with Canon EOS D30


2001年2月19日(12日目、最終回)

朝から久しぶりの曇りで、午後には雪が降り出した。今日も近所の森へ繰り出してリスとシマエナガを狙ったが、天候が今一つのせいか鳥影は薄かった。リスは3つほどいたものの、今一つ絵にならない状況で、シマエナガに狙いを絞ったが空が白くては写真にならない。それでもねばっていると、ミソサザイがやってきてチョロチョロしていた。証拠写真を押さえて、再びシマエナガを狙うがどうにもならない内に昼になってしまったので引き揚げた。明日は東京に戻る日なので、あまり時間が取れないが、こうなれば(シマエナガに魅了されてしまったので)早く起きて良いカットを撮りたい。早朝撮影→六花亭(土産)→飛行機と明日も忙しくなりそうだ。写真にどっぷり浸かってしまっている故の宿命なのだろうが、全く休暇なのか仕事なのか判らない十勝での日々であった。

(十勝日誌2001冬は今回で終了です。ご覧頂いた皆様、ありがとうございました。引き続き東京での30Diaryを応援して下さい)


2001年2月18日(11日目)

今朝も快晴!十勝は本当に天候が良い。今日は近所の林にリスを撮影に出かけた。遅い時間に着くと4つ程が元気に駆け回っていた。既に撮影している方がいらして、聞けば今朝の5:30からいらしているとの事。私は最近、だれていて遅く起きて出かける事が多いのだが、早朝の方がいろいろと出合いの確率が高まるのは間違いないので、見習わなければと意を新たにさせられた。結局、リス君達の朝食の時間は終わった頃だったので1匹、また1匹と姿を消していってしまい、撮影にはならなかった。それでも、今朝は気温が高く、先日まで少なかった鳥達も一足早い春気分を謳歌するようにいろいろな種類が多く飛び回っていた。とりわけシマエナガはとってもめんこく、心を和ませてくれた。この日は最高気温が久しぶりのプラス2℃で、用意していった厳寒の装備では暑くて仕方がないほどであった。残りの日程は少ないが、近所にこんな可愛らしい生き物達が住んでいるこの素晴らしい環境は決して私を退屈させることはない


2001年2月17日(10日目)

快晴の朝、-20℃。いつもより遅めに出発し、豊頃方面へ。十勝川河口付近を巡回するが、猛禽類の気配なし。お目当てのシロハヤブサも全く見当たらず。見つけたのはネズミだった。多分、ヤチネズミだと思うのだが、ネズミも種類が多いので詳しくは後日、調べてみる。猛禽を求めて出かけ、彼らの餌を見つけたということになる。真っ白な雪原でチョロチョロと走り回る姿は猛禽類からも見つけやすいことが想像される。エゾユキウサギなどは純白の冬毛で保護色になっているのだが、彼はなぜ保護色にならないのだろうか。一通り、巡回するも全く猛禽の影はなく、仕方なく引き返す。国道で戻るのも難なので、途中、ワシ追いを始めるきっかけとなった場所を通ってみることにして、脇道へ入った。初めて十勝でオジロを目撃した場所を通過してすぐに、オジロを発見。寄り道してみるものだ。今までに撮れた写真から考えれば、あまり良い条件ではないのだが、坊主よりはマシということで、撮影した。


2001年2月15日(8日目)

朝早く起きて春国岱へ出かけた。お目当てはクマゲラ君だった。木道に着くと、立ち枯れの木に数十羽にものぼる猛禽類が出迎えてくれた。トビからノスリ、チョウゲンボウ、チュウヒなど混在していた。私達が接近すると、それらが一斉に飛び立ち、どこかへ移動していった。思わずヒッチコックを連想したが、無事?だった。1時間強、木道を歩き回ったがついにクマゲラ君を観る事はできなかった。宿に戻って朝食。庭に来るカラ類、キタアカゲラ、エゾリスなどを眺めながら、十数種類の手作りジャムをご馳走になった。宿を発ち、納沙布岬へ。日本最東端には初めて立った。天気が良く、北方領土が良く見えて、なるほどこれがロシア領というのもおかしな話だなと思った。接岸した流氷が蓮氷になっていて、きれいだった。東の最果てを堪能した後は海岸線を走り、落石、浜中を通り、霧多布に寄り、厚岸で牡蠣を食してから十勝へ戻ってきた。今回の遠征では非常に多くの猛禽を観る事ができ、とても有意義だった。


2001年2月14日(7日目)

網走を出発、藻琴から屈斜路湖へ抜けた。途中、オオワシとオジロワシをいくつか目撃するがなかなか写真にはならなかった。川湯へ行くといつもの冬の風景。越冬中のオオハクチョウにそれを撮影する愛好家、そして観光客。ここには被写体はなく、早々に立ち去った。今日の宿は根室なので本来は別海へ向かうのだが、内陸部はワシタカが期待できないので、あえて標津へ。野付半島へ入り、流氷の上のワシを観察した。久しぶりにキタキツネも出没し、このルートは正解だったようだ。尾岱沼から厚床へ出て今日の宿へ。春国岱に近い『風露荘』というこの宿はとても鳥に詳しく、アットホームさと相まって愛好家にとってはオススメできる宿だ。


2001年2月13日(6日目)

層雲峡を出発、一路網走へ。途中、オジロとオオワシを何羽か発見。かなり近距離で撮影する事が出来、今回の遠征はまずは成功を収めた。もう一つの目的、流氷は一度は風で流されてしまったという情報があったので、不安があったが、この時はすっかり再接岸していて、見応えがあった。網走に到着し、おーろら号に乗ろうか迷ったが、あまりにも観光客が多く、満足に撮影ポジションを獲得できそうもなかったので3000円は出せないと判断、陸から狙う事に決めた。そうこうしている内に日が沈んできたので、流氷上のワシは明日撮影することにして、宿へ入った。網走湖が一望できる宿の部屋からは湖上にライトアップされた何かが見えたが、何のイベントなのか判らず終いだった。


2001年2月12日(5日目)

今日から3泊の遠征に出発。初日の今日は懇意にさせていただいている旭川の神田博さんを訪ねた。仕事をご一緒させて頂いている関係で来道するたびにご挨拶にお邪魔するのだが、今回は神田さんのクロテンの写真がふるさと切手に採用されたお祝いと、その記念写真展を観に行くのが主な目的だった。途中、車が路肩から脱輪するトラブルがあったが、通りかかった大学生に助けてもらい、何とか昼前に旭川入りして、無事に神田さんに再会することができた。氏はサイン会などもやらされたらしく、参ったなぁと言っていたが、写真家としての快挙に驕る事なく、淡々としていた。私の動物写真の師匠として、あらためて尊敬の念を強くさせられた。昼食を交えながらいろいろと歓談の後、氏と別れ、旭川を出発、層雲峡の宿に入った。ちょうど氷瀑祭りが催されていて、吹雪いて寒い中、氷のアート?をしばし鑑賞した。


2001年2月11日(4日目)
4日目の朝、-11℃。昨日よりもさらに暖かい朝だった。本日は休息日とし、朝はゆっくりと寝ていた。十勝へ来ているからといって、毎日毎日、休みなく早起きして、撮影に駆け回るのも身体に良くなさそうだし、助けてくれる周りの人達が疲れてしまう。そんなワケで今日の日誌も少し、物足りない内容でお送りしたい。昨晩は手作りの豚丼をご馳走になったが、これがなかなかうまかった。あらためて私は『牛丼より豚丼』と声を大にして言いたい。特に『ぱんちょう』の豚丼は絶品で、行列さえなければ毎日でも食したい逸品である。聞いた話では十勝の人にもっと牛肉を食べてもらおうと吉兆の料理人をこちらへ派遣してすき焼きを作らせ、ふるまったところ、十勝人は『やっぱり豚の方がうまい』と断じたとか。それには風土や歴史的な背景などもあると思うが、私のような東京人はそんな事は関係ないわけで、
その偏見や影響のない立場から豚丼の方がうまいと思うののだ。十勝に吉野屋が進出してきて、大して賑わっているというのだが、どうも長距離トラックの運ちゃんなどを中心に廉価な朝定食が人気ということらしい。こんなにうまいものだらけの土地であんなカス牛肉の煮込みなど、物珍しさで1回食べれば十分だろう。ところで明日から、小旅行へ出ます。旭川→網走→根室と周って、十勝へ帰ってくるので、日誌は後日、まとめて更新します。

2001年2月10日(3日目)
3日目の朝、気温-15℃。朝はやはり寒いとはいえ、昨日に比べて10℃も暖かい朝だった。天気も良好で、今日は何に出会うのか、期待に胸が膨らむ。今日の狙いはオオワシ、昨日のオジロワシと同じく今回の最大の狙いと言える被写体だ。南へ向かったが、やはり雪深く、生き物の気配は感じられず、カラスとカケスばかりが目についた。今回は鳥類ばかりで全く4つ足(哺乳類)を観ていないと気付いた。結局、目的地へ着くまでに魅力的な被写体に出会う事はかなわなかった。8:00過ぎ、目的地へ到着。想定していた撮影場所はとてもではないが条件が悪く、諦めかけていた所、目の前にオオワシが現れた!間近に観るのは初めての被写体は勇壮であり、超望遠レンズ越しの顔つきは精悍なこと、この上ない。止まり木にどっしりと腰を据え、全く動く気配もない。こちらにとっては好都合で、ここぞとばかりカメラを換え、場所を変え、撮りまっくていると、もう1羽やってきて2つになった。すっかり満足して撮影を終え、周辺をパトロールすると、シカの大群に出会った。今回、初めて出会った4つ足。こちらを警戒しながら、群れで必死に餌を探し歩いていた。よし!これで今日は言う事ないと思いつつ、帰路にオオワシの撮影地を眺めると、3ついるように見えたので慌てて再び現場へ急行。何とか3つの撮影にも成功した。これで、今回の目標は達成。明日からどうするか嬉しい悩みである。

2001年2月9日(2日目)
到着翌日、6時前に出かけた。5時の帯広の気温は-22.3℃だったが、これは街中の観測所での数値であり、出発後、国道に表示されていた気温は-25.8℃にも達していた。今日の狙いはオオワシとオジロワシで豊頃方面へ向かった。早朝に出ていったのだが、動物の気配はなく、おかしいと思った。早朝なら何かしら出会いがあるはずだからだ。原因を考えたが、今年は本当に雪が多く、除雪が入っていないところは車では走れないほどなので、動物も餌が取れずに苦労しているのは間違いない。河川や湖沼も凍結しており、越冬するのも困難な状況である。どこか、別の地域へ移動しているに違いないと考えた。十勝の海岸へ出ると、海面はとろとろ粘性がありそうな波で、もうもうとけあらしが立って、真っ白だった。車を降りると、しびれるような寒さ、いや寒さというより痛さで、-30℃近くあったと思われる。足元に岩が転がっていると思っていたものは、全て氷塊なのだった。流氷が波に転がされて丸まったようなものが砂浜に無数に転がっているのだ(写真左参照)。これを持ち帰り、キレイに洗って上等なバーボンをオン・ザ・ロックで呑ったら至福の愉しみだと思った。次回は流氷割りのためにクーラー持参だ。変わった風景が観られたので、今日は収穫なしでもいいやと思い始めていたが、この後珍しい光景を目撃する事になる...そして、それにとどまらず、やはり野生との出会いは待っていたのだった。


2001年2月8日(初日)
前日の雪も上がり、すっかり好天となった東京を離れ、北へ向かった。目的地はもちろん真冬の北海道、十勝である。狙いはオオワシ・オジロワシ・エゾモモンガ・エゾリスなど。いつも通り重装備を引きずってやっとの思いで着いた羽田をテイクオフした。遠くへ眼をやれば、富士山がのぞめる事に初めて気がついた。本州を北上、どこも雪化粧で今年は本当に寒く、雪が多い事を実感する。襟裳岬が見えて、もう間もなく帯広という所で眼下には何と流氷が広がっていた。大津港に流氷が来ているという情報は予め得ていたが、広尾港にまで接岸しているとは予想だにしなかったことだ。普通、流氷はオホーツク海で観られるもので、十勝では滅多に観られないのだが、今年は珍しく接岸しているのだった。寒さは厳しいが、寒ければ寒いほど、自然との出会いが多くなるのもまた事実。明日からの出会いへの期待が高まる。