過去の北海道撮影行
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2008年02月16日

帰京

柳月トスカチーナ

昨日の余韻をひきずり、さらに作品を高めたいという欲求を抱えながら車であちこち走り回ってベニヒワの群れを追い求めたが、それに出会うことはできなかった。まあ、こんなものだろう。稀有な出会いであるからこそ胸がときめき、心が躍るのだろう。やはり無欲が秘訣であり、求めても出会えるものではないようだ。

これでいい。がつがつしてもダメなものはダメだ。運の流れに身を委ねて気楽にやるのみだ。
楽しい時間の後は社会復帰の準備。お土産をどうするかが課題だ。今までは定番中の定番、六花亭の菓子を購入していたが、最近はちょっとマンネリ感がある。地元の評判を勘案しても柳月に勢いがあるようだ。そこで、西の店舗「トスカチーナ」を訪ねた。昼食も楽しもうと思っていたが、混雑のために見送らざるを得なかった。次回の宿題が残った。


2008年02月15日

ベニヒワ祭

アザラシとゴメ

今の十勝の鳥状況は把握できた。がつがつするようなことは特にない。事実上最終日の今日は何のアテもなくのんびりとアザラシでも観に行こうということになった。前日までベニヒワの小群には出会っていたから、風の残る今日でも車を走らせていればどこかで出会えるかもしれないというほのかな期待はあった。
風は少し弱まると予想されていたが、実際にはまだまだ強風が吹いていた。地吹雪が寒々しく、局地的に吹き溜まりになっていた。車を走らせても走らせても鳥は少ない。シジュウカラ、ハクセキレイ、ミヤマカケス、ツグミなどをたまに見かけるくらいだった。
漁港に着いたがアザラシのコロちゃんは不在。カモたちが風で大きく波立ったところをプカプカ揺られていた。仕方がないので河口に行ってみるとはるか遠くにコロちゃんがコロコロしていた。
まあ、収穫なしよりいいか...無欲のまま、海っぺりを走った。カワラヒワの小群がいたが、ベニヒワなどは観られなかった。帰るか...ハンドルを西に向けた。今回はこれで終わりだと思っていた。帰路、キレンジャク30羽ほどの群れが上空を渡っていった。
もう鳥観は終わりだと思って、池田のワイン城でも寄ろうかということにした。道中オオワシとオジロワシが空中戦を展開していた。風が強い代わりに抜けるような十勝の青空に2羽が映えていた。
池田ワイン城で町内限定のワインを購入し、あとは帰るだけだと思って車を走らせていると小鳥の群れが...
!ベニヒワだ!!数十羽の群れが上がるのを観て思わず車を脇道に入れた。まもなくその群れがほんの氷山の一角だとわかった。次から次へと群れが飛んできた。絶え間なくと言っても過言ではないほどどんどん飛んでくる。おお!すごいすごい!!思わず口を開けてその状況に見とれてしまった。合流した群れは300羽ほど。どこを撮っていいのかわからないほど、虫のようにうじゃうじゃしていた。
私はもちろん、狂喜乱舞して夢中になって撮影していたが、ふと依田勉三の開拓の苦労話を思い出した。苦労して育てた作物がイナゴやこのベニヒワの大群によって食べ尽くされてしまったというくだりがある。確か紅い雀という表現をしていたと記憶しているが、明治期の人々にとっては死活問題であり、憎らしい相手だったに違いない。
旅の終幕に今季冬の北海道の鳥類相を象徴し、私のお目当てであるベニヒワの大群に出会えたことはとても幸運だし、実に印象的だ。
群れがはるか遠くに去るまで、夢中でシャッターを切り続けた...

ベニヒワ大群
ベニヒワ大群
ベニヒワ大群
ベニヒワ♀

2008年02月14日

クビキン攻略

クビワキンクロ♂

朝、我が友が迎えに来てくれた。一緒に鳥観する時間を作ってくれたのだった。この楽しい時間に水を差したのが風。今日の天気は大荒れで、帯広市の予想最大瞬間風速は18m/sとなっていた。車を走らせるとあちこちで地吹雪。全く視界が利かなくなることもあった。
これだけ風が強いとダメかな...そんな中、今日もいてくれたベニヒワたち。30羽ほどの群れと国道の脇で出会った。
その後、出会いを求めて心当たりを流すが、やはり強風のせいか出会いはなかった。最初にベニヒワの群れに出会えたのが幸運だったのだ。
この風では何もできないだろう...そうは思ったが、思うように撮影できていなかったクビワキンクロを攻略しに行った。予想通り川は海のように波打って流れ、カモたちも冷たい強風を必死に耐えていた。
警戒心のあるクビワキンクロ。餌付けやヤラセを絶対にしない私としては手こずったが、一計を案じて攻略することに成功した。


2008年02月13日

十勝港めぐり

クロガモ♂

帯広近郊のいくつかのポイントを周って十勝地方の現在の鳥類相がだいたい把握できた。たまにベニヒワの群れに出会う以外はあまり芳しくなく、正直言ってネタ切れだ。ナナカマドの実が在庫切れになるのと同時に数百いたというレンジャクはすっかり姿を消していた。夜明け直後に6羽が河畔林にパーチしているのを見つけたが、すぐにどこかへ飛んでいった。
こういう時は小遠征するに限る、ということで十勝の港めぐりをすることにした。次第に風が強くなる中、こまめに港という港をめぐり、変わったカモを探したが典型種ばかりだった。低気圧の通過で大荒れになりつつあった。友の住む浦河では最大瞬間風速24.7m/sを記録したという。


2008年02月12日

荒天?

アカゲラ♂

帯広の家に戻った。前夜から悪天が予報されていたので、遠征の疲れを癒すのと少し仕事をやっておくのとで家でおとなしくしていようと思っていた。束の間の休息はいいのだが、各地が雪で埋もれてしまうと形勢が悪くなる。鳥が四散してしまうのだ。それが怖かった。
朝、覚悟してカーテンを開けると、意外に空は明るく雪はわずかにちらつく程度。しばらくすると薄日が射してきた。
こうなると我慢がきかない。ある程度作業をしてから装備を整え、出陣。クビワキンクロの写真を撮るべく近くの川まで歩いた。クビキンに限らず、いろいろなカモの写真を撮ることに取り組んだが、都市公園と違って野生を残しているカモたちは一定の警戒心を保っていて、なかなか簡単に近寄らせてはくれなかった。
帯広百年記念館の池田さんにご一緒させていただき、案内していただいた「福家」で秀逸なうどんを堪能し、街中のベニヒワ30羽を観察したりした。


2008年02月11日

ハマヒバリ

ハマヒバリ

有名な樹に昇る朝日を撮影し、再び昨日の探鳥地へ。警戒心が強く、近づけなかったハマヒバリの撮影に再び取り組んだ。ユニークな鳥は今日もいて、相変わらず警戒心は強かったが、昨日よりも若干近くで撮影することができた。地元の発見者によれば、最初は10メートルほどまで近づけたものが、一部のカメラマンに追われて警戒心が養われてしまったそうだ。
午後、根室の道の駅で開催されていたバードフェスティバルに立ち寄り、スワロの塚本さんにご挨拶したりした。その後漁港巡りをしているとすっかり曇天に。ここらが潮時と一路帯広へ戻った。浦幌の手前で迷トリオは解散。次回3人一緒の時間がとても楽しみだ。


2008年02月10日

単独行動

ベニヒワ♀

翌日は同行の2人と別行動になった。2人は羅臼まで足を延ばして流氷とオジロワシ、オオワシの撮影へ。私は近隣のフィールドを探索することにした。
再びベニヒワの群れに出会う。今日は撮影に取り組みながら、その生態をじっくりと知ることができた。ベニヒワは車には敏感に反応して飛び上がるが、人に対する警戒心が薄く、急な動きをしなければ数メートルまで近寄っても平気だ。足元で一生懸命に採餌する姿を肉眼でじっくりと堪能することができた。
昼前に同行の2人が羅臼から戻ってきて、一緒にハマヒバリを観察。漫画のキャラクターのようなユニークな姿をしたそれを堪能した。
夕刻の撮影を斜光に照らされたオオワシに決め、日没まで撮影に取り組んだ。宿では旬の帆立を楽しみ、若干1名のおめでたいイベントを肴に宴とした。


2008年02月9日

2年半ぶり!

ベニヒワ♀

真冬の道東へ飛んだ。最後に北海道の地を離れてから実に2年半ぶりのことで、なんだかんだ月参していた頃から考えるとずいぶんのブランクとなった。現地の友からは「もう来ないんじゃないかと思った」などとからかわれた。
帯広空港に到着し、東京の我が家に遊びに来てもらって以来1年ぶりのBirrrdさんに迎えに来てもらって早速出陣した。すぐに前日まで東京出張で、やはり我が家に逗留していたまさやんとも合流、到着早々東を目指して移動開始!
今回のお目当ては何といってもベニヒワ。今季は大当たりで数百の群れがそこここに出ている!...そんな情報が聞こえて来たのが12月頃。ベニヒワは私にとって鬼門で、これだけ北海道に通っていて未だに出会えていない種だったので好機到来と思われた。しかし、仕事の関係ですぐに現地に行くことができず、やきもきしていた。当たりとはいっても、大雪でも降って草と裸地が埋もれてしまえば彼らはいなくなってしまう。果たして2月までもつだろうか...ダメ元で考えていたが、程なくまさやんがそれを見せてくれた!初めてはっきり観たベニヒワは、実に私好みの可愛い小鳥だった。
夕日とタンチョウを狙い、鶴居村の美味しい食堂で夕食を食べ、夜の内に東の海まで走った。


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