を取得して井の頭公園を拡張することを確認しており、都はそのための今年度の予算枠も確保しています。
 そういうわけで、これから公園にすることが決定しているのに既存の緑地を破壊するとはどういうことなのか疑問に思い、私は都立井の頭恩賜公園の管理者である東京都建設局西部公園緑地事務所(以下、西部)に問い合わせをしました。
 西部の説明は「伐採・整地は土地の借主である日産と貸主である地主が取り決めに従って行っている民間の問題である」というもので、私が「それはおかしい。近い将来公園にすることがわかっているのに樹木を伐採して更地にしようとする人がいるだろうか」と疑問を投げたところ、「我々としては未だ用地を取得していないので現段階で口出しできる筋合いではない」という言い分でした。それなのに、「皆伐される前に地主に申し入れて敷地に入れてもらい、残すべき樹、伐るべき樹を選定して協力をお願いし、聞き入れてもらった」と自慢げに言うのですから、言っていること、やっていることが矛盾しているし、都合のいい物言いをしているだけのように思えます。いかなる言い分・理由があろうと現在目の前で起きている状況は歪んでいます。管理者として歪みを正して欲しいものです。
 私は西部の担当者に今季も私のグループで確認した井の頭公園でのミゾゴイの棲息を紹介し、この地は生物多様性保全上重要な緑地帯なので何らかの環境改変を伴う事業計画があれば、事前に私たち井の頭バードリサーチのような環境や生物の生息状況を良く把握している市民団体に相談すべきだと伝え、そもそも今回のように大規模な工事を行うのに地域住民に事前の説明がないのは落ち度だと伝えました。例え現時点でそこが民有地であっても、将来公園になることが決まっているのだから、管理者である西部が旗振りし、地域住民を不安に陥れないよう、また生物多様性を損なわないよう、イニシアティブを握るべきではないかとも伝えました。地主さんも日産も東京都も市民と生きものを無視して勝手に進めないで欲しいものです。
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今後どうなる?

 次に私が確認しておきたかったのは、もちろん同地がどうなるかです。この時点で西部の担当者は「公園になることは決まった。予算も今年度で申請しているし、4月19日の東京都公園審議会で計画案が諮問されたが、具体的なことは未定」と言っていました。そして、都は将来用途について地域住民に対する説明会などは予定しておらず、7月にパブリックコメントを募集するのでどうぞ、ということでした。説明会を予定していない理由として、「ここは都立公園なので、地域住民よりも都民全体に対して意見を募集するのが適切。だから説明会ではなくパブコメで」とのこと。極めて非民主的な対応だと思いました。  
私は武蔵野の雑木林を構成しているコナラ、クヌギ、シデや鳥類が好む実がなる在来の樹木を沢山植栽して雑木林とし、緑地帯を拡張することが当地の持つ財産の価値を高めることになるので、ぜひお願いしたいと伝えました。
 ところが後日少し突っ込んで調べてみると、事実は内容未定などではなく全く逆で、かなり具体的な計画が進んでいることが明らかになりました。4月19日に行われた東京都公園審議会で諮問された都立井の頭恩賜公園西園区域整備計画案の内容はかなり具体的なものだったのです。しかもその整備計画案は日産厚生園跡地だけでなく、それを含む西園全体を大きく改変するものであることがわかりました。計画案には西園全体のゾーニングがなされ、図面までしっかりと用意されています。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/KONDAN/2010/04/40k45200.htm
上記の東京都建設局公園緑地部計画課に問い合わせて請求すれば計画案は入手・閲覧できます。

吉祥寺通り沿いに駐車場?せっかく公園が広がるのに野球場!?

 この整備計画案によると日産厚生園跡地には大規模な駐車場、テニスコート、小野球場が設置される計画となっています。また、西園全体は既存施設を配置換えするなどして、かなり大規模な改修が計画されています。それぞれ大小の問題が想定されたり、全く必要性がないと思われる内容をいくつも含んでおり、このような重要な内容に関わる計画を地域住民を無視して進めていること自体、大きな問題です。
 その中の主なものを列挙しておきたいと思います。

・既存の資材置き場を撤去し、エントランス広場を設置する
・使われていないプールを撤去し、資材置き場を設置する
・既存のテニスコートを撤去し、子供が遊ぶ遊具の広場を設置する
・日産厚生園跡地にテニスコートを設置する
・グランドと桜の間の植栽を伐採し、野外ステージを設置する
・吉祥寺通り沿いに大規模(一説には100台収容とも)な駐車場を設置する
・日産厚生園跡地南東部に小野球場を設置

 これらの是非についての議論はここでは割愛し、別の機会にしたいと思います。 
 今の時代、公園づくりは計画段階でワークショップを開くなどして市民と行政、専門家が協働でつくるのが一般的になってきています。近隣の杉並区では柏の宮公園の事例がとても良い形でしたし、
柏の宮公園の事例
世田谷区の世田谷トラストまちづくりは区内全域の公園整備に区民の意思を反映させ、公園整備だけでなく、生物調査などのイベントも開催しています。
世田谷トラストまちづくり
東京都はこうした民主的かつ市民のニーズに合致した公園づくりの事例を手本とし、計画段階から市民が参加できる公園づくりを実施してほしいものです。
 私たち井の頭バードリサーチは今回の整備計画案の修正を求める意見書を東京都に提出する準備を進めています。本件についてご意見のある方、私たちの行動の趣旨に賛同していただける方はぜひご連絡ください。joe@birdimages.jp
皆様方のご理解ご協力をよろしくお願い申し上げます。

久我山駅のツバメ

駅構内を飛び回るツバメ

利用客のすぐ頭上を

 井の頭公園近くに住んでいる私はふだん中央線を利用しているが、渋谷辺りで飲んだ時は井の頭線を使って久我山で降り、バスで帰ることが多い。
この日も渋谷の焼鳥屋で飲んだ後、井の頭線で戻り、久我山で降りた。人の流れに乗って改札へ近づくと、何かが飛びまわっているのが見えた。アブラコウモリ?、いやツバメだ!自動改札を抜ける結構な数の人々のすぐ頭上をツバメが飛びまわっているのだった。
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 私は自然観察者の宿命で、このツバメに興味を抱かずにいられなかった。改札があるのはビルのような駅舎の中なので、誤って迷い込んだか。あるいは住宅難だと言われるツバメは困った末についに建物の中に住まいを求めようとしているのか。それにしても、町工場のシャッターのついたガレージのような場所では良く営巣しているが、このように閉鎖的な空間で、しかも利用客で溢れ、照明でとても明るい場所で営巣できるのだろうか。そんなことをあれこれ思索しながら観察を続けた。防犯用のカメラにとまったりしていたツバメが飛んだ先には、既に巣があった!

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共生のための駅員の心づかい

 ツバメの巣は照明の上などに二つあった。かつては身近な生きものとの共生など当たり前の思いやりだったが、最近はフンがひどいから除去しろ、と.言うような心ない人も少なくない。こういうのを私は都市生活病と呼んでいる。生きものの一員としての立場を忘れ、自分本位の傲慢な考え方しかできない人々だ。その点、京王電鉄の駅員は常識的な思いやりと心づかいをもって、利用客にフンが落ちて、人とツバメに摩擦が生じないよう配慮し、また危険防止のためにツバメ見物で動線をふさがないよう、呼びかけている。  
駅員さんにいろいろと話を聞いた後、私は再び観察を続けた。ツバメの子育てのことを知っていて、少しだけ立ち止まって見る人、携帯で写真を撮って去る人、全く気付いていない人。いろんな人が巣の前を通り過ぎてゆく。ささいなことかもしれないが、私はなんだか心があたたかくなった。
無事に子育てが成功するといいな。また雛の顔でも観にこよう。
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久我山駅のツバメを観察する際は他の利用客の邪魔にならないよう十分に周囲に気を配って下さい。またデリケートな小さな生きものを驚かさないよう、フラッシュを光らせて写真を撮る行為はやめましょう。ご理解とご協力をお願いいたします。

雄か雌か、声か姿か

2010年5月26日水曜日、くもり、20℃、7:00~8:20

久しぶりに観たサンコウチョウ

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 玉川上水から森にさしかかったところで「ホイホイホイ」の声が聴こえた。少し遠かったが、間違いなくサンコウチョウだと確信できた。いや、S木さんの「日本一鳴き真似」の可能性もあるが…とにかく声の方向へ急行した。サンコウチョウはぐぜりながらも何回もよく鳴いていた。(これは声の録音のチャンスだ!)私は井の頭バードリサーチのメンバーに速報を入れつつ、まずリニアレコーダーを取り出し、録音を試みた。ここでも起動までのタイムラグがネックになって、いざ録音をかけた時にはだいぶ鳴き声が収まってしまったが、少しは録音することができた。その後、姿を見かけたら雌タイプだった。さえずっているなら雄若?いえいえ、サンコウチョウの場合は雌雄ともさえずるのです。もし雄だとしたら、あの長い尾羽がなくて雌にしっかりとアピールできるのか心配だ。雌だとしたら、雌なのに良く鳴くなぁと感心する。色の差異をじっくり観察できるチャンスもなく、結局雌雄どっちだかわからない。結局「雌タイプ」ということに落ち着く。今回は尾が長いヤツでなかったので撮影よりも録音が主体になったが、記録写真もと考えて左手にレコーダー、右手にカメラといういい加減なスタイルで記録をしていた。
 通勤通学の人々はサンコウチョウに全く気付かずに、奮闘している私の姿を物珍しそうに見ながら通り過ぎて行った。大人も学生も少し関心と好奇心が足りないのではないか。私なら「何か面白いヤツがいますか」とか少し気取った訊き方で話しかけに行くところだ。

みんなの自然観察会in新宿御苑

2010年5月22日土曜日、快晴、24℃

国際生物多様性の日に自然観察会

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 2010年5月22日。「国際生物多様性年」の「国際生物多様性の日」に新宿御苑でたくさんの参加者を募る自然観察会を開催した。「生物多様性」という言葉は「地球温暖化」に比べて残念ながら認知度が低いが、生物である人間は地球上の多種多様な生きものとつながって暮らしており、そこから多様な恩恵を受けている。
 近代、そんな生きものや環境、遺伝子の多様性が開発による環境改変、乱獲、外来種問題、生活の変化…様々な要因によって損なわれてきた。1992年にリオデジャネイロで開催されたいわゆる「地球サミット」では二酸化炭素の排出量について各国が協力して抑えようという取り決め、いわゆる「気候変動枠組み条約」が締結されたことは有名だが、同時に「生物多様性条約」が締結されたことはあまり知られていない。各国が協力して生物の種の絶滅の速度を可能な限り落とし、生物多様性を維持・保全しようという目的の取り決めは今年2010年に節目の年を迎えた。10月に名古屋で開催されるCOP10ではこれまでの成果を検証し、その結果を踏まえてこの先10年どのようなアクションをとるかが話し合われることになっている。
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 国連の定めた「国際生物多様性の日」に我々、自然観察指導員東京連絡会は過去に例のない規模の参加者の自然観察会を開催した。この記念すべき日になるべく広く多くの人々に「生物多様性」のキーワードを渡し、身近な自然観察によって生きものの魅力、生きもの同士のつながりを知ってもらうことを生物多様性保全の原動力にしようという企図だった。このために長い期間をかけて準備を進め、自然観察指導員を中心にのべ100名近い仲間が企画と運営に関わった。
 当日は天候に恵まれ、スタッフとリーダーが一日中フル稼働して観察会を運営した。当初目標としていた1000人の参加には届かなかったものの、約700名の人々に参加してもらうことができ、一回の自然観察会としては過去最高の参加人数を達成することができた。
 「生物多様性保全」を普及啓発することは今年始めたことではなく、もちろんこの日で終わりでもない。COP10が閉会したら世の中から「生物多様性」のキーワードがフェードアウトしてもらっても困る。私たちは今まで通り、これからもずっと自然観察会を基礎に「生物多様性保全」を伝え続ける。それはマニアの押し付けでも、高尚な趣味でもなく、生きものの一員としての人間の当然の活動だと私は考えている。

第59回井の頭かんさつ会

2010年5月16日日曜日、快晴、20℃

声で探すはずが、眼がたよりに…

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59回目のかんさつ会は天候に恵まれて、素晴らしい日和を迎えた。今回のかんさつ会の趣旨は季節移動中の夏鳥を「声」を頼りに見つけるというもの。ところが、お目当ての「声」が少なかった。主に聴こえた「声」はカワセミの声、シジュウカラの声。カモの去った池でバンの雛を観察して、森へ向かった。
森ではキビタキのさえずりを期待したが、昨日はかなりの歌い手がいたのだが、今日は不在で、無言状態。昨日下見で観察したアオバトが「春の実」各種サクラに来ているとの報で急行したが、残念ながらタイミング合わず、到着したのは飛去した後だった。あらためて小鳥の森で徹底的に探すとセンダイムシクイとキビタキ♀をかろうじて見つけることはできたが、声はなく目視がたよりだった。今回は「声」にこだわったので、最後にイントロクイズを実施して、月曜日に確認したミゾゴイが今朝の朝日新聞に掲載された事例を紹介してまとめて観察会を終えた。

5.22「みんなの自然観察会」第二回下見
第59回井の頭かんさつ会下見+アオバト

2010年5月15日土曜日、快晴、20℃

身近な自然観察が生物多様性保全の原動力に

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再び新宿御苑に集合し、22日の「みんなの自然観察会」の下見。前週参加できなかった指導員を中心にコースや運営の確認を行うのが主だったが、ベースになるポイントは変わらないものの自然界の歩みは速く、前週下見した花が終わっていたり、新たに出てきた虫を見つけたり、下見をし直さなければならない部分も少なくなかった。この分だと来週の本番までにさらなる変化がありそうで『先読み』が必要になりそうだ。

『春の実』にやってきたアオバト

新宿御苑を後にし、急いで井の頭公園に戻った。翌日は59回目の「井の頭かんさつ会」。自分が主担当の探鳥会である。今季の渡りは気候も含めて「黄金の2006」シーズンに似ており、いろいろな種が豊富に出現しているが、異なるのはピークが短いこと。また、さえずりが少ないことも特徴的だ。この日も日差しは暖かいものの、風は冷たく、4月の「花冷え」の傾向を未だにひきずっているようだ。さえずりが少ないのは気温の関係もあるのかもしれない。
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朝行きがけにかなりの歌い手のキビタキは確認していたが、他はふるわず、明日のかんさつ会の内容の充実に一抹の不安を感じた。でも、珍しいものを見せるのが自然観察会では決してないと思う。観察が充実した方が楽しいのは間違いない、しかしながら普通の対象を『見るのではなく観る』ことで自然界の仕組みやつながりを知ることが観察会の本道だ。
そんな状況で「春の実」にアオバトが訪れているという報が入った。植栽によって成り立った自然を野生動物が利用する「つながり」。これも一つの形である。

無知な愚か者が語る「文化」

2010年5月13日木曜日

ミゾゴイの一件で取材に来て下さった朝日新聞の記者さんと森を歩いていると、映画の撮影の光景が見えた。撮影はいいのだが、柵の中に入ってしまっているのが目についた。「人が踏むと草木が生えられない」日頃から犬の散歩の人が柵内に入っていても注意するようにしているくらいなので、映画撮影で大勢が柵内に入っているのは踏み荒らしのレベルで看過できなかった。まして柵内には絶滅危惧IBおよびII類のキンラン、マヤラン、サガミランモドキといった希少植物が生えているのだ。
まずは状況を確認しようと「これは何の撮影ですか」と訊くと、「おまえは何者だ」と来たので、思わず頭にきていきなり絶滅危惧種の話をすることになってしまった。すると「自然というけど映画は文化なんだよ」と開き直り。キンランも知らない不勉強な輩が「文化」などという言葉を語るのは滑稽で、子供の言い訳にしか聞こえなかった。このアホな映画監督氏はその後、拡声器で「絶滅危惧種があるから足元に注意して」と現場にアナウンスしていたが、彼らはどれがそれだかわからないし、絶滅危惧種そのものを踏まなくとも、周囲を踏み固めてしまえばダメージになるわけで、結局は愚かな撮影を別の場所でやってもらう必要があった。そもそも、このような撮影許可を出した公園管理者である東京都建設局西部公園緑地事務所に文句を言おうと電話をしたら、柵内での撮影は許可していない、直ちに注意するとのことだった。
やっていいこと悪いことが見えていない者が何でも「文化」で通そうとするのは非常に愚かなことである。

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5.22「みんなの自然観察会」下見

2010年5月8日土曜日、快晴、24℃

伝わりやすい生物多様性を探す

JTP100508_4766.jpg新宿御苑に集合し、22日に控える大イベント「みんなの自然観察会」の下見をしてきた。数十人の自然観察指導員が延べ1000人の参加者を案内するという目標で行う大規模な観察会なので、踏み荒らしがないよう6つのコースを設定して負荷を分散し、配慮している。下見ではそれぞれ担当のコースの見どころを確認した。来週も下見を行い、再来週はいよいよ本番となる。

GW赤谷の日

2010年5月1日~3日、快晴

春が遅くてクマにフラれる

JTP100501_3816.jpgJTP100503_4008.jpg5月の赤谷の日がGWに設定されたので、世の中で一番嫌いな渋滞を避けて前夜に赤谷入りした。車で仮眠し、早朝起き出して早速観察へ。お目当ては冬籠り明けのツキノワグマ探しだが、今季は春が遅く、ブナがまだ芽吹いていないので完全にフラれてしまった。不幸中の幸いは鳥観。未だ葉が展開していないので、渡ってきている夏鳥の姿が実に見つけやすかった。また、夏鳥たちは渡ってきた直後で盛んにテリトリー争いをしており、良く鳴くし、あまり人間を気にしない。オオルリと数メートルの至近距離で出会うことが何度もあった。
JTP100501_3884.jpgJTP100501_3909.jpg湿地の調査活動ではクロサンショウウオの卵塊のカウントを実施した。昨年と比べると半分ほどの数になっていたのはやはり遅い春の影響と思われ、来月の状況を確認・分析するのが重要といえる。

みどりフェスタ2010

2010年4月29日、快晴

国際生物多様性年のみどりフェスタ

JTP100429_4568.jpgJTP100429_4535.jpgNACOTで毎年参加しているみどりフェスタに参加。カメラマン兼観察会リーダーを担当してきた。今年は国際生物多様性年なので力が入りそうなものだが、イベント自体は例年と大きく変わることがなかった。午前中はネイチャーフィーリング自然観察会があるのでフィールドを譲り、午後から我々の自然観察会をスタートした。このフィールドはもう何回も経験しているので、大抵のものは頭に入っているが、この日も新たな発見はあり、まだまだ観察が足りないと反省させられた。昨年は盛りを過ぎていたハンカチの木の花だが、今回はちょうど見頃だった。遅い春がこういうところにも現れているのかもしれない。

指令:鳩山首相を自然観察会へ連れ出せ!

JTP100429_4629.jpgアオキの雌雄を観察朝からSPや警備スタッフがとても多いのが目についていたので情報収集したところ、鳩山首相がイベントに来る予定とのこと。私はNACOTの旗振り役であるKさんに「国際生物多様性年の今年、こういうイベントで自然観察会に出なければダメ」とでも言って、首相を私たちの自然観察会に引っ張り出しましょう!と半分冗談で提案した。それはともかくプレスカメラマンとして首相の姿は押さえておきたいところだが、どうも来訪の時間が私の観察会の順番と重なりそうだった。時間が押すことを祈りつつ、私は7人の参加者を観察会に連れ出した。
 楽しく観察会を終えてブースに戻ると沢山いたSPがいなくなっている。やはり私が観察会を担当している間に首相は来てしまったのか...周囲の人に状況を確認すると、首相はほぼ定刻にやってきて、さかなクンやミスネイチャーの出演しているステージの方に言って挨拶をしたという。そしてKさんはSPの警備をかいくぐって首相へ接近し、自然観察会に来てほしい旨を伝えて観察会の案内チラシを渡し、握手をしてきたという!そしてその様子をOさんが写真に撮ったというので見せてもらったら、本当だった!以前からパワフルで大胆な人だと思っていたが、冗談でなく本当に首相を自然観察会へ誘うとは!!そういえば今日はKさんの誕生日。今日を自分で素晴らしい記念日にしたKさんに脱帽!

珍客現る

2010年4月27日火曜日、くもり、6:41~8:20、12.3℃

期待の珍客は鳥ではなかった

 夏鳥の定番がほぼ出たところで待たれているのは真打ちであるサンコウチョウと種は問わず珍客が出現すること。昨年はミゾゴイとブッポウソウが珍客だった。朝、祭りの会場に到着すると、思いがけない珍客が出現した。ハクビシンは春のこの時期に森の大コナラで昼寝(朝寝?)していることがあるので注意はしていたが、今回はむきだしの実に無防備な状態だった。彼が何を考えているのか良くわからないが、とにかくじっくり観察するには好都合だった。私は野鳥だけでなく、動物全般の観察が大好きなので、こういう状況は大歓迎だ。

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出勤前の贅沢

2010年4月26日月曜日、快晴、6:00~8:20、14.2℃

夏鳥フルコース!仕事に行く前に充実の観察!!

 翌朝の天気予報が良いのを確認し、早めに就寝。5時に起床した。やはりこの時期はなるべく早くフィールドに出たい。6時に出かけ、2時間強の観察時間を確保した。
 森へ到着するとツミの前段の鳴き声がした。キーキーキーキキキのキーキーだけが何回か断続的に聴こえた。(これは小鳥はダメか...)猛禽に支配された沈黙を予感しつつ、その声の方へ向かうと何事もなかったかのようにキビタキがさえずっていた。予想は良い意味で覆された。さらにエゾムシクイとセンダイムシクイのさえずりも聴こえて、祭りが続いていることを確認した。少し場所を移動して探索しているとアカハラの群れ、さらにクロジの群れにも出会った。その後、まだ時間があったのでキビタキがいた方へ戻ると別のキビタキを確認。写真を撮ろうとしていたら、それを追い払った鳥が...おお、オオルリだ!充実の観察にすっかり満足して仕事へ向かった。

夏鳥祭り

2010年4月23~25日

やっと来た渡りの波!

この春は三寒一温、あるいは一寒一温とも言える、寒く遅い春。気温が上がらなければ植物も昆虫も本格的に動かないので、それにつながっている夏鳥たちの動きも遅く鈍いようだ。そんなぱっとしない状況で渡りのゴールデンウィーク(それは概ね4月25日~GW)にさしかかった。
23日、冷たい小雨の朝に渡りの波がやってきた。コマドリやオオルリの確認を皮切りに、いろいろと夏鳥がやって来て、週末には陽気も良くなり、25日には今までほとんどいなかったムシクイ類が大挙して入って来て、キビタキ、オオルリも複数個体が入り、いわゆる「濃い」状態になった。これを私たち井の頭バードリサーチでは「祭り」と言い、一年の中で最もバードウォッチングが盛り上がるのがこの時である。
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第58回井の頭かんさつ会

2010年4月18日、快晴、18℃

テーマは自然界の「光と色」

JTP100418_4113.jpg今回のかんさつ会はとても天候に恵まれた日和だった。快晴で、日中の気温は20℃近くに。前日の朝には雪が降っていたのだから笑ってしまう。そんな空の下、30名の参加者を迎えて「光と色」のかんさつ会を開催した。
なぜ空は青いのか?なぜ葉は緑なのか?太陽は何色?…あまり考えたことのない視点が面白いが、それぞれきちんと科学的な説明ができる理由がある。そして、多様な色がある春の花。仮説の域を出られないが、虫や鳥によって認識できる色、好きな色の傾向があるのでそれに合わせているのかもしれない。

色がなかったら…

JTP100418_4140.jpg写真のキャプションを入力します。JTP100413_4056.jpgもしこの世に色がなかったら、どうだろう…多様な色の正反対を発想してみた私は、実際にそれをビジュアル化してみた。ビジュアル化といってもごく簡単なことで、好きな弁天橋からの眺めをモノクロにしてみただけだ。その結果は…花がどこにあるかがわかりにくいし、緑色の違いではっきり認識しやすかったコブシ、コナラ、イロハモミジも区別できなくなった。
 以前、世田谷線の旅で色の多様性のありがたさを認識した私は、あらためて見慣れた自然界の中の色の多様性のありがたさを再認識したのだった。

見かけと本質

2010年4月14日水曜日

晴れ、

JTP100414_4071.jpg未だにツバメ以外の夏鳥を確認できていない寒い春。いつものように森を歩くと微かな歌声が聴こえた。見上げるとツグミが嘴を閉じたまま小声でつぶやくように唄っていた。いわゆる『ぐぜり』という生態で、流行のツイートにも近いのかもしれない。彼はぴたっと固まっていて写真を撮るにはこれ以上ない条件だったが、気持ちとしては「早く帰ってくれ。夏鳥の美しい唄が聴きたい…」と言いたかった。

ハエを狙う

JTP100414_4075.jpg以前は花を撮るのに虫は邪魔だった。見かけの綺麗さを追及することばかりで、事の本質が見えていなかった。今、自らを客観視すると無意識にハエやアブが花に来るのを待って写真を撮っている。5年間自然観察をやりこんだ経験から、植物と昆虫の関係の重要性を知っているからだ。植物は虫を呼ぶために花を咲かせている。虫は植物から恩恵を受けながら、植物の繁栄を助ける。ただ見かけが綺麗な写真ではなく、植物が存在することの本質である「つながり」を撮りたいのだ。
 すべての存在には必ず理由がある。必要ない存在も、意味のない存在もあり得ない。私たちは自らがこの世に生を受け、こうしてあれこれ思索できることに感謝しなければならないし、つながっている他者を大切にしなければならない。ビジュアルに関わる仕事をしているので見かけにもこだわりたいが、そればかり気にして本質が見えていないのは未熟だ。


ヴィラデスト・ワイナリーを訪ねる旅

2010年4月11日日曜日

今季第一弾はピノ・ノワールがキーに

JTP100411_3997.jpg今季のツアー第一弾。冬眠から明けたばかりで私の喋りはエンジンのかかりが悪かったものの、途中から調子が戻ってきた。
 毎年春のオープンには何かが加わったり、改善されたりするヴィラデストの今季の目玉はピノ会員。今後、ピノ・ノワールに力を入れていくヴィラデストでは久しぶりに会員を募集している。200名限定で10年10万円の会費で毎年ピノ・ノワール製品を中心に生産されたワインなどが届けられ、ピノの樹に会員名が入ったプレートがつけられ、さらに会員限定パーティに参加できるなどの特典がある。
 ワインに興味のある方ならご存じの通り、国内ではピノ・ノワールをうまく栽培するのは困難で、まともなワインを醸造するのは難しい。いくら玉村さんといえども、この試みは果たしてうまくいくだろうか...そんな不安を抱きつつ、その疑問の答えを確認するというのが今回のツアーでの私のメインテーマだった。

ピノの可能性

JTP100411_4019.jpg写真のキャプションを入力します。心配された天気は好転し、玉村さん夫妻にもご挨拶でき、無事に案内を終えて、カフェで丘を見下ろしながらグラスで頼んだピノを傾けると...若さを感じるものの、なめらかでエレガントな口当たりの、香り高く柔らかい女性的なピノらしい味わいだった!(これは!)
 私は国産ワインの新たな可能性を垣間見た想いで、驚きと喜びと共に復路のバスに揺られた。これは私自身がピノ会員になって玉村さんの新たな挑戦を陰ながら応援しなければならないのではないか。ワイナリー会員や苗木会員以来、久々の会員募集だったので既に会員である自分は遠慮していたが、遠慮などせずに気持ちのままに素直に応援すればいいのではないか。熱いモノづくりへ立ち会うための参加料、払う決意はほぼ固まりつつある。

井の頭公園の春

2010年04月10日土曜日

晴れ、8:45~17:00、24.6℃

井の頭公園の春のいろいろを撮影。毎年書くが、桜に目が行きがちだが、他の花や新緑の美しさも楽しまないのは勿体ない。残っているカモにポップコーンを投げて慰み者にしている場合ではない。
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昨年も書いたが、弁天池のほとりの大コナラの新緑の美しさは井の頭公園随一だと思う。萌黄色に白髪が入ったような絶妙な色は他に並ぶものがない美しさ。ぜひ弁天橋から眺めてみて欲しい。

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狙い

不意に目の前のコバルトブルーを見つけた。一日中池を飛び回っているのは何度となく見かけるが、この時は木にとまっていて、思い切り身を乗り出して池を覗きこんでいた。その姿勢がとても貪欲な感じだったのが面白かった。

4月18日の井の頭かんさつ会は『色』がテーマ。自然界の多様な色を考える観察会を展開する。

2010年4月の赤谷の日

2010年4月3~4日

両日とも晴れ、気温-4~18℃で寒暖の差有

JTP100403_2732.jpgJTP100403_2665.jpg4月の赤谷の日で山に入った。先月までは積雪に苦しんだが、今月は融雪が進んで楽になっていることを期待して行った。しかし予想よりも積雪は残っていて、歩くのにそれなりに体力を使った。花冷えの『寒い春』を反映したようなコンディションだった。そうは言っても1月の時のように厳しい歩きではなかったが。

色はマンサクとフキノトウくらい

JTP100403_2809.jpg写真のキャプションを入力します。JTP100403_2839.jpg写真のキャプションを入力します。昨年も花冷えがあって似たような春だったが、今季はそれに輪をかけてゆっくり。モノトーンの山の景色の中に見つけた色は万作の黄色とふきのとうの緑色くらいだった。昨年4月の赤谷の日ではキクザキイチゲが咲いていたが、今回は芽吹きも確認できなかった。そんなわけで山の本格的な春はこれからだが、いろいろと面白い観察はできた。 とりわけコンビニの駐車場上空に渡ってきてフラフラになったサシバを見つけた時は面白かった。夕方18時になろうという時間にコンビニの上空をふらふらと旋回し、キセキレイ4羽がそれにモビングをかけていた。
他にもクロサンショウウオの卵塊と成体を観察したり、ヤマドリやノウサギに遭遇したり、夜はフクロウの声を聴いたりと充実した観察が楽しめた。一方で2日間ともそれぞれ違う場所で外来種のガビチョウを確認するなど懸念材料もあった赤谷の日だった。

寒い春

2010年3月29日~4月1日

鹿児島から東京へ戻るととても寒かった。鹿児島での日々も南国の暖かさを感じられるものではなかった。全国的に空気が冷たく、コートのライナーは外せず、マフラーもグローブも手放せない真冬のような寒さで花冷えの日々が続いた。 それでも春は春。少し気温が上がると一気に花が開いてゆく…

日本語の品格を保て!

狛江橋脇のイロハモミジに大変美しいカワセミの雄を見つけ、Iさんと一緒に観察していると、とても優しげな外国人のご夫婦が『アレハ英語ではkingfisherデスガ、ニホンゴでは何とイイマスカ?』と尋ねてきたので『はい、kingfisherはカワセミと言います』と答えた。次いで『ムコウのイケでもミマシタがナンワイマスカ』と訊かれ『おそらく4つ』と答えると、『鳥は4ツではなく4ワではナイデスカ』と突っ込まれ、一本とられてしまった(笑)
なんとも楽しい朝だったが、笑ってばかりもいられない。言葉が省略され、イントネーションがおかしくなり、誤った丁寧語が氾濫し、どんどん退化していく日本語を憂いていたが、自分自身で正しい日本語を用いることを怠っていることに気付かされたのだ。日本語の品格を保つためにはまず自身が気をつけて言葉を使わなければならない。

JTP100401_3857.jpgとても美しい雄のカワセミ
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プロジェクト8-II

鹿児島の旅、8日間。

2010年3月21日~28日

休暇を取り、久しぶりに仕事でも自分活動でもない「純粋な休日」を過ごす機会を設けた。さてと、北へ行くか、南へ行くか...迷った末に今回は南、鹿児島へ行くことにした。「純粋な休日」で遠くへ出かけるのは2008年2月以来2年ぶり。前回は真冬の北海道で友人と再会し、そのシーズンの当たり鳥だったベニヒワをたっぷり楽しむことができたのだった。

あれから8年...

鹿児島の友との再会は4年3か月ぶりとなった。鹿児島を訪れるたびにいつも大変お世話になっている友と最初に出会ったのは8年前。気の置けない仲間が集まってヤイロチョウの観察旅行をした際に初めてお会いし、大変にお世話になった方で、それ以来親しくお付き合いさせていただいている。ヤイロチョウを観る企画なので名づけて「プロジェクト8」。時は流れ、あれから8年が過ぎようとしている。

八色から八頭へ

今回の再訪は「プロジェクト8 パート2」。それは8日間の旅で、旅の目的の一つが渡り中のヤツガシラを見つけて観察することだから。さらに前回のプロジェクトから8年、と八並びの旅だからだ。

鹿児島一周、100種を観察!

土地勘のない私は友人の案内に頼るしかなく、一日中助手席で目を皿のようにして探鳥した。日頃365日モニタリングで鍛えた眼力で、飛んでいる鳥類を走る車中から識別し、観たい種の場合に車を停めて観察するということを朝から晩まで連日続けた。もちろん、昼食にはその土地の美味しいものをいただく楽しみも欠かさなかった。また、スワロフスキーSTS80EDが縁となって知り合った友人に再会するなど、広い鹿児島をほぼ一周してちょうど100種の鳥類を観察することができた。その内訳は以下の通り(太字は初見)。

1.カイツブリ 2.カツオドリ 3.カワウ 4.ウミウ 5.ゴイサギ 6.ササゴイ 7.アマサギ 8.ダイサギ  9.チュウサギ 10.コサギ 11.アオサギ 12.クロツラヘラサギ 13.コクガン 14.ヒシクイ 15.オシドリ 16.マガモ 17.カルガモ 18.コガモ 19.オカヨシガモ 20.ヒドリガモ 21.オナガガモ 22.シマアジ 23.ハシビロガモ 24.ホシハジロ 25.キンクロハジロ 26.ミサゴ 27.トビ 28.オオタカ 29.サシバ 30.ハヤブサ 31.チョウゲンボウ 32.コシジロヤマドリ 33.キジ 34.コジュケイ 35.ナベヅル 36.バン 37.オオバン 38.ミヤコドリ 39.コチドリ 40.シロチドリ 41.ケリ 42.ハマシギ 43.アオアシシギ 44.クサシギ 45.イソシギ 46.オオソリハシシギ 47.ホウロクシギ 48.タシギ 49.セグロカモメ 50.オオセグロカモメ 51.ウミネコ 52.カンムリウミスズメ 53.キジバト 54.ヒメアマツバメ 55.ヤマセミ 56.カワセミ 57.アオゲラ 58.オオアカゲラ 59.コゲラ 60.ヒバリ 61.ツバメ 62.イワツバメ 63.キセキレイ 64.ハクセキレイ 65.ビンズイ 66.ムネアカタヒバリ 67.タヒバリ 68.リュウキュウサンショウクイ 69.ヒヨドリ 70.モズ 71.カワガラス 72.ミソサザイ 73.ルリビタキ 74.ジョウビタキ 75.イソヒヨドリ 76.シロハラ 77.ツグミ 78.ヤブサメ 79.ウグイス 80.セッカ 81.エナガ 82.ヤマガラ 83.シジュウカラ 84.ゴジュウカラ 85.メジロ 86.ホオジロ 87.ホオアカ 88.カシラダカ 89.ミヤマホオジロ 90.アオジ 91.アトリ 92.カワラヒワ 93.イカル 94.シメ 95.スズメ 96.ギンムクドリ 97.ムクドリ 98.カケス 99.ハシボソガラス 100.ハシブトガラス 

JTP100321_3454.jpg今季は噴火爆発が続いている桜島
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春の楽しみ方

2010年03月20日土曜日

快晴、7:45~10:00、17℃

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五感を使って春を楽しもう!

 南風で気温も上がり、春本番になってきた。昨日、日比谷公園で「春」をテーマにした自然観察会を担当したことがきっかけで、春の楽しみ方を思い出した。満開のコブシ、眼にも眩しいが、魅力はそれだけではない。
 花に気づいて、観て満足していないだろうか。コブシはとても薫りが良く、20世紀初頭には資生堂が「マグノリア」(マグノリアはモクレン科の英名)という化粧品シリーズを展開したほどだ。「ニオイコブシ」はアロマにも欠かせない素材である。
 手が届く花を探し、ぜひ薫ってみて欲しい。五感を使ってこそ真に自然観察を楽しむことができる。

日比谷公園「春はそこまで観察会」

2010年03月19日金曜日

晴れ、15:30~17:00、10℃
初咲き発見!

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 資生堂環境統括室の依頼で、NACOTで自然観察会を担当させていただくことになった。昼下がり、現場に選んだ日比谷公園に到着し、直前の下見でソメイヨシノが開花しているのを見つけ、嬉しくなってしまった。そしてすぐに何日に開花したのだろう...と開花日が正確に何日なのかが気になった。NACOTで自然誌調査を行っているからだ。
 「サクラサク」…日本人であれば、よほど偏屈な人でない限りたまらなく嬉しい瞬間だ。ただ、世の中ちょっと嬉しさが偏っていないだろうか。春を告げるものは他にもたくさんあるし、ソメイヨシノだけが桜ではない。河津、寒緋に大寒桜、ウグイスのさえずりにコブシの開花も…ソメイヨシノの開花は季節を知らせる指標の一つに過ぎないのだ。花見が終わったら紅葉まで植物に目を向けない人のいかに多いことか…
 それはともかく、観察会で観てもらうネタが一つ増えたのはありがたいことだ。
JTP100319_3375.jpgKさんが上空を飛んでいるチョウゲンボウをキャッチした。こんな首都のど真ん中を飛んでいる姿を観るのは、5年前に増上寺の上空を飛んでいるのを見て以来久し振りだ。

身近な自然観察で生物多様性を考えることができる

JTP100319_3389.jpgJTP100319_3391.jpg夕方、観察会をスタートした。私は春の花をいろいろ観察しながら、この匂いなーんだ?から始め、春って何?、多くの花はなぜ春に咲く?などを参加者と考えた。答えはいろいろあるが、結論的には自然界のつながりの仕組み上、合理的だからということになる。そして、そのつながりやバランスが均衡し、安定して保たれるには多様性が不可欠ということになる。環境の変化に適応するには遺伝子の多様性が重要で、遺伝子の多様性は他の多様な種の多様性とつながりが不可欠だ。虫が苦手な人は多いが、私たちが利用している資源のほとんどは昆虫が支えているわけで、もっと虫に感謝しなければいけない。私たちは生きている以上、他人に感謝するのはあまりにも当然だ。だが、他人だけでなく人間以外の他者にまで感謝の念を抱けるところまで謙虚になりたい。私たちは生かされているのだから。

日比谷公園の春

2010年03月13日 土曜日

快晴、13:00~16:00

 午前中、NACOTの会議に出席し、化粧品会社S社からの依頼で観察会を近日行うため、午後は下見のために日比谷公園を訪れた。風が強いが、とても暖かい日だった。観察会のテーマは「春」。国際生物多様性年なので、特に生物多様性を強調して普及に努めることを心がけようと思う。鳥類から植物まで見どころを調査し、自分なりの観察会の組み立てを行った。日比谷公園はさほど広くないが、考えながら良く観ることで3時間が過ぎて行った。春を象徴するいろいろを楽しみながら観察した。

JTP100313_3328.jpg春は黄色が多い
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メジロ

2010年3月10日

くもり、8:15~9:30、7.3℃

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雪の日の翌日、いつものように井の頭公園のフィールドを歩いた。雪はさほど積もっていなかったので、あまり絵にはならなかったが、終わりかけの河津桜にメジロ30羽ほどが集まり、実ににぎやかだった。メジロは植物にとってありがたい役割を担っている。

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そう、メジロは蜜を求めて花を渡り歩き、植物は繁殖のために花粉を運んでもらうために蜜を用意して花を開き、メジロを誘う。花の奥の方に用意された蜜を得るためにメジロは細長い嘴を花の奥まで突っ込む。その際、身に花粉を付着させ、運び屋となる。
それにしてもこの首の形、良く曲がるものだ。

ハシボソガラスの性癖

あのハシボソガラスがまた違う車にからんでいた。彼がミラーを突くとコツコツという大きな音が響く。その音を聞いて、場合によってはミラーにひびが生じることもあるかもしれないと思った。彼はいつも自分の脚を気にしているように見えていたが、それは足元に反映する自分の姿であることがこの日判った。ミラーや窓だけでなく、良く磨かれたボディに映る自分の姿をも敵だと判断して攻撃を加えようとするのだ。このハシボソ、相変わらず闘争心旺盛だ。

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2010年3月赤谷の日

2010年3月6日

小雨⇒曇り、11:30~16:00、6℃→3℃
雪は融けた

JTP100306_0584.jpg3月の赤谷の日を迎えた。先月は雪に泣かされて何もできなかったが、今月はどうだろう。前日、ライブカメラで三国峠付近をチェックするとかなり標高の高いところもだいぶ雪が溶けていて、麓は雪が見当たらない様子だったので、行けると踏んだ。都内よりも寒いとはいえ、春はみなかみの山にも同じく訪れているのだ。

当たり鳥予想外れの理由は?

JTP100306_0598.jpg雪は少し残っていたが、1月に比べるとはるかに歩くのが楽なコンディションだった。スノーシューなしの「ツボ脚」で歩ける状態だった。今季未見だったミヤマホオジロやウソを観察しながら、足跡調査を試みつつ歩いた。赤谷の一部地域では既にマンサクが咲いているそうだが、このコースでは花は一切なかった。
 この日確認した鳥類は29種。その中には私がこの冬季の当たり鳥になると予想して外れたアトリの群れが含まれている。複数箇所の山地で秋に大群で動いていたので、昨年同様冬には平地に大挙飛来すると予想したのだが、結局来なかった。今回秋と同じ状況を確認したわけだが、理由はわからない。少なくも平地に降りなくとも餌が間に合ったのだということは間違いなさそうだ。どんな食糧が彼らをまかなったのだろう...

第56回井の頭かんさつ会

2010年02月27日

9:00~11:45

今回ばかりはアウトか...

 久しぶりに自分がメイン担当のかんさつ会を迎えた。テーマは私の家芸、探鳥会だ。
週間予報によると当日は前線が通過するタイミングに合い、雨ベースの予報。それが数日前になると少し前倒しになってきて、当日は大丈夫かなと思ったが、前日になると再び予報は悪化。かんさつ会の始まる9時頃は10㎜ほどの強雨になるとの予報になった。前夜、今回ばかりは屋外観察は無理だろうと雨プログラムのパワーポイントを制作。2時間くらい話をできるように内容の充実を図って頑張っていたら時間がどんどん経って、何とかまとめられたのは夜中の2時だった。

かんさつ会は雨知らず!鳥運もばっちり!!

 朝、強雨を予想しながら自宅バルコニーに出ると、外は小雨程度だった。今日は強雨で間違いなく雨プロだと思い込んでいたので驚いた。状況的に雨脚が強くなるまでは野外観察し、天候が悪化してきたら屋内講座に切り替えるハイブリッドになる予感がした。
 今回はさすがに悪天候を嫌ってキャンセルが続出。無理もない。10mmも降ってきたらとてもではないが、観察にならない。屋内も面白い内容を講演する自信はあるものの、やはり野外で観察するのが本道であるのは間違いないのでやむを得ないと思った。
 直前までパワポのアップデートをしていた私が少し遅れて現場に着くと、既に熱心な参加者が到着していた。満員御礼でスタッフ含め60名だった参加者は最終的に40名まで目減りしたが、強雨によって屋内講座になることが確実視されているにも関わらず約2/3の参加者が来てくれることには感激した。その熱意が通じたのか、かんさつ会の始まった9時には予報を跳ね返して雨は止んだ。これは奇跡か、かんさつ会ジンクスか?
 天候だけでなく鳥運も味方してくれた。このところ出の悪かった状況は一変し、トラツグミからキクイタダキまでいろいろを観察することができた。案内の私自身が心底面白かったと言えるような鳥観ができたのだった。アオゲラのドラミングを聞きながら締めくくりの挨拶をして会を成功裏に終えた。

外来魚捕獲実験

2010年2月21日

快晴、11:30~14:30、11℃

JTP100220_0125.jpg久しぶりに外来魚の駆除活動に参加した。今回は武蔵野大学で環境学を勉強している学生さんが応援に来てくれて、ウェーダーを履いて作業を担当してくれた。活動はこの時期に魚が集まっているお茶の水付近で行い、一網打尽にする作業を実施した。今週は電気ショッカーを3日間操業した後なので、結果がどうなるか予想できなかったが、かなりの成果を上げることができた。

在来魚が増えてきた

JTP100220_0144.jpgこの日はブルーギルもたくさん捕れたが、一番の成果は在来魚であるモツゴが多く捕れたこと(もちろん在来魚は後で逃がします)。その100匹近いモツゴは大小混在していた。それは今までなかった明るい材料で、今まで食べ尽くされていた稚魚が生存できるようになってきたということの証左だ。過去に同じくらいモツゴが捕れたこともあったが、全て大きな成魚ばかりだった。つまり、今まではブラックバスとブルーギルが池に充満していて在来魚が子孫を残せず、絶滅に向かっていたが、私たちが地道に外来魚の駆除を続けてきたことの効果が少なからずあり、在来魚の稚魚が生き残れるようになってきたということだ。大きな励みになる材料をこの日得ることができた。

餌やり自粛+ミニ観察会

2010年2月14日日曜日

快晴/曇り、10:00~14:00、8℃

JTP100214_2764.jpg 井の頭かんさつ会の仲間と共に、餌やり自粛普及啓発活動に取り組んだ。今日は仲間が多く集まったので、役割分担で私はミニ観察会の役割を担った。餌をやることがよろしくない説明はいくらでも的確にできるが、生き物に興味がある人々に我慢だけを強いるのも心苦しいものがある。そこで、楽しみ方をお伝えすることにした。生き物との接し方を餌やりではなくて、観察に変えるだけの話でそんなに難しいことではない。良く観察することでもっともっと楽しめることがあることを、繁殖中のカイツブリをスコープで覗いてもらうことを軸にして説明した。真冬にカイツブリが繁殖することに外来種問題が関係していることをわかりやすくお話しさせていただいた。

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「アバター」鑑賞の感想

 興業成績抜群で、誰もが口を揃えて絶賛する映画作品「アバター」を鑑賞してきた。「自分がその場にいるよう」というような感想が多い3D効果がせっかく用意されているので、3D対応の劇場で鑑賞した。ジョーズ3以来のメガネをかけての映画鑑賞となったが、当時と違うのは青赤メガネではなくサングラスのようなメガネだということ。どの劇場も3D料金300円をとっているが、これは3Dメガネの原価回収のようで、上映が終わると「回収にご協力をお願いします」とアナウンスするが、回収に力を入れている様子もなく、結局は使い回しができれば300円づつ儲けが出るというところで本音と建前が見え隠れしている。まあ、その辺りを見越して私はブログネタにメガネを持ち帰り、こうして記事を書いている。
 久しぶりに素晴らしい作品を鑑賞した。一杯やった20時過ぎからの鑑賞だったが、うたた寝することもなく、一気に観終えた。評判通り映像も素晴らしいのだが、私としては物語が心に響いた。多様な生き物と共生し、感謝しながら狩りをして最小限を糧とする。そんなアイヌのような思想が描かれていた。そういう生き物としての人間が持たなければならない謙虚さを忘れ、利益のために傲慢さをむき出しにする人間像、最後には「神の大きな力」に思い知らされる姿の描き方が素晴らしかった。
 映画の評判はあたかも「3D効果でそこにいるかのよう」という所がクローズアップされているが、私はジェームズ・キャメロン監督の素晴らしい能力は、現代人が誰も観たことのない、現実を観たことのない世界を、技術を駆使して現実的に見せること。動画などない歴史上の過去の世界はもちろん、今回のような全くの空想世界にリアリティを持たせるところにプロデュース力を強く感じる。未だ観ていない方は必見の名作!!

タカを見て、タカを観ず

2010年2月12日金曜日

小雨、7:55~8:40、2.8℃

JTP100212_2660.jpg 冷たい小雨の朝、大した観察はできまいといつもより少しゆっくりデスクワークをした後で家を出て駅へ向かった。最近ますます冬鳥の少ない森へ入り、生き物を探しながら歩いているとオオタカがパーチしているのを見つけた。しかも見かける頻度の少ない成鳥ではないか。思わず傘を閉じ、この被写体と対峙する。さーて、どう料理したものか…
 前回成鳥とは機材を持っていない時の出会いだったので、朝組Tさんからカメラをお借りし、シャッターを切って鬱憤を晴らしたが、今朝は18-200mm+D80の簡易機材ながら自分のカメラを持っていたので何とか記録することができた。オオタカ成鳥はこちらをチラチラ観ながらも、比較的にリラックスして休息していた。何カットか撮影した後に角度を変えてみようと森の反対側に回り込むことにした。

一瞬で若返った?オオタカ??

JTP100212_2705.jpg十数年前、初心者だった頃は一度眼を離すと、せっかく見つけた鳥がどこにいたのかわからなくなって見失うことばかりだった。そこで、鳥がとまっている周辺の状況を記憶して、鳥を見失っても周囲の手がかりから辿って再発見するということをしていた。しかし、経験を積み、場数を踏む内に「見える」ようになり、どのような状況でも再発見が容易になった。今回のように眼を離して二百メートルくらい回り込んで歩き、角度を変えても再発見は容易。殊に今は落葉期で森の見通しは抜群だ。すぐに再発見でき、撮影するのに枝が邪魔にならない位置を探した。なかなかそういう場所が見つからないので、双眼鏡で枝ごしのオオタカの見え具合を確認してびっくりした!なんと成鳥だったはずが幼鳥になっていたからだ。「?!?!!?!?*#&%?」
思わず「若返った?!?!」混乱させられたが、もちろんそんなことがあるはずもなく、まもなくさっきまで観ていた成鳥が別にいることを発見した。そう、2羽のオオタカが森にパーチしていたのだった。
 木を見て森を観ず、ならぬタカ見てタカ観ず、である。一羽のオオタカ成鳥を発見して観察しながら、他にもいるかもしれないというところまで「読む」ことはできなかった。しかしながら、今回このような経験をしたことを通じて今後は「読み」のアンテナを広げたい。
あなたの目の前に見えているものの背後に伏兵がいるかもしれないということだ。

NACOT生物多様性研修会

2010年2月11日木曜祝日

JTP100211_2566.jpg国際生物多様性年の今年2010年は自然観察指導員として例年以上に多様な活動に取り組む年です。NACOT(NACS-J自然観察指導員東京連絡会)ではプロジェクトチームを結成し、生物多様性保全普及のための諸活動に取り組んでいます。この日開催した研修会もその一環で、会員向けの研修会ながら、会員以外の指導員や一般の方もお招きしての公開セミナーとしました。

自分の生物多様性保全への取り組みを発表

 私も発表者の一人を務めまして、自分の活動を生物多様性保全の事例として紹介しました。私の活動では井の頭公園での調査活動と赤谷での調査活動があり、両者を対比させながら、どちらも大切さは等しく、継続観察を通じて身近な環境の生物多様性を保全する活動を推奨する内容をお話ししました。持ち時間が30分しかなかったので、概要しかお話することはできませんでしたが、具体的な事例紹介が少しでもヒントになったならば意義があることです。

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桜開花は地球温暖化?

2010年02月09日火曜日、7:35~8:25、5.4℃

 日中18℃にもなるという日の朝、井の頭公園では桜が開花していました。
え、地球温暖化の影響ですか。東京では3月中旬以降に咲くはずの桜が今咲くなんて、温暖化で花期が早まっているんだ!…本当にそうでしょうか…
 普段見慣れない現象に気づくと何でもすぐに地球温暖化に結びつけて考えていませんか。桜って何でしょうか?植物の種類??…そう、桜は総称であって、多様な品種がありますね。東京で3月中旬以降に咲き、花見で親しまれているのはソメイヨシノです。この写真の桜は品種が違い、河津桜といいます。名前の通り、伊豆の河津が本場の1~2月に咲く桜で既に今は満開になっています。 井の頭公園にも2本、河津桜があって2月に咲きます。だからこの現象は地球温暖化とは全く無関係なのです。

冬の景色同日二景

2010年2月7日a.m.群馬県みなかみ町

JTP100207_0030.jpg2010年2月の赤谷の日でいつものようにみなかみへ向かった。この土日は冬型気圧配置が強くなり雪の予報だったが、日曜は回復傾向のようだったので、(山道を歩きやすいように)積雪が少ないことを祈った。最悪、先月のラッセル大会と同等の状態なら、ド根性で目的地まで歩けるから活動時間の勝負で済むと考えていた。Tさんの車の助手席でそんなことを考えていると、上信越道の吉井-富岡間が雪で通行止という情報が入った。「…そんな手前で通行止めになるほどの雪?」Tさんと首を傾げながら事故渋滞をくぐっていった。嵐山の辺りにさしかかると周囲は雪景色となり、しかもついさっきまで降っていた形跡があった。「ずいぶん手前で雪景色になりましたね…」Tさんと共にこの冬の冬らしさを考察しながら進んだ。ほどなくチェーン規制になり、雪が降り始め、月夜野を降りる頃は本格的な降りになった。道路は凍結しており、いきもの村にたどり着けるか不安になった。結局、何とか無事にたどり着けたが、集合時間になる頃には雪が本降りになり、風が出てきて吹雪き始め、活動は困難と思われた。初日は屋内でミーティングということになった。
 この赤谷の日に何としてもやっておきたい作業のあった私は二日目の天候の回復に期待していたが、降り止まない雪はどんどん積もっていった。「これは無理ですね…」温泉に行く車の中で、翌日朝から晴れていたとしても新雪が最低でも50センチ以上積もった山道を奥まで歩くのは極めて困難だと状況を見極めた。ド根性でもどうにもならないのが自然の力だ。活動メンバーでお気に入りの「生京園」の温泉をお借りし、酒を買い出して雪の夜の宴へ。
 翌朝、早朝に小屋の屋根の雪が勢いよく落ちる轟音で目を覚ました。雪は降り続き、時折窓の隙間から粉雪が侵入してきて、寝袋にくるまっている私の顔にぱらぱらと降り注いだ。外が明るくなってきたので、起き出して小屋の外へ出てびっくり!雪は想像以上に積もっていたのだった。しかも雪はとどまることなく降り続いている。「こりゃ、だめだ…」どんな活動もできないことを確認し、朝食を済ませて2時間ほど雪かきし、早々に退却した。新潟県境に近いとはいえ、一応太平洋側の赤谷だが、2005-2006年シーズン以来の大雪に見舞われたということになる。裏日本の人々の苦労を少しだけ体感できた土日だった。


2010年2月7日p.m.東京吉祥寺井の頭恩賜公園

JTP100207_0047.jpg関越は駒寄PAまでチェーン規制になっていたが、渋滞もなくスムーズに帰ってくることができた。強い冬型の気圧配置の影響か、関東は快晴ながらとても風が強い。昼過ぎに井の頭公園に着き、大荷物を抱えながら池のカイツブリを観察。4日に孵化が確認された雛には3日の夜に産まれていたと決めつけて「豆太郎」という名前をつけよう。昨年のバレンタインちゃんより10日早い孵化だ。外来魚によって池の生態系が撹乱され、カイツブリの繁殖サイクルがすっかり狂ってしまった。カイツブリの子育てはすっかり冬の光景となってしまったのだ。


雪の日

2010年2月2日火曜日、快晴、7:30~8:25、1℃

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井の頭池海戦

2010年1月31日日曜日、12:00~16:00、15℃

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カイツブリ2ペアの縄張り争い

午前中、2月11日の生物多様性研修会のプレゼン資料を完成させ、昼過ぎに出陣。七井橋に13時に着いてかんさつ会の仲間と共に餌やり自粛キャンペーンに取り組んだ。餌やりの弊害をわかりやすく説明すると同時に、鳥類観察の楽しさをお伝えするよう心がけた。公園利用者と話が盛り上がっていると、池で戦が起こった!。。。見るとカイツブリ2ペア4羽が争っていた。ペア2羽づつに分かれ、船団同士の戦いのようだった。「龍馬伝」や「坂の上の雲」を楽しみにして観、明治ブームにはまった身としては「秋山兄弟」「東郷ターン」でバルチック艦隊を壊滅させた日本海海戦になぞらえて観察して楽しんでいた。
JTP100131_9730.jpg砲撃?が始まると、滅多に飛ばないカイツブリが飛んだ!当の本人、本鳥たちは縄張りを巡っての争いなので必死である。特に今、新七井ペアは抱卵中であり、そろそろ孵化するというタイミング。侵入者たちのタイミングは最悪だったといえる。


JTP100130_2347.jpg冬越し
餌のない真冬、鳥たちは懸命に餌を探し、冬越ししている。
落ち葉をひっくり返すシロハラ、じっくり観察しているとかなりの確率で落ちた実を
見つけてしっかり食べている。この黒い実はなんだろう。ただ冬鳥を見つけて種類や雌雄を知るだけではもったいない。行動を観察することでわかることがいろいろあって楽しい。2月の井の頭かんさつ会で一緒に観察しましょう!


JTP100131_9692.jpgジョウビタキみっけ!
冬鳥の少ない今季だが、今日は綺麗なジョウビタキの♂を見つけた。
警戒心が少ないように見せて、結構しっかりとこちらを観ている。このジョウビタキとルリビタキが同じ小形ツグミ類の冬鳥の代表格。両者とも良く尾を振るわすのが特徴だが、「お辞儀するかしないか」の違いがある。


JTP100131_9702.jpg美しい背中
カワセミは決して珍しい種ではないが、いつ観ても嬉しい。この時期、上面(背)のコバルトブルーが特に鮮やかで美しい。1月の井の頭かんさつ会で話をしたが、冬場にカワセミを良く観るのと、カイツブリが季節はずれの真冬に繁殖することには共通の理由がある。当地の生態系を知っていれば、理由はわかる。

久しぶりに料理

2010年1月24日

快晴、8:00~12:00

気持ち良く晴れた朝、冷たい空気から手をまもるために手袋をはめて井の頭公園へ入り、1月のカモセンサスに取り組んだ。調査中、冬芽を膨らませているコブシにエナガが来ていて実に美しかったので、中断する場面もあった。カモを数え、30種ほどの鳥類を確認して帰宅した。
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久しぶりの料理は

久しぶりに料理をした。作ったのはタイレッドカレーで、料理というほどのものではなく、正月に食べようと思ってカルディで購入していたタイ料理のキットを使っただけだ。簡単に調理できるのだが、私の料理下手の傾向として、作る量を欲張って具材を多く投入しすぎて大味になってしまうことがある。今回もまあまあだったが、具は入り過ぎ、野菜煮込みのようになってしまった。でも美味しかった。。。

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京金の「そば定食」 2010.01.23土曜日

井の頭かんさつ会行きつけの蕎麦屋「京金」。土曜日の外来種防除活動の後などに利用している。ここのサービスメニューが「そば定食」750円。もりそばに海老天、ライス、お新香、山菜、トロロまでついている。これ、ボリューム満点で嬉しいのだが、ちょっと食べきれない量だし、どう攻略するかが課題である。もりそばと海老天、ライスにお新香だけなら天せいろにライスというところで、単純に食べられるが、山菜ととろろの処遇に困る。この「そば定食」、私はこう攻略した。
①海老天をそのまま塩味で食べ、そばをすする
②山菜を少しつまむ
③ライスを口に入れる
④海老天を軽くつゆにつけて食べ、そばをすする
⑤お新香で返し、ライスを少々
⑥海老天でそば(海老天なくなる)
⑦山菜とお新香でライス
⑧そばが半分以上なくなったところで、山菜とつゆをとろろにIN
⑨山菜とろろそばとしてそばを平らげる
⑩残ったライスをお新香で片付ける
⑪そば湯をすすり、食休み

食べ方に決まりはありません!

忘れ物を助けていただいたJR吉祥寺駅遺失物担当、および拝島駅の担当さんたちに菓子折を届け、夕方から久我山緑の散歩道さんに依頼された勉強会を実施してきた。

第55回井の頭かんさつ会

2010年1月17日日曜日

10:00~12:00、快晴、8℃

 2010年1月のかんさつ会はカモを中心に池の水鳥の観察をテーマにした。
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 私たち「井の頭かんさつ会」「井の頭バードリサーチ」は懸案だった餌やりの問題に取り組み、2007年3月に公園の管理者である都の西部公園緑地事務所や東京吉祥寺ライオンズクラブと共に大々的に餌やり自粛を呼びかけるキャンペーンを行い、一部の身勝手な人々以外のほとんどの公園利用者の理解と協力を賜ることができて、餌やりを大幅に抑制することに成功した。野鳥との好ましい接し方がほぼ実現したわけだが、一方で池を訪れるカモの数は激減し、いかにカモたちが人の与える餌に依存していたか、いかにこの井の頭池の環境が乏しいものかがはっきりした。私は「井の頭バードリサーチ」の仲間と一緒に池のカモを数えているので、数字としてデータがある。2009年12月は2006年12月に比較してたった18%しかカモがいない。ちょっと寂しいという声もあるが、数が多ければいいというものでもない。間違っても食べ物で生き物を集めようなどという発想をしてはいけない。
 この餌やり自粛キャンペーンとほぼ同時期から池のカイツブリは繁殖ができなくなり、その原因を調査したところ池の中が外来魚に侵略されていることが浮き彫りになった。今までの生態系ではカイツブリはモツゴ(クチボソ)やスジエビといった生物を餌にしていたが、外来魚であるブルーギルとブラックバスによってそれらは壊滅状態にある。外来魚は在来魚に比べて動きが素早くて捕食しにくく、しかも食べにくい形をしていることから、子育てが不可能なほど餌が捕れない状況に陥っているのだ。
 現在の井の頭池には以上のような環境問題がある。餌やりを自粛した結果、外来魚を徹底的に防除し、破壊された生態系を復活させ、生物多様性を豊かにし、より多くの水鳥が普通に生活できるような環境を目指す保全活動が必要だということがはっきりしたのだった。

 そういう話を紹介した上で、今池に残っているカモを観察した。餌やりがないことはいいことだ。以前は人が投棄する餌にカモたちが群がり、大混乱の見苦しい状況だったが、今はこうして本来の生態・行動を見せてくれる。水辺に垂れている植物の葉をカルガモが採食し、オナガガモとハシビロガモは水面採餌に余念がない。キンクロとホシハジロは潜水する。少しでも餌を与えると、こうした本来の行動が観察できなくなるから、餌をやらなくなった池でこそ、水鳥の観察を何倍も楽しめるわけだ。
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水辺の宝石、翡翠

 カワセミは今や珍しい種ではなく、ここ井の頭公園でも数羽が飛び交い、良く観察できるのが当たり前になっている。それでもかんさつ会参加者には数えるほどしか観たことがない人もいて、この日も目の前10M以内でじっくり観察できたことにとても喜んでいただけた。カワセミもカイツブリ同様、外来種問題ではとても苦労している。
 参加者に環境保全活動への参加を呼びかけてかんさつ会を終えた。
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雪の赤谷

2010年1月9~10日土日曜

JTP100109_8649.jpg斜面が得意なカモシカもラッセルは大変そうだった 今季は雪が多いようだ。久しぶりに入った赤谷は積雪があり、奥山への道は閉ざされていた。いろいろな要素が2005-2006年シーズンに似ていて、いろいろな生き物の出現や動きも同じようになるのか興味があるところだ。
 積雪が多かったので、この日のアクティビティは新雪のラッセル・トレーニングの様相となった。私は時間と体力が限られる中、五感を働かすことができず、かろうじて聞こえる声で鳥類の種を確認するのが関の山だったが、体力に勝るHさんは積極的にラッセルしてくれた上に雪上のカモシカを見つけてくれたりして、すっかり助けられてしまった。

ウサギの留め足

JTP100110_8685.jpgどこに消えたのでしょう? 今回は雪上についた生き物の足跡を調査する、いわゆるアニマル・トラッキングのアクティビティに取り組んだ。ネズミからカモシカまで多様な足跡を見つけてはその主と行動を推察していた。一番多く、わかりやすい足跡がウサギのそれなのだが、今回は見事な留め足に感心した。留め足というのは自分の痕跡を天敵に覚られないよう、要は足跡による追跡をさせないようなかく乱行動である。上の写真、ウサギの足跡が急に消えている。これが留め足。一体彼はどこへ行ったのだろう???

ハシボソ攻防顛末記

2010年1月5日

JTP100105_0025.jpgすっかりボロボロ


2010年1月6日

JTP100106_0063.jpgリベンジ?


2010年1月11日

JTP100111_8694.jpg諦めたみたい…


いくつかの面白い観察

2010年1月3日日曜日、晴れ、9:00~11:00、3.8℃~9℃

面白い観察その1、「ハシボソガラスの性癖」

JTP091031_1114.jpg鏡を覆えば被害はないはずだった 近所に棲息するハシボソガラスが自動車のミラーに映る自身の姿を競合者と勘違いし、アタックする話は2009年10月30日付「身の周りの面白い観察」で紹介した。これを嫌った自動車のオーナーがミラーにスーパーの買い物袋を被せてガードしている事例を紹介したが、それが通用しないことがこの日の観察でわかった。
JTP100103_0057.jpg袋を破ってアタックするボソ氏。執拗だ。
 例のボソ氏が買い物袋のビニールを食い破ってミラーにアタックしていたのだ。白いビニールでミラーは覆われていて自分の姿が映らないにも関わらず、こいつは執拗にアタックしていた。袋で覆い隠しても、その向こうに競合者がいることが解っているとでもいうのだろうか。もちろん実際には競合者など存在しないので、果たしてこいつの頭は良いのか悪いのか評価は微妙かもしれない…
 もしかしたら観察者である私の現象分析が誤っていて、彼が執着しているのは鏡に映る自身の姿云々ではなく、鏡自体が嫌いか、あるいは自動車そのものに何か恨みがあるのかもしれない?いずれにしてもボソ氏のストーカーぽい執着心にドン引きした、けれども面白い観察だった。

 面白い観察その2、「カラスの喧嘩現場」

 ハシブトガラスの集団がけたたましく騒いでいた。こういう時はオオタカが近くにいることが多いので、騒ぎを確認しに行ってみた。すると…

 騒ぎはオオタカに対する牽制ではなく、カラス同士の喧嘩だった。それをしばらく観察していると、一羽が仰向けに押さえ込まれて動けなくなっている所を数羽で執拗に突く、リンチのような光景が展開され、またもやカラスの凶暴性を目の当たりにしてドン引きしてしまった。(コイツ、死ぬな…)私はたまにカラスの死骸を見つける事があるので、こういう経緯で「淘汰」されてゆくのだと思い、この個体もアウトだと思った。ところが事の成り行きを観察していると、不意に喧嘩は収まり、一羽、また一羽と現場を離れていき、最後に被害者の遺体が残るだろうと思っていたが、やられていた個体も飛んで去って行った。これには一緒に観察していたKさんと顔を見合せて首を傾げるばかりだった。

面白い観察その3、「羽を伸ばす」

JTP100103_0097.jpg初めて見た時は死体かと思った これは良く見かける光景でそんなに珍しい観察ではないのだが、キジバトが地面にべたっとして羽を伸ばしているところだ。彼が何をしているのかというと、もちろん人間が自由にのびのびする「羽を伸ばす」行為とは程遠く、羽についた寄生虫を日干ししているのだ。カワウが羽を広げて伸ばしているのを、カワウの羽には油分が少なく、水中に潜るなどして羽が水に濡れると重くなり飛びづらくなるので、乾かしているという説明が良くなされるが、果たして本当の目的は何だろう。

面白い観察その4、「ポリポリというよりパキパキ」

JTP100103_0112.jpg 本日の観察が終盤にさしかかった頃、パキッパキッという音を耳が拾った。目の前の木を見上げるとイカルがいて、樹肌でその木がエノキだと確認した。イカルたちは例によって残ったエノキの実をポリポリと食べていたのだった。その場所は公園の出入口の一つに当る場所なので通行人が多いのだが、彼らはお構いなしに食事に夢中。立ち止まった通行人と一緒に観察しながら数えると7羽いた。実を噛み砕く音は結構大きく、以前に使ったポリポリという表現よりもパキパキという方が適切かもしれない。私は写真を撮る際あまりガツガツやらないので、この時もたまに適当にシャッターを切るだけで狙ったわけではないのだが、幸運にもなかなか面白い一枚が撮れた。
 こんな感じで身近ないつものフィールドでいくつもの面白い観察ができた日だったのだが、これも365日毎日フィールドに出ているからこその賜物だと自負している。ぜひこういう身近な環境での充実した自然観察を多くの人に愉しんでもらいたいのだが、日頃から視覚、聴覚研ぎ澄ませてフィールドを歩き、場数を踏んでいないとなかなか「気づく」ことができないし、樹種や生き物の生態など簡単に知らないと状況が分析できないからそんなに簡単ではない。でも、経験や能力はすぐに渡せないけれども、観察の着眼点やコツなどは観察会などの場で参加者にお伝えしてゆきたいと思う。そして、好きとか楽しさを知ってもらうには、自分がもっと楽しくなれることが大切だ。生物多様性年、一層精進しなければ。

2010年鳥観初め

2010年1月1日元旦

快晴、9:50~12:00、9℃

JTP100101_0057.jpgカイツブリ新七井ペア とうとう2010年になってしまった。新たなディケードに入り、21世紀の二桁年代に入ってしまったわけで、昨年までの一桁年代とは違って大きく時が流れた感じがする。
 大学時代にはゼミで日本経済論を学んだ。ゼミでは2015年には4人に1人が65歳以上というデータを取り上げてしばしば議論したもので、その当時はどこか遠い未来のことという感覚があったものだが、もうその目前まで近づいて来てしまったわけだ。
 新年の鳥観初めでフィールドを一回りしてきた。外は空気が澄んでいて、風が弱く、あたたかな新年らしい日和となった。新年最初に出会った鳥はメジロで、最初にシャッターを切った相手は「主」というニックネームをつけたシロハラだった。その後もルリビタキなど31種の鳥を確認することができた。数は少ないのだが、良く探すと見つけることができるという状況だった。
 2010年は10月に名古屋でCOP10が開催される「生物多様性年」。私もこれまで以上にいろいろな活動に取り組むことになる年だ。既に予定がいろいろ決まっており、宿題も山積していて、考えただけで今から疲れそうだが、この正月休みにたっぷり充電しておくとしよう。

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活動記録目次
2017年
2017年のおもな活動

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2014年h1
2014年1月~6月

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2013年h1
2013年1月~6月

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2012年h1
2012年1月~6月

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2007年h2

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