2009年末の鳥納め

2009年末

JTP091226_0125.jpgイカルJTP091228_0014.jpgエナガはいつも人気者!JTP091228_0018.jpgオオタカ幼鳥。迫力がある。
 この年末は鳥影が少なく、鳥観に出ても収穫が少ない。「主」のあだ名がついているシロハラは毎年の定位置に陣取っていて暴れまわっているし、ルリビタキは雄、雌タイプ共にそれなりに逗留しているものの、皆に愛嬌を振りまいていた「寅さん」は見当たらなくなってしまったし、一時的に5羽以上集まって観察できたアカハラもいなくなってしまったようだ。ムクノキ、次いでエノキが終了した途端に冬鳥が少なくなった印象がある。
 そんな中、イカル5羽の群れを見つけた。彼ら種を噛み砕くナッツ派はジューシーな果実が好きなフルーツ派が食べ残して硬くなった果実にありついている。今はエノキの実の残って硬くなったヤツが旬の食べ物となっている。ポリポリいう音で彼らを見つけて何をしているかを確認したわけだが、程なくオオタカが来襲し、彼らは蜘蛛の子を散らすように四分五裂してしまった。
 オオタカの若いやつを観察する機会もあった。同じ場所でエナガを観察する機会もあった。同じように野鳥が木に止まっているのだが、かわいい、ちょっと怖い、そこから受ける印象が全く違うのが面白い。
 アオゲラも見かけた。ある観察者が、アオゲラは緑色なのに青という名前はどうなんだろう…と首を傾げていたが、青草、青虫、青信号など、伝統的な日本語の表現では緑色を青いと言うから間違いではない。ケツが青い、というのは青だろうか、緑だろうか。この場合の青いは若いという意味で、若い人材を奪い合うことを青田刈りというから、きっと緑のことを意味しているのだろう。つまり青二才の尻は緑色ということだ。
 緑ではなく本当に青いのはカワセミとルリビタキ。どちらも背面(上面)の青が美しい。瑠璃とか翡翠とか、いろいろな表現がなされているが、羽を手にとって良く観察すると単色ではなく精妙な色合いになっていることがわかる。神の芸術は実に美しいものばかりでしばしば感心させられる。
JTP091228_0021.jpg見返り美人はオスでしたJTP091228_0032.jpgカワセミの背JTP091229_0036.jpg瑠璃の尾羽も負けてません
 こんな感じで今、井の頭の森は平凡なレギュラーばかりだが、じっくりと観察していると楽しいことがたくさんある。珍しい鳥ばかりが魅力ではない。多様な生き物たちの暮らしと個性、存在そのものが素晴らしい。そんなことを実感する2009年の鳥納めだ。

高尾山ダイヤモンド富士+ムササビ観察会

2009年12月23日水曜祝日

2009年12月のカモセンサス

 忘年会疲れの肝臓を励ましながら朝、カモを数えた。餌やり抑制によって井の頭池の自然度の低さはますます浮き彫りになり、カモの数は減少の一途を辿るばかり。外来種問題にさっさとケリをつけ、当地の生物多様性を保全することが急務だが、管理者である東京都西部公園緑地事務所の存在感が最近全く感じられない。存在感をどんどん増しているのは地道に外来種駆除に取り組み、月一回の自然観察会の内容をどんどん高めている我が井の頭かんさつ会だが、我々だけで解決できるほど問題はやさしくない。池の問題だけでない。西部事務所は相変わらず無用な伐採を繰り返しているし、業務をどんどん民間委託しながらしっかり管理できず公園中が荒れてみっともない状況になっている。本当にしっかりしてほしい!

いざ高尾へ!山頂まで43分…

 カモセンサスを終えると疲労感は高まり、高尾山へ行くのがためらわれた。やめようかと思ったが、この時期の高尾山の状況に興味があったので、やはり足が向いた。力をつけようと入った三鷹のラーメン「なないろ」でとてもまずい一杯をいただき、ショックを受けながら中央線に揺られて高尾へ向かった。理解ができないまずさだった。
 高尾山口へ到着して歩きはじめ、軽装であまりにもだらだら歩く観光客を抜きながら、以前にM夫妻に「高尾山ごときは家の裏山みたいなもの。30分で登れますよ。」と豪語して「30分は無理でしょ」と否定されたのを思い出し、肝臓疲れを押してタイムトライアルしてみることにした。条件は10kg程度を背負っての準赤谷装備となる。Nikon D3+200-400mm/4は肩から提げ、スワロフスキーEL8x32は首から下げてのバランスの悪い状態である。早歩きしようとすると装備がぶらぶらするので、それを手で押さえながらの早歩きだから、腕の振りが使えない。腹筋や背筋がモノを言うコンディションである。ルートは好きな6号路を選択し、ケーブルカーの清滝駅から計測を始めた。ダラダラ歩く人々を50人ほど抜いて山頂に着いたのは43分後だった。コースタイムを紹介するとケーブルカー清滝駅から琵琶滝までが10分。そこから13の立て看板「高尾山と海」まで20分。そこから山頂まで13分で計43分だった。途中止まったのは靴紐の結び直し一回、上着を脱いでザックにつめこんだのが一回で、後はノンストップだった。装備を全てザックにつめこんで歩けば40分を切れると思うし、手ぶらで小走りで行けば35分くらいまで短縮できると思う。しかしながら、さすがに30分で登頂するのは難しいようだ。

三脚の列とダイヤモンド富士

 山頂に着いて顔から火を噴いていると三脚の列が眼に入った。ダイヤモンド富士を撮影するアマチュアカメラマンの場所取りだ。高尾山の山頂に別段趣はないが、感じの悪い光景だ。ダイヤモンド富士は明るい被写体なのではっきりいって三脚不要、手持ちでしっかり撮れる被写体だ。アマチュアの方々はムック本や写真教室で風景写真は三脚必須だと習ったことを生兵法しているのだろう。卑しい場所取りのために三脚を利用するということもあるのかもしれない。いずれにしても写真を撮らない人々にとっては迷惑千万、暴挙以外の何物でもない。こういうマナーの悪い素人衆のせいで善意のカメラマンまで偏見を持たれるのだから勘弁してほしい。
 仲間と合流し、そのような喧噪を離れ、少しだけ人の少ない場所へ移動してダイヤモンドを待った。快晴のコンディションなのだが、再三に渡って富士山に雲がかかり、「その時」どうなるのかは見当がつかなかった。ゆっくりといくつかの雲が富士山にまとわりつき、いよいよ「その時」を迎えた。結果は不完全燃焼。形の悪い雲が山頂にかかり、そこにダイヤは飲み込まれてしまった。「また来年…」その一言で次へ移動し、ムササビ2匹しっかりと観察し、下山して忘年会とした。

フランス・ランティング写真展「Our Living Planet」

2009年12月22日火曜日

世界でも指折りの動物写真家の写真展

JTP091222_0051.jpg会場入り口仕事で関わっている世界有数の自然写真家、フランス・ランティングの個展が実現し、新宿東口のフルーツパーラー高野のビルの4Fにあるコニカミノルタプラザでこの22日から開催されている。ランティングはコウテイペンギンやオランウータンの作品が有名で、かつて未だキヤノンのプリンタが「BJ(バブルジェット)」という製品名だった頃、キャンペーンに使われていたのを憶えている方もいるかもしれない。ナショナルジオグラフィックの表紙やニュートンの特集グラビアでご覧になった方も記憶にあるかもしれない。ナショナルジオグラフィックの代表的な契約カメラマンであり、常に世界中のどこかを飛び回っている忙しい写真家である。コニカミノルタ様の2010年カレンダーに採用が決まり、それに連動して今回の写真展が実現の運びとなった。バブル崩壊くらいを境に写真展の開催は難しくなり、特に近年はほぼ不可能となっていた。それを実現できたのは伝統的にいい仕事をしているS社出身のY.S.氏=敏腕営業あってのものであり、安くして人の仕事を横取りするしか能のない某競合社AFL社にはできない素晴らしい仕事である。私が世界で最も嫌いなのがタバコと餌付けと何でも競争だと勘違いしている精神の低い田舎者とダンピングによるデフレスパイラルとそれに乗っている成り金の独り勝ち連中の5つである。

個展は日本初!

JTP091222_0057.jpg会場内の様子ランティングはこれだけ有名な写真家なのだが、意外にも個展は日本で初めてだ。かつてナショナルジオグラフィックがらみの写真展で複数の作家の中の一人として作品が飾られたことはあったが、個展としては今回初めてとなる!

写真展「Our Living Planet」は年内12月28日月曜日、年始は1月5日火曜日から12日火曜日までの日程で開催中なので、ぜひ新宿に行くついでにでも足を運んでみて下さい!
コニカミノルタプラザホームページ http://konicaminolta.jp/plaza/

第54回井の頭かんさつ会

2009年12月19日土曜日

快晴、13:50~0:00、8℃

12月の井の頭かんさつ会は毎年恒例、(忘年会につなげるための)夕方スタートの観察会。昨年は鳥類の塒入りや接近していた金星と木星を観察したりというプログラムだったが、今回は小町リーダーが講師を務め、完全に天体観測に絞り「井の頭で星空と木星の観測」をテーマに実施した。
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入念に準備されたプログラムは屋内の講座から始まった。思わず、小町さん仕事していた?と思うほど内容の充実した講座は参加者から「これで300円は安すぎる...」という声も出るほど。スタッフの私もあまりの内容の良さに感動してしまった。講座は最初にpptで興味深くユニークな話や観測のコツなど説明し、その後はミニプラネタリウムで観察の仕方をシミュレーションするもの。これだけ内容が濃いと、次回以降私が担当する回の準備が大変になるかもしれない(汗汗)

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いざ星空の下へ

レクチャーが終わったら、屋外へ出て本物の星空の下で実践編。ここのところ冬らしく寒い日が続いているが、今宵は昨晩よりは暖かだった。気温は同じくらい低いのだが、風がないのが救いだった。
メインテーマである木星と4つの衛星を観察する。スワロフスキーSTS65HDで観ると、とても美しく良く観えた。その後もペガスス座を探し、アンドロメダ大星雲を探す、アルデバランを見つけ、すばるを見つけるなどいろいろ挑戦してみた。海王星や天王星こそ見つからなかったものの、十分に満足できる観測ができて参加者は満足していた。
機材をたたみ、参加者と共に吉祥寺の街へ移動して忘年会になだれこんだ。
とても面白い会にできたが、来年はさらにアップグレードしなければならないので、これは大変だ!頑張らなきゃ!!

JTP091213_0216.jpgソウシチョウ

ソウシチョウについての考察 2009年12月16日

 今シーズンはフィールドにソウシチョウが来ている。来ない年には全く来ないのだが、今季は数年ぶりに姿を現した。前回現れた時にはわざわざ千葉から来たカメラマンの方がいたが、ソウシチョウは外来生物でなので追いかける対象だろうか…それに千葉でも探せばいくらでもいるはずだ。わざわざここまで来なくても…と驚いたものだ。
 ガビチョウもそうだが、こうした鳥類の外来種はその影響がはっきりわかりにくい。在来種との関わりがブラックバスやブルーギルのように捕食被捕食という関係ではなく、主に競合の関係なので、直接的な影響を確認することが難しいからだ。ソウシチョウの場合はメジロと競合するといわれているが、果たしてどうだろうか。
 私たち井の頭バードリサーチのモニタリングでは今季ウグイスの観察が少ないという共通意見がある。フィールドを歩いていてウグイスの地鳴きを聞く機会が例年に比べて明らかに少ない。実際、観察記録を確認しても前季までよりウグイスの記録が少ない。ソウシチョウは藪を好むから、ウグイスと生息環境がぴったりでモロに競合していることが推察される。実際、ソウシチョウの群れがにぎやかに動き回っている傍らでウグイスが無言で戸惑うような仕草をしているのを見かけたことが数回ある。ウグイスが単独で群れずに藪をこそこそするのに対し、ソウシチョウは群れで大きな声を出しながら藪を大きく揺らして縦横無尽に突き進む。これではウグイスもたまったものではないだろう。
 ソウシチョウが群れで騒いでいることとウグイスの観察が少ないこと、どうもこれは連関がありそうだ。
 弁天池のほとりでウグイス3羽が飛びまわっていた。よもやソウシチョウの群れによって森を追い出されたのではあるまいか。

エコプロダクツ展2009で自然観察会

2009年12月12日土曜日

JTP091212_0090.jpgNACOTの活動として、10日木曜日から有明の東京ビッグサイトで開催されているエコプロダクツ展で自然観察会を開催した。スケジュールの関係で私は最終日12日土曜日のみ参加してきた。エコを錦の御旗として商業に利用しようとする企業や団体とは一線を画し、私たちは参加者を会場の外に連れ出して自然観察することで環境や生物多様性について具体的に考える機会を提供した。竹林の七賢になってはダメで、こうしたマスな場でできる限り広く多くの人に「気づき」のきっかけを創出することがとても大切だ。ap bank fesでの「つま恋自然観察会」も同様の活動である。私たちは決して単なる生き物マニア・おたくではないのだ。
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東京ビッグサイトのような埋立地のコンクリートジャングルでも、わずかにマシな植生があった。都立水の広場公園という小さな公園に行くと、植物と昆虫や鳥類の関係、つながりを観察することができる。私はここの生物多様性が豊かだとは思えない。ただ、ここの生態系を良く観察することは他の環境とのそれを比較するものさしになる。ここにスズガモが20羽いるが多いのか少ないのか。同じ東京湾に面し干潟のある他の公園では万単位が越冬している。その違いは何か?その干潟が失われるような計画に対してどう考えるか?全ては日頃からの観察がものさしとなる。そのように日頃から身近な自然を観察することを参加者にお薦めしたのが私の観察会だった。

ジョン・レノン スーパーライブ2009

2009年12月8日

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 今年もジョン・レノンの命日である12月8日を迎え、日本武道館へ向かった。年に一回の大仕事、ジョン・レノン音楽祭=スーパーライブの公式記録撮影だ。今回は5月に逝ってしまった故・忌野清志郎のトリビュートを兼ねることになってしまった。感慨深い開催となり、各アーティストのパフォーマンスが始まると、彼の魂が今ここ日本武道館にあるように感じた。
 主催者はプログラムに忌野氏のバーチャルパフォーマンスを盛り込んだ。そして、その時間になると会場がざわめいた。ステージ中央に忌野清志郎が現れて、パフォーマンスを始めたからだ。映像も流された。いずれも過去にこのジョン・レノン音楽祭で彼がパフォーマンスした時の記録だ。「一人ぼっちじゃない 違う 違う」…彼の声が武道館中に響き渡るとぐっとくるものがあった。3年前の今日、彼は私が向けたカメラに向かって微笑みかけてくれたのだった。(みんな、あなたと共にいますよ...)そう想いながらバーチャルパフォーマンスをどうビジュアル化するのか悩み、あがいた。
JTP091208_0434.jpg 私の中でのMVPは泉谷しげるさん。忌野さんに対して「なんだ生きてんじゃねえか」と毒づく泉谷さんはとてもウィットな方だとすぐにわかった。大変聡明で心が優しい方で、全てを見通した上で受け手が喜ぶ「毒づきパフォーマンス」を繰り出していた。泉谷さんは私のカメラの前で私にだけサービスしてくれた瞬間もあってカメラマン冥利に尽きた。

赤谷から長野へ

2009年12月5日、6日

チョコレートブラウニー?

JTP091205_2077.jpg赤谷の日に参加し、湿地の調査に立ち会った。今回は専門家を招いて湿地の泥炭層を採取するかなり専門的な調査を実施。30cmづつ採取し、最終的には5m近くまで作業が進んだが、これは前日までの調査と違ってかなり調子が良いとのこと。次第に棒高跳びの記録を更新していくようなゲーム性を感じる調査となった。チョコレート色の、一見ブラウニーのようなピートからどのような事がわかるのだろう、分析結果が楽しみだ。

長野へ

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別件があったので赤谷の日を中座し、長野へ向かった。北アルプスの山並みが美しく、のどかな里山の風景が広がる村で仲間と共に充実した時間を過ごした。翌日は友人お薦めの市内の蕎麦屋「大善」で食べたが、観光用蕎麦屋と異なりとても美味でしかも廉価だった。職場の長野出身者に話をすると、その店が最もお薦めとのことで、なるほど当たりだったようだ。

都市に適応する野鳥

2009年12月2日水曜日

とあるJRの駅 21:00p.m.

 この駅の南口には大きな欅がある。その欅はバスターミナルの中央にあって、忙しく往来するバスやタクシーを見下ろしている。もうどれくらいの時間、人間社会の営みを眺めて来たのだろう。秋になり、葉が美しく色づく頃、欅はイルミネーションで彩られる。私はここを通りかかる度に必ずそれを眺める。といってもイルミネーションに見とれているのではなく、そこに暮らすある生き物の存在を確認しているのだ。
 夕方になるとこの欅に集まり夜を過ごす生き物がいる。欅を良く見ると、こぶし大の丸く白い塊が沢山なっている?のを見つけることができる。

 この生き物、本来は川原などの水辺で暮らす鳥なのだが、都市に適応して生活し、夕方になるとこのような駅前の街路樹などに集まってきて群れでねぐらを取る習性がある。

尾をふりふりする鳥

081022.jpgハクセキレイ

 その鳥、ハクセキレイはセキレイ科の小鳥で、白、黒、灰色のモノトーンの鳥。日中は街のあちこちで見かけられる。尾をふりふりしながら地面を歩き、餌を探す姿がユニークで、飛ぶ時はキチンキチンという声で鳴きながら波形を描いて飛ぶ。なわばり意識が強く、鏡に映った自分の姿を競合者と勘違いしてカーブミラーや車のサイドミラー、ガラスに
つっかかっている姿を見かける。歴史ブームの今、伊達正宗が花押に用いた鳥(ただし、種としてはセグロセキレイやキセキレイかもしれない)ということでも有名かもしれない。政宗が数ある鳥の中でセキレイを選んだのはセキレイの俊敏さにあやかろうとしたという話を以前に聞いたことがあるが、私はそれだけではないと思う。
 尾をふりふり、という点がポイントだと思う。幼少の頃から剣の腕を磨いた戦国武将は鳥の尾を刀に見立てて観察していたのではないだろうか。剣道の立ち合いを見ていると、打ち込む前の竹刀の動きがふりふりしているのがセキレイの尾の動きにそっくりだ。尾を振りながら、餌を見つけたり敵が来たりすると素早く動く。政宗はそのセキレイの間合いをはかるような動きに攻めと守り、静と動の妙を見出したのではないだろうか。宮本武蔵はモズを好み、絵にも描いているが、モズの尾の動きはくるりくるりで特徴的である。武蔵もまた、鳥の尾の動きから奥儀を学んだのかもしれない。

53回井の頭かんさつ会

2009年11月29日日曜日

晴れ、8:00~14:00

JTP091129_1726.jpgJTP091129_1731.jpgJTP091129_1801.jpg 53回目のかんさつ会は天気予報が良い方向に外れて好天となり、この時期としては比較的に暖かいコンディションで開催することができた。公園内の木々の紅葉も今がちょうど見頃で「錦秋」の感があり、彩りは観察会のテーマが正に旬であることを強調するように参加者の眼を楽しませていた。会はテーマに沿って、樹種によって形状、感触、色、薫りなどの特徴が大きく異なり多様な葉があることを順番に紹介していく内容に。また、その多様さには戦略の違いがあることも紹介した。 観察会の導入は広葉樹と針葉樹、落葉樹と常緑樹、誰もが知っている基本的な葉の違いから入り、次第にいろいろな違いを知っていくような流れにした。紹介した樹種は多く、例えばトチノキ=五枚が一枚、掌状複葉の話と裂けた形状の葉の狙いがどこにあるかを参加者と考えたり(形状の話)、イイギリ=葉柄に蜜腺がある意味→捕食者である昆虫を寄せて虫害の昆虫を食べてもらう共生関係(動物との共生の戦略の話)、サクラも同様の戦略を有することなどを紹介した。また、イチイ=仁徳天皇がこの木でしゃくを造らせ、正一位を授けたことに由来するという説(名前の由来の話)、同じく名の由来としてユズリハも紹介した。他にもムクノキとミズキの葉の感触の違いを紹介したり(感触の話)、紅葉のメカニズムを説明したり(色彩とエネルギー効率の話)、カヤの葉のグレープフルーツのような薫りとカツラの落ち葉のカラメルのような匂い(においの話)など園内にある、実に数十種類の樹木をとりあげて観察した。
JTP091129_1757.jpgJTP091129_1767.jpgJTP091129_1774.jpg

ワイバード 第6回ヴィラデストワイナリーツアー

2009年11月28日土曜日

晴れ、10:00~22:00、6~14℃

JTP091128_1656.jpgJTP091128_1659.jpg ワイバードのワイナリーツアーでヴィラデストへ。4月からスタートしたツアーは今回で6本目となった。先月でブドウの収穫が終わり、それから一月を経た今回はブドウも里山の木々も落葉し、肌寒く風景がモノトーンに移りゆく初冬の旅となることが予想された。朝の天気予報でヴィラデストのある東御市和の天気は一日中曇、最高気温は10℃となっていた。この時期、日照がなくて暖かいということはまずあり得ない。何しろヴィラデストの位置する里山の標高は850m。高尾山よりも高いのである。現地のツアーで畑を歩く時はかなり肌寒いことが予想された。
 今回はサパーコースなので、東京駅を10時に出発し、昼前に関越を走った。車中ではいつものように資料を使ってヴィラデストについての話を展開。途中、上里SAで休憩したが、下車して驚いたのは少しポカポカして暖かかったこと。予報に反して空は良く晴れており、日差しが暖かかった。さすがに小諸のマンズワインでは標高が高いだけあって、少し肌寒かった。
 ヴィラデストには15時前に到着。この日の日没は16時32分。既に陽は傾いており曇ってきたこともあって、肌寒くなってきた。15時半からの現地ツアーは当初予想の通り、少し寒さを感じながら畑を歩くことになった。
 ツアーが終わるといよいよ楽しみな食事の時間に。今回玉さんも奥様もいらっしゃらなかったのが残念だったが、この時の運がこのツアーの魅力の一つでもある。残照と上田盆地の夜景に見とれながら、秀逸なワインと料理を堪能した。
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玉川上水ウォーク

2009年11月15日日曜日

快晴、8:30~15:00、22℃

JTP091115_1351.jpg久々に観たトラツグミ 放射五号線問題でつながった「久我山緑の散歩道」さん主催で玉川上水を歩こうというイベントが催され、井の頭かんさつ会および井の頭バードリサーチの有志と共に参加させていただいた。高井戸のNHKグランドから井の頭公園まで歩き、放射五号線整備の現在を観、動植物を観察しながら玉川上水の形成しているグリーンベルトを体感し、いせやでまとめるというエクスカーション的なイベントとなった。
 朝、集合場所のNHKグランドに向かう道すがらももちろんセンサスを行った。早朝組の情報もあり、久々にトラツグミを見つけて楽しむことができた。トラは水を飲んだり、地面に落ちた実を採餌したり、樹上に上がったりしていた。ウォークの参加者に見せることができればと思ったが、残念ながら復路その姿は消えていた。しかしながら、快晴の空の下、皆で楽しい上水散歩をすることができた良い日だった。
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晩秋の赤谷へ

2009年11月7日~8日土日曜日

晴れ、6~18℃

JTP091107_3675.jpg月初の「赤谷の日」で3週間ぶりに赤谷へ入った。3週間前は三国峠など上の紅葉が良かったので、今回はちょうど麓が錦の彩りというイメージがあった。しかしながら今季は季節の歩みが速く、紅葉はすでに盛りを過ぎていて、ちりちりになっていた。鳥もさんまも紅葉も早い今シーズンとなっている。
 夏鳥は姿を消しており、ジョウビタキ、ルリビタキ、ツグミなどの冬鳥が入っていた。久しぶりにカヤクグリを観ることができ、「参加賞」もしっかり出てきてくれた。
 三国峠に上がると、すっかり落葉しており、ほとんど観るものがなかった。尾根をツグミ20~30ほどの群れが飛びまわっているのは昨年と同じような状況だった。
もうすぐ冬が訪れる...
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中学校の総合学習をお手伝い

2009年11月3日火曜日

晴れ、7:50~12:00、14℃

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 依頼を受けて中学校の総合学習をお手伝いすることになった。お伝えする分野はもちろん環境で、依頼してきた先生のクラスがテーマにしているのは絶滅危惧種とのことだった。私はメインをバードウォッチングに設定して内容と構成を考え、資料を用意し、井の頭かんさつ会の仲間の協力を得て対応した。
 当日は少し寒いが、秋の自然観察に絶好の天気となった。
双眼鏡の使い方から始めて井の頭池の水辺の鳥たちを観察。若い生徒たちが初めて観たというカワセミ、翡翠にたとえられるコバルトブルーの背をじっくり観てもらうことができた。餌をやることが良くないことや身近な環境に外来種問題があり保全が必要なこと、そしてこの井の頭公園の自然環境が絶滅危惧種も利用する貴重なものであることをお伝えした。
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 今回のレクチャーを契機として、24の瞳に身近な自然環境が少しでも変わって映ればありがたい。

身の回りの面白い観察

2009年10月30日金曜日

快晴、7:23~8:25

JTP091031_1114.jpg バックミラーにシャワーキャップ?これは一体何だろう???
通い慣れたいつもの道でも、良く観察すると面白い発見がある。毎日ここを歩いて生き物を観察している私にはすぐにこの不自然な状況の答えが判った。これはある生き物の性質が引き金となったもの。「見る」のではなく「観る」ことで、身の周りでも面白い観察ができる。




JTP091030_1100.jpg 見慣れた風景が輝いて見える時がある。同じ風景でも、季節や光、観る角度など状況の変化によって全く違って見えるものだ。この場面でも、様々な条件によってとても美しい光景が演出されていた。いつも見慣れている畑のスズメたちがとても魅力的な主役を演じていた。

答えは…

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 カラスが何かをしている。何をしているのでしょう?
実はこれ、ハシボソガラスがミラーに映る自分の姿を、縄張りに侵入してきたライバルと勘違いしてアタックしているのです。ドアミラー以外に、車のリアガラスなどにもアタックしているのを見かけることがあります。最初の写真の車の持ち主がドアミラーにスーパーの買い物袋をかぶせていたのは、このカラスのアタックを避けたいからだと思われます。ドアミラーはカラスがつついたくらいで割れるほどヤワではないと思いますが、フンをかけられるなどしたのかしれません。
 私が今までに観察した他の例ではセキレイの仲間、ジョウビタキ、ルリビタキなどの小型ツグミ類がこのような「性癖」を持っています。

放射五号線整備事業中止せよ

2009年10月28日水曜日

晴れ、7:50~12:00、14℃

JTP091028_1065.jpg目の前で立派な樹木が倒されたJTP091028_1069.jpg歩道、緑地、車道…そういう問題ではないのだが… 井の頭公園の下流の玉川上水、高井戸(NHKグランド)~久我山(牟礼橋)間の緑地帯がどんどん整地されている。東京都建設局主体の道路整備事業、放射五号線の整備が進んでいるのだ。
 この計画、もともとは昭和41年に告示されたもので、地域住民の反対もあって事実上ストップしていた。それが石原都政の平成16年に突如蒸し返され、乱暴に推し進められているものだ。
 この道路整備自体必要のないものだし、国の史跡になっている玉川上水の景観を損なうものだし、上水とそれに隣接する緑地帯を破壊するものだしと、悪いことばかりで何一つメリットがない。都は「玉川上水は保存するし、緑地帯は現状より広げ、環境に配慮する」としているが、上水を保存しても景観を形作っている周辺の緑地を改変してしまっては史跡の価値を損なうことに変わりないし(景観をどう考えているのか)、後付けの緑地帯をいくら広げてもそれは見せかけばかりの緑で、生物多様性が乏しい。現存する緑地帯の生態系は数十年の時を経て成立しており、豊かな生物多様性を支えている。それは人間が簡単に再現できるものでは決してない。
 私たち井の頭バードリサーチは少し上流の井の頭公園と玉川上水で鳥類相365日毎日モニタリングの活動をしているが、今までに131種の鳥類を確認し、環境省のレッドデータで絶滅危惧IB類(EN)とされているミゾゴイとブッポウソウが周辺環境を利用していることを明らかにしている。これは周囲が徹底的に市街化される中でかろうじて残された緑地帯の自然環境が希少種の棲息を支えていることの証明である。そのグリーンベルトに連なる玉川上水の下流域の緑地帯を破壊することは自然破壊の暴挙であり、環境に配慮などとは全く偽りの言葉である。
 以上、私たち井の頭バードリサーチは都放射五号線整備事業に断固反対する。民主党政権になり、やっと無駄な公共事業にどんどんメスが入っているが、この事業もまさに見直しの対象といえよう。
 これからは不要な道路ではなく、自然度の高い公園を造成するような事業を推進すべきである。それが高齢化、少子化、癒し、モノから心、など時代のニーズである。

 この日、道路整備に反対の市民が集まり、TBS「噂の東京マガジン」の取材を受けた。
この件に関する特集が11月8日日曜日13時から放映される。
JTP091028_1070.jpg取材現場に集まった人皆が取材に応じた

10月のヴィラデストワイナリーツアー

2009年10月24日土曜日

くもり、14℃

JTP091024_0908.jpgJTP091024_0923.jpg10月、収穫の月にワイナリーツアーを実施した。収穫と仕込み、ワイン造りに大きな動きがあるのは1年の中でこの10月しかない。ヴィラデストではシャルドネの収穫が10月10前後、メルローが20日前後となっていて、今回はシャルドネの収穫は終わっていて、メルローの収穫の終盤というタイミングとなった。収穫の光景を眺めながら、その畑から造られたワインを味わう...これぞ国内ワイナリーツアーの最も美味しいところかもしれない。
 このツアーでは毎回小諸のマンズワインでのワイナリー見学が入るが、毎回少し時間を持て余し気味だった。「ソラリス」ブランドの秀逸なワインを有料試飲できるにも関わらずである。ところが今回は「収穫祭」にタイミングが合い、美しい紅葉、普段公開していないカーブの公開、そしてお祭りのとても賑やかな雰囲気を楽しむことができた。しかもマンズワインの醸造責任者で、国際的にも評価の高い醸造者、島崎大氏がいらっしゃって、自らソラリスを供してくれた。私にとってはこの貴重な機会こそ「収穫祭」だった。
 ヴィラデストに着くと、一部品種を除いてブドウ畑に果実はなく、ほぼほぼ収穫が終わっていた。今日のメルローの収穫作業は午前中で終了してしまったそうで、今回楽しみにしていた収穫の光景は残念ながら観ることができなかった。しかしながら、黄葉したブドウ畑の眺めは美しかったし、仕込みの作業は見学できる。時間がなかったので、すぐにお客様と共にカフェでランチをいただくことに。定位置に玉さんがいらっしゃらなかったので、探すと醸造場の方で仕込みの作業風景をTVクルーに取材されていた。おお、玉さんの働く姿は格好いいなぁ...上の階のカフェの窓から働く玉さんの姿を眺めていた。
 その後、宴もたけなわなタイミングで玉さんはカフェに戻ってきてくれてご挨拶することができた。今回のお客様には、なんとわざわざ札幌から上京してツアーに参加してくれた方がいらっしゃった。イラストレーターのマイスケさんで、クラブレポのvol.20に掲載された4コマ漫画「タマさん」の作者だった。今まで電話やメールでのやり取りだったものが、このツアーを通じて本日めでたく担当のSさんや、玉さんや奥様とご対面することができた。マイスケさんと玉さんの笑顔の対面はハートにぐっと来るものがあり、今日のMVPだった。
JTP091024_0945.jpgJTP091024_0980.jpg

エナガにまつわる話

2009年10月19日月曜日

晴れ、7:27~8:20、16.6℃

JTP091019_0852.jpgエナガの正面顔はキュートすぎる夏鳥の季節移動がほぼ終息し、森はすっかり静かになっている。冬鳥が少しづつ到着する今の時期はいわば「入れ替え」の時季である。次回派手なフィーバーを体験するのは来年の4月以降ということになる。
 そんな静かな森を静かに抜けると、エナガの群れに出会った。彼らは目線の高さで数メートルの近さを、私を恐れもせずにうろうろしていた。どんくさいD80でも写真を撮り放題な状況だった。
 エナガは思い出の鳥。北海道でシマエナガに出会い魅了されて以来、内地でも亜種エナガに出会うたびに熱を入れて撮ってきた。かつては群れで頭上を飛んでいたかと思うと、次の瞬間には消えているようなことが幾度かあったものだ。それは一陣の風が通り抜けてゆくような感覚だった。さすがにサーチ力が向上した今では群れを見失うようなことはほとんどないが。
 撮影した写真を見返すと正面顔が写っているカットがあった。エナガの魅力はこの正面顔にある。私が風景写真から動物写真に転向し、野鳥を撮り始めてエナガに熱を上げることになったのは野鳥写真家和田剛一氏のシマエナガの作品を扱った経験が大きく影響している。それは未だに決して誰も再現できない、素晴らしい作品である。

錦秋赤谷

2009年10月17日~18日土日曜

17日曇天→雨、18日快晴→曇り、平年より気温高め

JTP091018_3535.jpgこの土日も赤谷へ入った。10月、クマが良く動くことは紹介したが、他の動物だって同じように冬支度のために忙しく活発だし、紅葉も押さえておかなければならない。10月は動物も植物も写真家もみんな忙しい時だと言えるかもしれない。 
 天気が悪いのと作業があったので土曜日はほとんど動けなかったが、帰り道にヤマドリ4羽が道路の路肩にいるのを見つけた。警戒されないように車の中から狙ったが、しっかり警戒されてまたも惨敗だった。宿に戻り、風呂上りに「オゼノユキドケ」を飲んでいると雨が降ってきた。冴えない天気だったがタイミング的にはうまく逃げたようだ。不完全燃焼の日だったが、マキタの電動工具を持参しての作業はしっかり終えた。
 翌日は朝から快晴で、山に入ると薄い霧がかかっていたものの、まさに紅葉の見頃で、その見事な錦の彩りに心が動いた。山の斜面にいったい何色の色があるのだろう...生物多様性は紅葉の美しさにもつながることに気づく。

山で季節移動の波に出会う!

 歩きはじめてすぐにヤマドリに飛ばれ、いきなり一敗目を喫した。その後霧に隠された紅葉で絵になる場所を探していると、またもバサバサと飛ばれ2敗目。なんだか10月に入ってからは歩くたびに毎回必ずヤマドリに出会っているようだ。そして写真はまともに撮れていない。3回目に、やはり出会い頭で逃げられた後、フィールドノートに正の字を書いた。リスにも逃げられ、先週と同じ展開だ。しょぼくれて歩いていると森の中を怪しく飛び回る中型の鳥類。その声はホイッスルなので、アカハラの仲間だとわかった。枝かぶり越しに(山の鳥は必ず枝かぶりになるようにパーチする。写真映えのためと枝かぶりを外すと逃げる!)確認するとマミチャジナイだった。動きを観ていると10羽ほどの群れだとわかった。その群れがここにいる理由を探すとミズキはあったが、食べている場面は観られなかった。その後、キビタキと一緒に行動するムギマキ♀を一瞬見かけ、惜しくも見失うと、羽音を立てるヤマドリの姿を一瞬見るも、すぐに茂みへ逃げられてしまい4敗目を喫した。(写真は撮れていないが、いろいろいるし動いているなぁ...)ムギマキまで出たところで今まで山で出会ったことのない渡りの波だと気づいた。
 その後、紅葉の風景を撮り歩き、お気に入りの湧水で喉を潤してから道を折り返した。その道すがら運良く再びムギマキ♀を発見し、先ほどよりも少し長めに観察できた。復路でも4敗目のヤマドリと同じと思われる個体が素早く道を横切り、慎重に攻める私を翻弄して消え、これで5敗目、ついに正の字が完成した。マミチャジナイの一団も同じエリアにいて、キビタキも混ざっていた。往路逃げられたエリアにはリスまでいて、皆さんあまり動いていないのかなと考察。良い時間になったので、帰路を急いでいると、ハトが道から飛び上がった。まったく、キジバトにすごい勢いで逃げられるのが一番頭に来るなぁと逃げ込んだ辺りを確認すると、アオバトだった。またも、ある意味必然的な枝かぶりを我慢しつつ写真を撮り、この日の探求は終了した。良き日哉。
JTP091018_3507.jpgムギマキ♀JTP091018_3542.jpgマミチャジナイ♂

豊作は…

2009年10月15日木曜日

晴れ、8:18~45、20℃

JTP091015_0785.jpg赤いブドウ?いえいえ違います実りの秋、今季の豊凶を考える。山は地域差があるものの、私が歩いているエリアは1か所を除いて凶作傾向にあるようだ。日本海側のある地域ではウエツキブナハムシによってブナがやられ、黄葉する前に落葉してしまっているそうだ。赤谷も実をつけている個体はまばらで、たまに実をつけている木があっても虫害か『しいな』で、皆無作に近い凶作だ。余談だが、ブナとミズナラが不作という話をすると「クマが人里に下りてくるのが心配ですね」と応じる方が多い。そういう方々はよく勉強されているのだが、現実にはそんなに単純ではない。ブナやミズナラがダメでも代替となる食糧があれば、何とかなるようだ。今季の場合はブナとミズナラの不作を豊作のクリが補っているようだ。
 井の頭公園の豊凶はどうだろう。公園のミズキは並作というところだが、木によっては凶作で、ヒタキ類が集まる木と集まらない木が明暗はっきり分かれている。また豊凶とは違うが、桜はほとんど虫害にやられていて、キレイに葉が残っている木はほとんどない。そんな中、たわわに実をつけている樹がイイギリだ。ブドウの房のように、ぶら下がるようにたわわにつけた実は少し前まで黄色味を帯びた薄い茶色だったが、いつの間にか真っ赤に色づいてきた。見た目は小粒の赤いブドウといった感じで、一見美味しく熟しているように見えるが、食べてみるとこれがひどくまずい。苦味だけで、甘味がないのだ。それを鳥たちも知っているのか、これだけ真っ赤に、たわわに実っているのに誰も手を出さない。「赤丸」に反応してたまに鳥類がやってくることがあるが、決して手を出すことはない。
 このイイギリの実、秋が深まり森が落葉し、他の実がなくなった頃に食べ頃?を迎えるのか、他に食べるものがないので仕方がないからか、やっと鳥たちに食べられることになる。といってもこの実を食べるのは一握りの種で、そのほとんどはヒヨドリが食べることになる。ヒヨドリは一年中常に喧嘩腰でファイトしているから、そのエネルギー消費を補うために他の種が見向きもしないようなモノまで(このイイギリの他には例えばネズミモチなど)大食せざるを得ないのかもしれない。

秋風赤谷

2009年10月10日土曜日~10月12日月祝

5.4~18℃

JTP091011_3163.jpg 先週に引き続き赤谷へ入った。10月はツキノワグマ強化月間。9月から10月は彼らが盛んにクリや柿、ブナやミズナラのドングリを食べる実りの時季だ。またAKAYA PHOTOプロジェクトが始まって約1年。ここでスパートをかけて一区切りつけたい。そんな想いもあってこの10月はほぼ毎週赤谷へ通う計画となっている。
 9月の連休、そして先週末の赤谷の日と今まで各フィールドを見てきた限り、今季のブナとミズナラの実りは多少の地域差はあるものの、押し並べてあまり実りが良くないようだ。クマは全般に豊作となっているクリに依存しているに違いない。そう予測して仕込んだ仕掛けは推察が正しかったことを一つ示した。
 今回は3日間毎日ヤマドリに出会ったが、全て逃げられてしまい3戦3敗の悔しい思いをした。ヤマドリはイヌワシやクマタカの代表的な餌動物であり、資料的な観点からも鮮明な写真が求められるところだ。未だに先週撮った自動車のガラス越しで不鮮明になった写真しかないので、挽回の機会だったのだが、常に命を狙われている生き物の警戒心は強く、そう簡単には撮らせてもらえない。ただ、羽音と声を組み合わせたリズムを聴くことができ、録音することもできたのは収穫だった。
_JTP3326.jpg また、12日には朝と昼2回リスを見つけたが、これまた警戒心が強く、警戒声を発しながら逃げられてしまった。リスにもなかなか出合えないので、逃したくないチャンスだったが、逃げられないようにじっとしていても、通用せずに逃げて行ってしまった。何も悪いことしないのに...
 この駆け引きこそが動物写真の醍醐味。視覚、聴覚、気配、状況、読み...探す能力がどんどん身につくし、チャンスを確実に押さえる技術も向上してゆく。なかなか撮れないからこそ、撮れた時の悦びが大きい。これ、報道の現場と一緒だ。あ、だから私はヤラセやインチキが嫌いなのか...

ちょっと横道へ逸れて

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 今回少し時間ができたので、赤谷プロジェクトのエリア外なので今まで行ったことのなかった山に登り、高層湿原を形成している沼まで歩いてみた。この沼、キャンプ場があるほどなので、周囲の森はかなり明るく開けて整備されており、ハイカーも多く、早朝クマの巣窟を緊張して歩いていたのとは対照的に気楽にハイキングできた。美しさを感じたので、200-400mmと105mmマクロしかなかったが、風景写真を少し撮ってみた。今でこそ動物と野鳥ばかり撮っているが、私の写真キャリアの内10年は風景写真オンリーで最後はハッセルブラッドを愛用していたし、毎日他人の写真を観てセレクトするという仕事をもう20年近くも続けているので、やろうと思えばちょちょいと撮れる。三脚などは全く不要だ。そういえば10年ほど前、瞬間を捉える動物写真に魅了され、退屈な風景写真からいわば転向したのだった。
 帰りの上越新幹線の車中でこの1年の取り組みを振り返った。赤谷の動物を撮影する…その役目はベストエフォートで良いとされていたが、仕事として与えられた以上、ベストを尽くして役に立ち、貢献しなければならない。ただ、被写体は出会えるかもわからない野生動物である。私もプロ写真家の端くれだから、餌付けされた野鳥やリスなど出会いが用意された生き物を綺麗に撮るのはいくらでもできるが(そのような低レベルで生き物を虐め、侮辱する撮影は好まないので仕事でも受けないが)、この仕事の相手は滅多に姿を見せない野生動物である。私はとにかく通った。通って繰り返し繰り返し山を歩き、偶然の出会いに助けられ、今まで拾えなかった微かな物音や気配を感じられるようになり、視力は森の中で動かない相手でも色や形状から存在を発見できる認識力を身につけ、遠くのリスの僅かな動きを拾うように動体視力は発達した。結果はどうだろう?ニホンカモシカは毎回のように見つけることができるし、なかなか出会えないウサギを見つけたり、困難だと思っていたツキノワグマだって撮れているではないか。
 アカネズミからツキノワグマまで、いろいろな動物を、決して全てが満足いく作品には至らないにしても、記録できている。努力しただけの成果は得ることができたのではないか。さあ来週も赤谷の山を歩こう!

2009年10月赤谷の日

2009年10月3日土曜日~10月4日日曜日

雨→晴れ、14~25℃

JTP091003_2980.jpg 10月の赤谷の日に参加。山の上の方は良い色に色づき、精神的に脅威となっていたヤマビルの活動もほとんど終息し、涼風が心地よくて、歩くのに最高に気持ちのいい季節になった。野遊びの師匠であるTさんと共に、ヤマブドウやサルナシ、ヤマグリなど秋の実りを愉しみながら山を歩いた。サルナシの美味しさはわかりやすく、これは誰に言わせても日本のキウィの一言である。ヤマブドウの精妙な味わいはワイン醸造用ブドウに似たものがあり、甘いが酸味がとても強く、両者のバランスが非常に秀逸である。ヤマブドウを数粒味わうと、カベルネと交配させたヤマ・ソーヴィニヨンから造ったワインがイケるのも納得できる。
そういえば、こんな風にいろいろ野のものを口に入れるようになったのは2005年くらいからだったか…

どんぐり爆撃

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 参加している活動の調査地に着くと、ぽとぽとと降ってくるものがあった。ミズナラのどんぐりの爆撃が絶え間なく続くのだった。そしてミズナラの樹を見上げると熊棚があった。折られた枝には青々とした葉が残っており、今季の熊棚だということがわかった。少し離れたところには大きな糞があり、ほぐしてみるとクリやミズナラなど堅果類と思われる内容物が含まれていた。クリの作柄も良く、この地は豊作といっていい状況のようだ。
 しかしながら、赤谷の他のエリアについてはブナもミズナラも凶作で、新しい熊棚はほとんどなく、落ちてくるドングリもまばらだった。少し離れているとはいえ、近隣のエリアによって明暗が大きく分かれるのが印象的だった。全体的には豊作なのか、凶作なのか、どうなのか様子をみてゆきたい。

季節移動中

2009年09月28日月曜日~10月1日木曜日

22~25℃前後

JTP090928_0081.jpgJTP091001_0127.jpgJTP091001_0132.jpg例年、9月の末が秋の渡りの最盛期となっており、森は日頃コンスタントに観察することができない様々な鳥たちで満ち溢れている。また池にもぽつぽつカモが飛来している。観察者である私たちも大賑わいだ。季節移動で面白いのは必ずしも夏鳥や冬鳥だけでなく、留鳥や漂鳥の地味な移動。先日のコガラといい、ヤマガラといい、珍しい種ではないが、普段いないものがある日突然現れる意外性が面白い。とにかく、春と秋の季節移動の時期はいろいろな種が飛び出すのが面白く、特に大きな波に遭遇した時の喜びは言葉では簡単に言い尽くせないものがある。

第51回井の頭かんさつ会

2009年09月27日日曜日

9:30~12:00、くもり、25℃

JTP090927_0017.jpg9月の井の頭かんさつ会はすっかり恒例となった夏鳥の秋の渡り探しをテーマに開催した。 最近ますます人気の井の頭かんさつ会だが、探鳥会の回は特に人気が高く、今回も1週前には定員いっぱいの満員御礼で募集を締切り、キャンセル待ちが出るほどだった。参加してくれる方々、定員の関係でお断りせざるを得なかった方々、いずれにも頭が下がるばかりだ。
 鳥の出については先週のようなお祭り状態はなくなったものの、キビタキ♀タイプ、エゾビタキなどの夏鳥を観察することができて順調だった。ただ、三鷹国際交流フェスティバルと重なってしまったために、和太鼓やサンバをBGMにバードウォッチングしなければいけなかったのは苦笑モノだった。

びっくり!コガラ登場!!

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 ヤマガラが交じるカラ類の群れを観察していると、双眼鏡の視野にコガラが飛び込んできて、一瞬眼を疑った!コガラは珍しい種ではないが、標高の高い山間地などに生息し、ここ井の頭公園では記録こそあるものの、とても珍しい。それを観察会の日に参加者とともに観察できたのは面白い経験だし、幸運だった。
 キビタキやオオルリの雄、あるいはサンコウチョウなど派手な観察こそなかったけれども、参加者には夏鳥を観てもらえたし、この時期にどういう場所をどのように探せばいいかをお伝えした。また、春の渡りで確認されたミゾゴイやブッポウソウを紹介し、この地は絶滅危惧種も利用する生物多様性保全上重要な自然環境を有していて、将来にわたって護り保全してゆくことが不可欠だということをお伝えした。

NACOTフィールドワーク研修

2009年9月26日土曜日

8:30~16:00、晴れ、25℃

JTP090926_0043.jpg2月に開催して好評を博したNACOTの「自然観察指導員でこれから自然観察会を始めたい人」向けのフォローアップ研修を再び開催した。前回同様、フィールドには新宿御苑を選び、午前中は座学と下見、午後は参加者による観察会本番という実践的な構成の研修とした。参加費無償、内容充実のとてもお得な研修は、毎回伝える側も大いに勉強になる。今回もまたいろいろなヒントを提供し、いろいろなヒントをいただく機会となった。

秋の赤谷へ

2009年9月19日~23日

 「よみがえれ!!井の頭池!」5周年イベントを終え、そのまま赤谷へ向かった。葉が茂り、ヤマビルが活性化して空が鉛色になる梅雨時期は写真に向かないし、この夏は天候不順で「夏のイメージ」もなかなか撮り時がなかった。スケジュールの折り合いもあり、結果的に5月連休以来まともに赤谷での撮影活動ができていなかったものをここで再開した。不安材料だった台風も本州接近がなくなって連休の天気が好転した。
 20日はイヌワシの調査に参加。天気は上々だったが、北風が強く、想定外の寒さを体験した。未だ残暑の9月。日中は半袖だろうと予測していたが、とんでもない、フリースが必要なくらい冷えた。
 21日以降は自由時間となり、あちこち山野を徘徊。ツキノワグマを探して歩いた。折しも乗鞍で異常行動を起こしたツキノワグマが4人に重傷を負わせ、全国ニュースになった直後だった。
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 残念ながらツキノワグマに出会うことはできなかったが、いくつか痕跡を見つけ、また一つ学習することはできた。今後の戦略に役立つことだろう。ニホンカモシカは3頭見つけることができた。また、ヤブサメなどの渡りの夏鳥にも出会うことができた。
 21日は三国山山頂まで歩き、ヘトヘトになった。朝7時から歩き、車に戻ったのは16時。ケータイの万歩計によれば38,000歩、26kmとのことで、最近では最高記録である。しかも、600mmの大砲を担いでのことだから、これは日頃の鍛練なくしてはできなかった。これで成果は300mm/4で撮影したエナガのマシな作品くらいだから、体力費用対効果はほとんどなかった。
 22日は21日ほどではなかったが、それでも24,000歩、16km歩いた。もちろん、600mmを担いでの非効率的な撮影活動である。こちらはキビタキのマシな写真、ニホンカモシカの滑稽な作品の2カットくらいを得る成果にとどまり、相変わらず体力費用対効果は低い。
 まだまだ秋は始まったばかり。この後、ツキノワグマを狙っての動きを本格化させるべく今、戦略を練っている。
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よみがえれ!!井の頭池!5周年記念イベント

2009年9月19日土曜日

JTP090919_0251.jpgJTP090919_0297.jpgJTP090919_0332.jpg東京吉祥寺ライオンズクラブ設立と「よみがえれ!!井の頭池!」5周年を記念してのイベントが開催の運びとなり、ライオンズと共に井の頭公園の環境保全に取り組む私たち井の頭かんさつ会も全面的に協力した。イベントでは小学生と共に井の頭池の外来種駆除に取り組み、活動紹介などの展示を行った。私は井の頭バードリサーチの立場で井の頭公園で観られる野鳥の展示を行い、今までに確認した野鳥131種の内、91種の写真をざっと並べた。また今季話題になったミゾゴイとブッポウソウの写真と新聞記事を展示、それらによってこの公園の自然環境の生物多様性の豊かさをアピールし、保全の必要性を訴える内容とした。これだけ多くの生き物がこの環境を利用しているということを知ってもらい、大切にしたいと考えてもらえればありがたいところだ。

ツツドリ

2009年9月15日火曜日

曇天、7:35~8:20、22℃

JTP090915_0398.jpg桜に群れていたツツドリ最近、夏鳥探しがスランプ気味だ、というより平年に比べて数が少ないような印象がある。サンコウチョウはじめ種類はそれなりに一通り出ているのだが、じっくりと観察できる機会がないし、観察の頻度自体明らかに少ない。キビタキ♂でさえ、なかなか観られない状況でここまで推移している。原因が自分自身のスランプでないとしても、楽しい観察ができない状況自体は変わらないので、つまらない。私以外のメンバーがつまらないのも私はつまらない。次第にモチベーションも下がってきてしまう。かなり忙しい中で体調さえ下がってしまう気がする。
 そんな時にTさんに教えてもらってツツドリを観察することができた。しかも複数羽が追いかけ合うような状況だった。彼らは毎シーズンの行動通り、桜の木で毛虫を捕食していた。
 折れかかっていた心が力を取り戻した。アホか、と思われるかもしれないが、人間が多様な生物から受ける精神的な恩恵はかなり大きいのではないだろうか。

自然観察を楽しむアート展

2009年9月12日、13日

 「自然観察を楽しむアート展」平日は仕事があって会場に来られなかったが、土日にやっと会場入りすることができた。記帳を見ると、平日にたくさんの方に観に来ていただいたことがわかり、会場にいられなかったことを申し訳なく思った。ただ、こればかりは仕方のないところだ。
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 12日の土曜日は会場にいても作業していた。19日に地元井の頭で「よみがえれ!井の頭池!!」5周年記念のイベントがあり、そこに出す展示の準備があるし、5連休はまた山に入るし、最終週の51回井の頭かんさつ会の準備があったり、とにかくやることが多くて忙しいので、会場では終始PCとにらめっこしっ放しだった。
 13日の日曜日は作業する暇がないほど、忙しい最終日となった。ミニ観察会があり、それが終わると昼食をかきこんですぐにNACOTの総会、そして終わって会場で少しお客さんの応対をするともう片付けの時間が来て、撤収にかかる。梱包し、宅配便に乗せてやっと全日程が終了する。そしてもちろん終了後は楽しい打ち上げとなった。
JTP090913_0296.jpgエナガの群れが来たJTP090913_0102.jpgエゴにヤマガラは旬!JTP090913_0322.jpgやはりいました夏鳥!センダイムシクイ

サンコウチョウとアート展搬入

2009年9月7日月曜日

晴れ、8:00~9:30、21℃

JTP090907_0020.jpgJTP090907_0036.jpgJTP090907_0054.jpg 先週5日間禁酒して頑張った甲斐があり、アート展展示用の作品の準備は無事に済んだ。作品セレクト、画像調整、テストプリント、微調整、本番プリント、額装、キャプション作成、梱包、発送…作品作りは結構プロセスが多く、時間のかかる作業で、これを自身の分10点と仲間の分10点の計20点作業、さらにワイバードのヴィラデストワイナリーツアーの資料アップデートの作業が重なったので、会社から帰っても酒など飲んでいられず、とにかく作業に取り組むのみという日々だった。私は睡眠を削るという選択はしないので、一日3時間弱しか作業時間が確保できず、やりっぱなし状態だった。

JTP090907_0086.jpg自然観察を楽しむアート展、ご来場お待ちしています!ツアーを終え、写真展の準備も終え、そんな作業漬けの週が明け、今度は搬入と展示の作業がやってきた。
そして、忙しくとも欠かさない井の頭の森のモニタリング、今朝は森を歩いてすぐにサンコウチョウを見つけた。最初見つけた時は逆光だったが、混群の中で一回り大きいのがホバリングとU字飛行をしているのを見逃さなかった。久しぶりに自ら見つけたサンコウチョウはアイリングがない幼鳥だった。そういえば昨年のアート展ではサンコウチョウの写真も飾ったな、ふとそんなことを思い出した。
 会場での搬入・展示作業は宅配便が遅かったり、停電の時間があったりで半日を要した。お昼は「ラ・ボエム」でランチをいただいた。

ワイバード 第3回ヴィラデストワイナリーツアー

2009年9月5日土曜日

晴れ

JTP090905_2517.jpg92年のブドウ畑JTP090905_2561.jpg2004年のブドウ畑JTP090905_2531.jpgワイナリー入口ワイバードのヴィラデストワイナリーへのツアーは今回で3回目となった。前回は少なからず雨に泣かされたが、今回は天候もばっちりで、ヴィラデストの丘を散策するのに絶好の条件だった。欲を言えば、もう少し涼しいと最高に心地よいのだが、日中と朝晩の寒暖の差もブドウ作りにとっては重要なポイントだし、雨模様よりははるかにマシだ。
 今回はいずれもヴィラデストに行くのは初めてという18名のお客様と旅を共にさせていただいた。行きのバスの中ではアップデートした資料を使いながら、今日に至るまでのヴィラデストの足跡を解説させていただいた。
 ヴィラデストに着くと、引き続き天候は良好で暑く、畑を散策するとかなり汗ばんだ。ブドウの丘のお気に入りのビューポイントから眼下に広がる上田の市街を眺めた。
 玉村さんの笑顔に迎えられてカフェに入り、いつもの秀逸な食事とワインを楽しみ、食後はワイナリー案内のツアーに参加し、ショップでお土産を購入して帰路に着いた。シナノユキマスが食べたかった。。。
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私は猫?

2009年9月3日木曜日

くもり、7:35~8:40、21℃

JTP090903_0015.jpgキビタキ♀ 未だ9月に入ったばかりだというのに涼しく、朝歩くのが気持ちいい。しかし一方で今年のワイン造りは厳しいだろう…と遠くを想う。
何にしてもメリハリが大切で、夏は夏らしく暑く、冬は冬らしく寒いのが一番。何事も静と動、緩と急だ。そんなことを思索しながら、今日も森へ入る。森の中はさらに涼しく、気持ちがいい。
 例によってセンダイムシクイ探しをしながらTさんと合流し、話をしていると(私は話をしながらも常に周囲を観ている)、かなり明るい林縁部に混群が現れた。シジュウカラ、メジロ、コゲラ、お、センダイムシクイ、おお、キビタキ!。。。混群のどの鳥も非常に活発で、なかなかじっくり観察させてくれないが、それらを眼で追うのはなかなか面白かった。Tさんも追いかけるのに忙しい。ふと、キョロキョロとせわしない自分とTさんを客観視し、私たちはねこじゃらしに翻弄される猫のようだと思った。

恒例の戸隠自然散策

2009年8月29日(土)~30日(日)

くもり、17.5~25℃

JTP090829_0071.jpgJTP090829_0080.jpgJTP090829_0088.jpgJTP090829_0096.jpgJTP090829_0101.jpgJTP090829_0107.jpgJTP090829_0109.jpgJTP090829_0125.jpg

 毎年恒例、夏の終わりの戸隠散策に行ってきた。私たち自然観察指導員が活動する自然観察会は一部謝金が出る場合もあるが、ほとんどは手弁当のボランティアである。にも関わらずその内容、準備、運営、費やす時間等々ほとんど業務レベルとなっていて、平日は本業、土日もこの業務レベルの活動で何か月も先までカレンダーが埋まり、事実上実質的に休息となる休日がないような状態が一年中続いている。いくら楽しみでやっているとはいえ、やりすぎでしんどくなることもある。
 この戸隠自然散策はそんな日々の闘いから離れ、リラックスして休息することのみが目的の、年に何回もない集まりだ。生物多様性が豊かで、日本海側の植生に近い戸隠の自然を気楽に観察して周り、うまい蕎麦を求めてさまよい、涼を楽しむいい時間だ。私は棲息する鳥類が把握できるし、植物や昆虫は仲間の指導員が詳しく教えてくれる。最近は植物もだいぶん見えるようになってきた。
 車なしの生活を続けている私は公共交通機関で出かけるのがほとんどだが、戸隠はちと遠く、新幹線の往復と現地のバスだけで2万円近くかかる。それに比べて高速道路は例のETC割引があるから、レンタカーを借りて同乗者を募ればだいぶん安く上がる。それで、どうせなら最安を狙おうと思い、今回は新型のプリウスを手配した。1.8ℓの新型モデルは走りも上々だ。そして交通費節減結果はばっちりだった。580km走って25ℓだったので、23km/ℓ強走った計算になる。高速道路は片道1650円。レンタカー代と全て合計して4人で割った一人当たりのコストは6,342円。新幹線の片道より安くあがった。懸念していた渋滞も軽微で、作戦成功+最新の自動車技術を体験することができた。
JTP090829_0130.jpgJTP090830_0135.jpgJTP090830_0138.jpgJTP090830_0142.jpgJTP090830_0156.jpgJTP090830_0162.jpgJTP090830_0165.jpg

センダイを確かめる、愉しみ。

2009年8月24日月曜日~29日土曜日

晴れ、7:30~8:25、23~25℃

JTP090824_0002.jpg8月24日JTP090825_0042.jpg8月25日JTP090826_0055.jpg8月26日

JTP090827_0008.jpg8月27日JTP090828_0021.jpg8月28日JTP090829_0035.jpg8月29日20日に書いたように鳥類の季節移動が始まっており、21日にはコルリらしき鳥も見かけられていて、朝のセンサスにも力が入る。いつ何が出てもおかしくないのだが、安定して観られるのがセンダイムシクイ。毎朝、この小さな鳥を見つけるのが日課となっている。井の頭の広い森の中からこの十数センチの小鳥を探し出し、その存在を確かめるのがこの時期の私の愉しみとなっている。

※探すコツは今までも記してきましたが、9月27日に開催する第51回井の頭かんさつ会「渡りの夏鳥を探そう!2009秋」で詳しくレクチャーします☆

セミ抜け殻追跡調査

2009年8月23日日曜日

晴れ、7:50~17:00、25.9℃

JTP090823_0056.jpg今日もたくさんの抜け殻が... 追跡調査の2日目。昨日午後に調査した定点の近くの別の場所で調査を実施した。単独での調査を覚悟して9時台から調査に取り組んだが、始めてすぐにKさんが応援に来てくれた。独りでやるのと二人でやるのでは全く作業量が違う。単純に考えれば1/2になるわけだ。忙しく、暑い中時間を割いて来てくれたKさんに厚く感謝し、一緒に調査に取り組んだ。
 昼食を挟み、14:30くらいまで採集して集計に移った。調査の結果、面白いデータを得ることができた。昨日までの調査の結果と併せて、データを慎重に検討・分析したい。

第3回セミ抜け殻調査

2009年8月22日土曜日

晴れ、7:55~18:00、26℃

JTP090821_0007.jpgアケビコノハ 21日撮影JTP090822_0027.jpg長槍で戦のようだ 今季最終3回目の井の頭公園セミ抜け殻調査を実施した。すっかり精鋭となった井の頭バードリサーチ抜け殻部隊に、今回は夏休みの自由研究のために小学2年生の男の子が加わり、小さな子供も大きな子供もわいわい楽しみながらの抜け殻採集となった。皆、長物を持ってきていて、長槍で戦う兵卒のようだった。私も今回から山菜採り用の腰カゴを導入。大量採集に備えた。何回も採集を繰り返す内、次第に抜け殻調査のスタイルが固まりつつある。
 結果としては夏の終わりらしく、全般に雄より雌が多くなり、ツクツクボウシの数が前回から激増した形になっている。JTP090822_0030.jpg

JTP090822_0040.jpgJTP090822_0041.jpg
JTP090822_0049.jpg
午後は他の場所へ追跡調査に行った。追跡というのは、ある新聞に掲載された記事内容に一部疑問を感じたからだ。自分のフィールドでないが、事実関係を調査しようと思った。
 行動力ありますね、と言われることがあるが、私には机上(画面上)で仮説や議論を転がしている暇はなく、調査で判ることであればすぐに確認して白黒はっきりさせたい。それで今回は次週以降のスケジュールが詰まっている中で、この土日に動くしかなかったということだ。本当は明日日曜日一日を使って調査しようと思っていたが、作業量がある割に応援が集まらなかったので、時間が足りなくなり、土曜の午後も調査に割り当てざるを得なかった。
 調査の結果はだいたい予想通りになった。後は明日の調査の結果と併せて、これをどう分析するか。

セミもいいけどトリも

2009年8月20日木曜日

晴れ、8:00~8:45、26℃

JTP090820_0036.jpgセンダイムシクイ 最近、すっかりセミの世界にはまっているが、鳥類の秋の渡りも始まっており、セミトリ両方の視線をもってフィールドを歩かなければならなくなっている。こうなると足元の花や昆虫まで対象に含めるのは困難になってくる。
 久しぶりに少し時間の確保できる朝だったので、いつもより詳細にセンサスする。この暑い時期はシジュウカラやメジロ、コゲラといった留鳥もあまり鳴かないので、見つけるのが難しい。そして、これらが見つからないと渡り中の夏鳥も見つけにくい。たいがい留鳥と混群を形成して一緒に行動しているからだ。今日も森は空っぽかな、と思ったらミズキにセンダイムシクイがいるのが眼に入った。彼はやはりシジュウカラと混群を形成していた。5分ほど観察を続け、もう少しゆっくりと観察していたいところだったが時間がなくなったので、追跡を諦めた。

国分寺X山セミ抜け殻調査観察会

2009年8月16日日曜日

晴れ、14:00~17:30、31℃

JTP090816_0081.jpg一生懸命抜け殻を探す参加者たち
 西国分寺のX山でセミの抜け殻調査を兼ねた観察会を実施した。地元NPOの依頼で毎年請け負っている活動で、小学生と親御さんと一緒に抜け殻を採集し、種ごと雌雄ごとに数をカウントしてデータを得る調査となっている。昨年は雨に降られていろいろと苦労が多かったが、今年は天気が良くなり、円滑に実施できた。ただ、とても暑く、木陰でもじわじわ汗が流れてだるかった。
 ここの環境の自然度、高いとは思えないのだが、毎回ヒグラシの抜け殻がたくさん採れる。また、なぜかニイニイゼミが全く採れない。そんな個性のあるX山の調査結果から読み取れるのは、周囲が市街化される前の自然度の高い姿。ヒグラシが多いことから、以前は水辺があり、スギやヒノキの林もあったのではないかと推察している。セミの抜け殻からいろいろなことが読み取れて、調査は面白い。

第50回井の頭かんさつ会

2009年8月15日土曜日

くもり、18:30~20:30

JTP090815_2326.jpgJTP090815_2335.jpg
 忙しかった土曜日の夕暮れ時、記念すべき50回目のかんさつ会を迎えた。夏の恒例「夜の観察会」には約40名の方にご参加いただいた。コウモリ探しから始まり、樹液の出ている樹をチェックしに行ったり、池では魚が眠っている姿(ほとんどは外来魚のブルーギルだが)を見つけ、植込みではカラスウリが咲いている神秘的な姿を観察し、といった具合に盛り沢山の内容となっている。途中、空気が秋のそれに変わっているのを感じたり、それを感じ取ってかアオマツムシが鳴き始めているのを初認したり、これから羽化するセミの幼虫が柵の上を歩いているのを見つけたり、今回は眠って(閉じて)いる植物(マメ科など)も詳しく観察してみた。はしゃぐ子供たちと共に夜の公園でたくさんの発見を楽しみ、最後はセミの羽化観察へ。今年は雨の心配もなく、アブラゼミやツクツクボウシの羽化する姿をばっちり観察することができた。
 観察会後はこれまた恒例の「親睦会」へ。今回は50回記念ということで特に盛り上がった。Aさんが手作りの50回記念チョコレートケーキを焼いてきてくれて、いい記念になったし、とても美味しかった。
Aさんいつもありがとうございます!
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第50回井の頭かんさつ会下見

2009年8月9日日曜日

くもり、18:30~20:30

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 来週15日に控えたかんさつ会の下見を行った。今回で記念すべき50回目を迎えたかんさつ会は夏の定番、夜のかんさつ会。夏の夜長、昼間観られない生き物たちの夜の営みを探し、観察する人気のテーマだ。既に満員御礼となっており、かんさつ会50回を記念する親睦会にも多くの参加申込みをいただいている。当日が楽しみである。
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2009年第二回セミの抜け殻調査

2009年8月8日土曜日

くもり、7:35~8:25、28.2℃

JTP090808_0039.jpg集まった抜け殻隊の精鋭たち 今季2回目のセミの抜け殻の調査を実施した。前日にはクマゼミの声も初認し、意気上がるところだったが、前日激しい夕立に見舞われ、前回と同じく湿ったコンディションになってしまったことで少し意気をくじかれた。今回はNACOTで一緒に活動しているKさんがアドバイザーとして来てくれた。そのおかげで調査の基準がほぼ固まり、来季以降の軌道修正も視野に入ってきた。8月も中旬になるとセミの羽化は加速、500個ほどのぬけがらを採集した。

クマゼミ再び

2009年8月7日金曜日

晴れ、7:35~8:25、30℃

JTP090807_0026.jpg天王洲アイル産クマゼミ 朝、井の頭公園でクマゼミの声を確認した。初鳴きを確認した時期は昨年とほぼ同じだが、今季はどうなるのか。抜け殻が見つかるだろうか。今後の動向が気になるところだ。
 勤め先のある天王洲アイルでは毎日クマゼミが合唱している。7月28日が初認で、以来連日続く大合唱は昨年と同じ展開だ。界隈にはクスノキと桜が多いが、クマゼミはいつも特定のケヤキの樹に集まって合唱しており、セミの中でも樹種選好性が強い種という研究結果を裏付ける現象となっている。この傾向は井の頭公園でも同様で、声を確認した方向にはアキニレ、エノキ、ケヤキなどニレ科の樹が目立った。
 天王洲のケヤキには少なくとも数匹はいるので、なんとか抜け殻を探してやろうと思うのだが、これが簡単には見つからない。声を頼りに成虫の姿を見つけて写真を撮るのが関の山だ。しかし、今後温暖化が進むなどの要因でクマゼミの数が増加すれば、当たり前のように抜け殻を見つけることができるようになるだろう。その時に状況を把握し、評価するために、今のうちに地道にデータを蓄積しておくことが大切なのだ。

壱乃越州

2009年8月4日火曜日

JTP090804_0011.jpg ワイナリーツアーの添乗員も務めるワイン好きの私だが、赤谷に入れば日本酒だ。群馬・新潟県境の三国トンネルを越えれば「トンネルを抜けると雪国だった」というやつで、すぐに大河ドラマ「天地人」の舞台である米どころ、南魚沼市である。猿ヶ京温泉の酒屋さんはそんな越後の酒蔵の特約店となっていて、東京ではプレミアムがついた上になかなか手に入らないような銘酒を普通に売っている。もちろんお気に入りの行きつけとなっており、先方も顔を憶えてくれている。そして私のお気に入りがこの『越州』。多くの人が知っている「久保田」の朝日酒造が主に地域限定でしか流通させていない限定ブランドだ。「久保田 千寿」もテーブル酒に最適だが「越州」はもっと洗練された普段飲みのいい酒と言える。お気に入りは特別純米の「参乃越州」だが、最近はもっと廉価な本醸造の「壱乃越州」もよく飲んでいる。本醸造ということで、軽快な辛口で日本酒らしい味わいだが、やはり洗練された感じがする。「悟乃越州」「禄乃越州」は未だ飲んだことがなく、いずれ試してみたい。

目玉ぎょろに再会

2009年8月3日月曜日

晴れ/くもり、7:45~8:25、25.1℃

JTP090803_0015.jpg人気のアケビコノハ幼虫 赤谷に行っている間にアケビコノハの幼虫の話題が届いた。詳細は不明だったが、だいたい場所の見当はついていたのですぐに見つかると思っていた。ところがアテにしていた場所では見つからず、アケビを探しまわる破目になった。今朝はうっかり双眼鏡を持って出るのを忘れたが、ミズキの高い位置をムシクイぽいのが動き回っていて、それを確認することができず、悔しい思いをした。懸垂をする時間もなかったし、なんだか調子が悪い。。。
 その後もアケビを片っ端から探し、やっと黒色タイプのアケビコノハ幼虫を見つけることができた。その風貌、やはり「目玉ぎょろ」と呼びたくなる。

オフはぬけがら探し

2009年7月31日金曜日

雨/曇り、7:40~8:20

JTP090731_0003.jpgJTP090731_0011.jpg セミの抜け殻調査は都市公園での鳥類調査の、いわばオフシーズンにぴったりのアクティビティでもある。森を歩く私の目線はいつもより低くなっている。木の幹、枝、葉など今朝も時間がない中、抜け殻を探して歩いた。天候不順のせいか、未だクマゼミの声が聞こえないどころか、アブラゼミやミンミンゼミの声も少ない。

NHK生中継出演

2009年7月27日月曜日

曇り/晴れ、6:00~8:10

P7270295.jpgPHOTO:S.SOEJIMAP7270305.jpgPHOTO:S.SOEJIMA セミの抜け殻調査についての読売新聞の記事を見て、NHKさんから取材の依頼が来た。それも朝のニュース「おはよう日本」の首都圏版で約4分の生中継になるという。最近、新聞や雑誌に採り上げられることは多くなったが、TVは初めて。私は自然観察指導員としてなるべく多くの人々に身近な自然観察をお薦めし、多様な動植物の存在と関わりを知ってもらい、そこから自然環境を考えてもらいたいと考えているので、このメジャーなメディアは少なからず魅力的だった。まして、セミという身近な生き物から地球温暖化の動向が探れるかもしれないという、いわば自分の眼の前から地球全体を想うことのでき得るトピックスを紹介するという趣旨も素晴らしかった。
 担当の方と内容についてやり取りをし、必要な資料も一生懸命に集めて本番に臨んだ結果は不完全燃焼。反省点が多く、時間制約の厳しい中で伝えきれないことがたくさんあり「再び機会が欲しい」と思った。しかしながら、しばらく会わなくなった方とテレビの画面を通じて再会したり、面識のない人から「見ましたよ」と公園で声をかけられたり、知らせていなかったのにたまたま番組を観た旧友から驚きの声が届いたり、とマスメディアの影響の大きさを実感した。それが嬉しい反面、あのひきつった表情や言葉が出ないふがいなさなどが恥ずかしくなってくる。もっといい表情を作りたい、すらすらと喋りたい...改善して再挑戦したいが、こういう機会は滅多にないだろう。

49回井の頭かんさつ会

2009年7月26日日曜日

快晴、9:15~:15:00、31℃

JTP090726_0041.jpg 49回目の観察会は夏らしい天気に恵まれた。その代りにとても暑い日となった。運営サイドとしては参加者を炎天下に置かないように気をつけなければいけない、まずその危機管理を意識させられる日だった。
JTP090726_0060.jpg今回のテーマはツル植物。名物「三人組」がリーダーを務め、明るく楽しい観察会が進んだ。暑い中、私たちも参加者も良く頑張って多様なツル植物を観察し、特徴や戦略を考えた。私は記録係に徹したが、立派なナナフシを見つけたり、木の洞に入っていくアオダイショウを見つけたり、多様な生き物の観察を楽しんだ。
 かんさつ会の後は翌日のNHKの生中継の下見と打ち合わせがあって、そのためにNACOTの抜け殻担当:Tさんにわざわざ来ていただいたり、夜は素材を撮影して送ったりと忙しさはどこまでも続いた。

井の頭公園セミの抜け殻調査

2009年7月25日土曜日

くもり、7:50~11:00、30℃

JTP090725_0009.jpg一生懸命抜け殻を探すメンバー 18日付読売新聞武蔵野版で報じられた通り、井の頭バードリサーチでは今季よりセミの抜け殻調査を正式に始めた。きっかけはクマゼミの確認である。2007年頃より都内での確認が増えてきたクマゼミ、昨年2008年にはさらに確認が相次いだ。私の勤め先である天王洲アイルでは毎朝、駅を降りると当たり前のように大合唱だったし、井の頭公園でも数回は鳴き声を聞いた。地球温暖化との連関は断定できないが、否定もできない。少なくともこの地に数十年暮らしてきた人が初めて声を耳にしたのは事実であり、何らかの変化に起因しているのは間違いなさそうだ。
 調査を正式に始める、というのはある調査方法の基準に則ってデータを蓄積することを意味する。既に各地で調査を行ってきた自然観察指導員の仲間がおり、彼らが定めた調査基準に従って調査を行い、同時にデータの提供も行う。調査はクマゼミの動向をにらむだけが目的ではない、調査地に生息するセミ全種類の割合を調べることでその環境の健全度や個性を知ることができ、データは中長期的に環境の変化を監視する力を持つ。ただ、これも地道なデータの蓄積を5年、10年と続けていかなければ、精度が上がらず、さほど役には立たないだろう。根気の必要な地味な作業だ。JTP090725_0016.jpg
 動機や趣旨、方法論など堅苦しい話を記したが、やってみると見つけて獲得する楽しみがある。童心に返るとはまさにこのことで、手伝ってくれたメンバー全員が「大きな子供」になっていた。調査当日である今日は武蔵野三鷹ケーブルテレビさんが取材に来ており、月曜日にはNHK「おはよう日本」で紹介されることになった。
 このセミの抜け殻しらべは今年からネットワーク化され、全国各地で共通のフォーマットの下、調査が行われ、情報が共有されます。興味のある方はぜひご連絡ください。

ap bank fes '09

2009年7月18~20日 土曜日~海の日

大変だけど、楽しい

JTP090718_0116.jpgJTP090719_0327.jpgJTP090719_0419.JPG
 いよいよ本番が始まった。会場から離れた「袋井ラドンセンター」なる昭和で時が止まったかのような懐かしい雰囲気の宿舎を7時に出発し、8時過ぎに会場入りし、ブースを準備する。展示の準備が整い、今日の段取りをどうするかブリーフィングしていると、来場者が入ってきた。数えきれないくらいの人の列が、誘導に従って決して争うことなく穏やかに行進してくる。その人波は途切れることなく続き、私たちのブース「つま恋自然観察会」の前を過ぎてゆく。この人波はライブ会場へ向かうもの…(これはチャンスだ!)と判った。今回のこのブースの位置はほとんど全ての来場者、何万人もの人々が通る場所である。そのほとんどが生き物への興味などない若者だと思うが、このイベントに来ている以上、環境というキーワードには敏感な人がほとんどだろう。そこに対して「ap bank fesにつま恋自然観察会がある」あるいはもっと底辺に落して「自然観察というものがある」ということを周知できることはとても大きいことだ。自然環境を考えるには、まず身近な生き物を楽しみながら観察することが大切だと思う。本格的に環境保全に取り組むためには生物のことを抜きにしては何も始まらない。「自然観察会はこちらでご案内していまーす」「涼しい木陰を散歩しながら動植物を五感で楽しみませんかー」仲間とともに呼びかけを続ける。
JTP090718_0134.jpgJTP090718_0151.jpgJTP090718_0215.jpg
 参加者が集まり次第、随時観察会を行う。また、ブースでセミの抜け殻調査への取り組みについて解説する。それら案内役の自然観察指導員は20人近くいる。
観察会はちょっとした小道で行うが、大したことないように見えるそこが実は生物多様性に富んでいて、しかも五感で楽しむことができる素材が揃っている。観る、聴く、触る、嗅ぐ、味わう…身近な動植物でこんなに楽しむことができるのか…誰もが感心する。中にはリピーターもいて、2007年、2008年にも来てくれて、今回で3回目という熱心な方もいらした。嬉しい限り。
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 時にはライブを観にいく。生ビールだって飲んじゃう。だって夏フェスだもの。自然観察指導員だけど、生き物マニアじゃないし、自然観察だけじゃないから。夕刻にMr.Childrenのライブがあり、最後にその日の出演アーティストが出てきて一緒にTo Uを唄ってその日のライブを締めくくると夜がやってくる。私たちは夕食を済ませ、今度は夜の観察会もやってしまう。夜の観察会ではセミの羽化が観られ、これがなかなか感動的だ。キャンプの方限定というのが残念だが、毎晩20名ほどの方に参加していただき、感動を共有した。そうして一日働いて遊んで、撤収するのは22時くらい。風呂で汗を流して、一杯飲んだらバタンで、翌朝はまた6時起きで7時出発。これが4日間続くので、いい加減飽きないかという感じだが、飽きない。夏フェスで自然観察会というこの活動、他に類を見ないもので、かなり楽しいですから。来年も内容をバージョンアップして続けたいと思います。みんな遊びに来てね!!

つま恋でのいいこと

2009年7月17日金曜日

くもり/雨、11:00~21:30

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 今年も7月の海の日3連休がやってきて、静岡県掛川市の「つま恋リゾート」に行くことになった。そう、今年もap bank fesの会場で自然観察会を手伝うのだ。自然観察指導員静岡連絡会と東京連絡会のスタッフがボランティアで活動し、開場からライブ終演までブース展示解説と自然観察会を一日中行う。終演後もさらに夜の自然観察会という企画があり、すべてが終わるのは22時前後、とかなりハードな活動となっている。とはいえ夏フェス。炎天下でライブや生ビールを楽しみながらの活動である。

いいこと

 この日、自然観察会や調査活動とか、環境保全、マナー啓蒙など地道な活動を行っている私に出会いがあった。ブースの前に立っていた私の前を通り過ぎたオレンジ色のTシャツの人。目が合った時、「あ、見たことある顔だなぁ」と思った。自然に「こんにちはー」と挨拶した瞬間にそれが桜井和寿さんだということに気づいた。桜井さんも微笑みながら、軽い会釈で私の挨拶に応じてくれた!
待てよ!確か彼がウインクしていたような。。。(ウソウソ)
 私は芸能イベントの撮影、記者会見の取材などで有名人に会うことには慣れきっていて、良くイベントで泣きはじめるミーちゃん、ハーちゃんとはまるで違うが、ミスチルは一番好きなアーティストだし、桜井さんに間近で会えたことはちょっと別腹だった。桜井さんには別格のオーラがあった。
 おそらく数万人が羨むであろう一瞬の出会いが、環境を考える夏フェスであるap bank fesというイベントの会場で起こったのはある意味必然であり、自然観察会指導員として地道に活動してきた私へのご褒美だったのかもしれない。今は関心のない方も、ぜひ身近な自然に目を向け、NACS-Jの自然観察指導員講習会を受講して自分のフィールドで自然観察会を行い、広く多くの人に自然観察の面白さ、環境保全の重要性を啓発する活動を地道に行えば、いつか私のように桜井さんに会えるかもしれない。
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カワウのアピール?

2009年7月16日木曜日

快晴、7:45~8:20、30.2℃

JTP090716_0033.jpgJTP090716_0038.jpg梅雨が明けて、毎日暑い日が続く。11日にはヒグラシの初鳴きも確認され、ほどなくアブラゼミ、ミンミンゼミの声も聞かれることだろう。いよいよ夏本番だ。公園ではニイニイゼミの声が増え、抑揚のない鳴き声の合唱が暑さに拍車をかける。暑いのは苦手だが、こうして旬を感じられることが幸せだ。会社や学校へ一直線、家に一直線で何も見えてない、聞こえてない人は不幸だ。気づけない人に気づいてもらうのが自然観察指導員の活動の使命かもしれない。
 ニイニイゼミの抜け殻を見つけたり、終わりかけのマヤランの中に状態のいいのを見つけたりして雑木林から池に降りて行くと「餌をやらないで下さい」の看板の上にカワウがとまっていた。通勤通学の人々が往来する七井橋のすぐ目の前なので、それはちょっと動物園チックな光景だった。いつもカワウがいる時はオシドリの繁殖用ケージの上か噴き出していない噴水の上で、人からは離れているのだが。
 カワウは喉をふるわせていて、何かをアピールしているようにも見えた。「餌やり自粛に反対!餌くれ!」なのか「餌はいらないよ!」なのかはわからないが、昨年3月に朝日新聞に掲載されたように40cm級の大きなブラックバスも丸呑みして「外来種駆除」するほどなので、後者をアピールしているのかもしれない。
 こんな面白い光景が目の前に展開されているにも関わらず、足早に橋を通り抜けて行く人が多い。気付かない人もいれば、関心のない人もいるだろう。いずれにしても、彼に餌をやったり声をかけたりするのではなく、足を止めて観察を楽しむ人を増やしていくのが私の役目だ。世の中エコの言葉が渦巻く割にはちょっと虫が飛んだだけで大騒ぎする「ニンゲン」が多い。日本社会のエコは資源系の話に偏っており、とかくマイ箸とマイバック、省エネと植林で話が終わっているような気がする。もっと身近な生き物に目を向けて、そこから実感し、問題を抽出し、目標を立てて行動したいものだ。その結果が植林ならそれでいい。
 来年2010年にはCOP10(国際生物多様性条約締約国会議)が名古屋で開催される。議長国としてここらで国民一人一人が生物多様性保全を考えるような社会にしていかなければ国際的に恥ずかしいのではないか。
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むかご

2009年7月13日月曜日

くもり、7:30~8:20

JTP090713_0015.jpgJTP090713_0021.jpg 足元の花に目を向けていると、ミズヒキが数本伸びているのを見つけた。ピンクの裏は白くなっていてお洒落だ。今の時期はこの面白いデザインと色彩を楽しむくらいだが、秋にこれをしごくと、なかなか面白いアクションを楽しめる。
 野草園ではオニユリを観察した。コオニユリよりもかなり大型だが、花の色彩、咲き方など酷似していて一見識別が難しそうだ。ここで識別のポイントであるあれを探してみると…あった!ムカゴだ。コオニユリにはこれがない。
 オニユリの太くまっすぐな長い茎にいくつも伸びる葉の付け根ごとにむかごが生成されていて、それがびっしりと実っている。このムカゴ、かなり立派なのだが「むかごごはん」にして食べられないだろうか…
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山へ

2009年7月11~12日土、日曜日

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 久しぶりに山へ入り、森を歩いた。天候は今一つだったが、植物では旬のニッコウキスゲを楽しむことができ、数多くの野鳥を観察することができた。とりわけジュウイチの声を聞いたのは久しぶりで楽しかった。全体的にはクロツグミが多いかなという印象をもった。哺乳類はリスに出会ったくらいだった。とにかくブナの森が気持ちよく、森に身を置いていると生き物本来の居場所という感覚でとても心地よく感じる。
 来週は「ap bank fes '09」での「つま恋自然観察会」。炎天下で一日中続く観察会ローテーション+夜も観察会、3泊4日の活動がある。その忙しく体力勝負な活動の前に自由な時間を楽しむことができた。
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マクロの魅力

2009年7月9日木曜日

晴れ、7:40~8:20

JTP090709_0038.jpgノカンゾウ 鳥類観察の短いオフシーズンとなり、毎日持ち歩くレンズは105mm/2.8マクロとなっている。この時期、特に足元の花に目が行くようになり、それをマクロで写し撮っている。足元の植物の写真は鳥類や動物と違って自由に光やアングルを選べるので、撮影そのものを工夫することが多くなる。そして、そんな時に活躍するのがマクロレンズ。同じノカンゾウの写真でも、1日の記事の写真とこの記事の写真では大違いだ。

松本楼でお披露目会

2009年7月4日土曜日

JTP090704_1464.jpg 日比谷公園の松本楼で知人の結婚披露があり、出席させていただいた。カメラマンを拝命し、記念の作品撮りからスナップまでバシバシ撮った。ほとんどAF-S 24-70mm/2.8で撮影したが、その素晴らしい描写力には感銘を受けた。これぞプロフェッショナルな撮影に欠かせない一本。廉価なズームレンズではどうやっても真似できない高画質だ。

コオニユリ

2009年7月3日金曜日

くもり、7:53~8:20

JTP090703_0017.jpgコオニユリ ここにも橙色の花が咲いていた。コオニユリだ。茎が垂れ、花が下を向くのと、花びらがカールするのが特徴だ。オニユリとの識別点はムカゴがあるかどうかだ。地下には球根があり、食用のユリ根はオニユリとコオニユリの交配種とのこと。

橙色

2009年7月1日水曜日

くもり/雨、7:45~8:20、23.5℃

JTP090701_0007.jpgノカンゾウ 梅雨らしい空模様が続き、2009年の下半期を迎えた。鳥類相に特筆すべきものはないが、代わりにこの季節の野草が咲いてきた。その代表格がノカンゾウ。玉川上水沿いを橙色に彩っている。公園の野草園には八重のヤブカンゾウが咲き乱れているが、私はやはり一重のノカンゾウが好きだ。
 この時期、望遠レンズをマクロレンズに持ちかえてフィールドを歩く。

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